昨日、走行時間を延長したこともあり、早々にキャンセル決定
第107回インディアナポリス500マイル・プレゼンテッド・バイ・ゲインブリッジ用の合同テストは昨日、インディアナ州インディアナポリスの伝統あるオーバルコース、全長2.5マイルのインディアナポリス・モーター・スピードウェイでテスト1日目が開催されたが、今日のテスト2日目は朝から降り出した雨によってキャンセルとなった。今日は午前10時から午後4時までのテスト・セッションがスケジュールされていたが、雨は1日中降り続ける予報だったため、午前10時よりも前にテストのキャンセルが決定、発表された。
2023年4月22日土曜日
2023 INDYCAR佐藤琢磨コメント 4月20日 インディー500 オープンテスト Day2:テスト2日目は雨でキャンセルに
2023 INDYCAR佐藤琢磨コメント 4月20日 インディー500 オープンテスト Day1 プラクティス2:「今日のダウンフォースをつけたスペックでも5番手タイムが出せたというのはよかったと思います」
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「パックでちゃんとした条件で走れなかったのが残念ですが
クルマの完成とは高いと感じています」
――走行は48周でした。全体的に見ても、チームメイトたちと比べても少なかったですね?
佐藤琢磨:インディ500のプラクティスではよくやることなんですが、確認を二重に行うために、走らせたクルマをガレージのセットアップ・パッチに持って行って計測して次に進む……ということを今日の自分たちはやっていました。仕事を確実に進めるための手法なんですが、その分ちょっと時間を食ってしまうので、思ったより連続周回ができなかったし、パックでちゃんとした条件で走れなかったのは少し心残りです。でも、クルマの完成度は高いと感じています。今日は夕方に、元々良い方向じゃないことは十分にわかってたんだけど、どうしても確認のためにやりたいっていうセットアップがあって、それをやって、またガレージにマシンを戻して……ということをやっていました。それで時間がかかりました。それ以外は非常に順調だったし、実り多き1日だったと思います。
2023 INDYCAR佐藤琢磨コメント 4月20日 インディー500 オープンテスト Day1 プラクティス1:まだマシンの評価はしにくいですが、このセッションではダウンフォースがつきすぎていて、すごく安定していました」
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「最初のテーマは、スタンダードなクルマをどう感じるか」
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佐藤琢磨:まずは去年のレース・セットアップで走ってって、もちろん基本的に今日のコンディションに合わせ込んで行かなきゃいけないんだけど、スタンダードなクルマをどう感じるか……ていうのが最初でした。もちろん、一番最初はライドハイトの調整をして、それを合わせてから自分のこれまで知っているクルマとチップ・ガナッシ・レーシングのクルマとの比較を始めました。そして、その次にはライドハイトのスウィープ、エアロのテストをやりました。
――チップ・ガナッシ・レーシングの去年のレース・カーっていうのは、琢磨選手にとって去年の一番のライヴァルで、それを倒すことにフォーカスしていたわけですが、そのマシンに実際に乗るチャンスを得て、どんなものだと感じましたか?
佐藤琢磨:ちゃんとトラフィックで走らないと評価はしにくい、というのはあります。今のセッションでは結構ダウンフォースがつき過ぎていて、クルマはすごく安定しているし、自分としては結構ドラッグが大きいと感じました。だからトラフィックの中ではきっと良い動きをするでしょうね。今のセッションでは1台ぐらいが前にいる……というトラフィックしか経験してません。
―― 明日は天気が悪いという予報があります。今日なすべきことは決めていますか?
佐藤琢磨:一応、今日は最初のスケジュールよりも1時間半走行時間が伸ばされているので、それをフルに使って行く予定です。また、走っている間も常に天気予報をチェックして、もし明日また走るチャンスがあるのなら、タイヤを少し残しておきます。いずれにしても、今日は5セットから6セットを使って、明日には3セットか4セットを残したいって考えです。今日(与えられている9セットを)使い切っちゃって、明日走れることになってタイヤがない……っていうのは勿体無いので、そこは天気予報を見ながら随時、臨機応変で対応して行きます。
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「チップ・ガナッシはトラフィックを探さない!
このチームはトラフィックをコントロールする」
――午後はチップ・ガナッシ・レーシングの4台が揃って走る、グループ走行もやる予定ですか?
佐藤琢磨:もちろん。グループ・ランは絶対やると思いますね。午前中のプラクティスでもチームの4台はそれぞれプログラムが分けられてたんですけど、午後はまたそれぞれがトラフィックの中でクルマをどう仕上げて行くか……ってことだと思います。アンドレッティ・オートスポートで(2017年に)やってたのとまったく同じやり方になりますが、チップ・ガナッシ・レーシングがすごいなと思ったのは、いつもだったらトラフィックを探すのに、このチームは探さないんですよね。自分たちが4台いるから、それで十分ていうこともあるけれど、自分たちがコースに出て行くと周りも一緒に出てくるからトラフィックができちゃう。だから、このチームはトラフィックをコントロールするって言ってましたね。クルマのイニシャル・セットアップが決まっているので、いつもみたいにシェイク・ダウンから始まって、プログラムを作ってって……とはならず、すぐテストに入れる。今日はアメリカン・リジョンのカラーリングになっている(マーカス・アームストロングが来週末のバーバー・モータースポーツ・パークで走らせる車体なので)けれど、チップ・ガナッシ・レーシングのマシンに乗ってるのか……とちょっと感慨深かったですね。
――新しいエアロ・パッケージについては?
佐藤琢磨:いろいろな空力パーツがついたことで、ライドハイトの違いには凄く繊細に反応して変化してしまう感じはあります。ディフューザーの中のストレイキが大きいのまで使用オーケイになってたり、バージボードも去年はアウターだけだったのが今年はインナー・バージ・ボードっていうのも着いていて、リヤ・ウィングの傾角も去年まではずっとプラス2度までだったのに今年はプラス5度まで行けるようになっている……ということなので色々テストをしています。
以上
2023年4月21日金曜日
2023 INDYCARレポート 4月20日 インディー500 オープンテスト Day1 プラクティス2:午後のプラクティスではジョセフ・ニューガーデンが最速
ニューガーデンはシェルのカラースキームで登場 Photo:Penske Entertainment (Walt Kuhn) クリックして拡大 |
ニューガーデン、午後に一気にスピードアップ
インディー500用の合同テスト、午後2時からのセッションではエントリーしている33人全員が走った。ルーキーとリフレッシャーの走った時間帯に雨があり、30分ほど走行が短縮されたが、その後に雨は降らず、夕方6時30分まで走り込みは行われた。気温は28℃まで上昇。路面温度も最高41℃を記録した。
最速はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)の227.686mph=39秒5281だった。彼は午前中のセッションでは11番手だったが、午後になって一気にスピード・アップ。最後には29周のロング・ランまで行い、今日の総ラップ数は115周にもなった。チームメイトたちは、スコット・マクロクリンが10番手、ウィル・パワーが13番手で午後の走行を終えていた。
2023 INDYCARレポート 4月20日 インディー500 オープンテスト Day1 プラクティス1:昨年度ウィナーのマーカス・エリクソンがインディー500用合同テストのセッション1で最速ラップをマーク
オープンテスト開始に先立って、インディー500優勝経験現役ドライバー9人がボーグ・ウォーナー・トロフィーを囲んで記念撮影 Photo:Penske Entertainment クリックして拡大 |
曇り空の下、午前10時から走行がスタート
今日は第107回インディアナポリス500マイルに向けた合同テストの1日目。少し雲のかかった天候の下、10~12時にプラクティス・セッション1が行われ、昨年度インディー500ウィナーのマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)が最速ラップをマークした。曇りがちだった空は、セッション終盤には晴れへと変わって行った。気温が19~24℃、路面温度は23~32℃。ターン1からターン4に向けて風が吹き続ける難しいコンディションでの走行だったが、エリクソンは平均時速224.330mphのラップ=40秒1194をマークした。
2023年4月17日月曜日
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Race Day 決勝:ポール・ポジションからカイル・カークウッドが初優勝
カークウッドのインディーカー初勝利はポール・トゥー・フィニッシュ、そして最多リードラップも記録する完璧なものとなった Photo:Penske Entertainment (Joe Skibinski)クリックして拡大
2回目のピットストップでニューガーデンの前に出ることに成功
グロジャンの追撃を退けて堂々インディーカーシリーズ初勝利!
キャリア初のポール・ポジションを昨日の予選で獲得したカイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)は、全長1.968マイルのコースを85周して争われた決勝レースでも非常に安定したペースを保ち続けた。タイヤ戦略をライヴァル勢と敢えて違えたジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)がスタートで8番手から一気に4番手までジャンプし、セカンド・スティントでトップに立った。
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そのままロング・ビーチでの2年連続優勝へと逃げ切るかにも見えたニューガーデンだったが、セカンド・スティントをソフトなオルタネート・タイヤで走っていたため2回目のピット・ストップに入るタイミングがプライマリー・タイヤ勢より早いタイミングに。ニューガーデンを追撃する予選2位スタートのロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)は彼より1周遅く、ポール・スタートだったカークウッドはさらに1周長く走ってピットに入った。
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タイヤ交換と給油を終えたグロジャンはニューガーデンの前に出ることに成功し、カークウッドはさらにその前にピット・アウト。そこからはカークウッド対グロジャンのチームメイト対決となり、カークウッドがトップを守り通してキャリア初優勝を飾った。
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Race Day ウォームアップ:ウォーム・アップはニューガーデンがトップ・タイム
ファスト6進出を逃したニューガーデンだったが、ウォームアップでも上位につけていたカークウッドらホンダ勢をセッション終盤一気に逆転 Photo:Penske Entertainment (Joe Skibinski)
気温、路温がぐっと下がったウォームアップ
終了間際にニューガーデンがオルタネートでトップタイム!
第48回アキュラ・グラン・プリ・オヴ・ロング・ビーチの決勝日。午前9時から30分間のウォーム・アップ・セッション=ファイナル・プラクティスが行われ、予選8位だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)が最速ラップとなる1分06秒5611をセッション終了間際に記録した。装着タイヤはオルタネート。空は雲に覆われており、気温はそのセッション終了時点でもまだ14℃と低いままで、路面も22℃と冷たかった。決勝は午後12時45分スタート予定。気温はこの2日間より若干だが高い20度ほどになるとの予報が出ていて、日が照れば路面も昨日までと同じく40℃以上まで上がるだろうから、コンディションはこのセッションとは大きく異なるものになる。ウォーム・アップで得た情報を基にセッティングに調整を施しての戦いとなる。
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Day2 :ポール・ポジション候補最右翼はパト・オーワードだったが……
カークウッドの予選タイヤタクティクスが初ポール奪取の大きな要因だった Photo:Penske Entertainment (Joe Skibinski) クリックして拡大
プラクティス1&2で最速だったパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が予選で6位にしかなれなかった。コンディションは前日のプラクティス1とほぼ同じ気温17〜18℃/路面が40〜43℃。マシン・セッティングを合わせ込み損ねたはずはなかった。アンドレッティ・オートスポート/ホンダとチップ・ガナッシ・レーシング/ホンダというライヴァル勢の方が予選に向けてもう一段セッティングを進歩させ、ドライヴァーたちがオルタネート・タイヤの性能を引き出していた……ということなのだろうか。
2023年4月16日日曜日
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Day2 予選:カイル・カークウッドがキャリア初ポールポジション獲得
インディーカー参戦2シーズン目、アンドレッティに移籍して3戦目にしてカークウッドは堂々ポールポジションを獲得 Photo:Penske Entertainment (Chris Owens) クリックして拡大 |
絶好調だったオーワード、ファスト6進出もまさかの最下位
カークウッド、3セット目のオルタネートを投入し最終ラップにグロジャンを逆転
2セッション続けてトップだったパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)は予選ファイナルまでキッチリ駒を進めたが、意外にも最下位の6位で予選を終えた。ポール・ポジションを獲得したのは、プラクティス1で11番手、プラクティス2で2番手につけたカイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)だった。予選のファースト・セグメントをグループ1のトップで通過(1分06秒5593)したインディーカー参戦2年目のドライヴァーは、セグメント2では3番手につける1分06秒4568をマーク。ファイナルではオルタネート・タイヤの3セット目を投入し、その作戦も功を奏してアタック最終ラップに1分06秒2878を出し、先輩チームメイトのロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)からトップの座を奪った。フロリダ州ジュピター出身、現在24歳の2021年インディー・ライツ・チャンピオンは、インディーカーでのキャリア20戦目にして初ポール・ポジション獲得を達成した。
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Day2 プラクティス2:プラクティス1に続いてパト・オーワードが最速
オーワードの走りはプライマリー、オルタネートのいずれのタイヤでも盤石! 早くも1段階上のセッティング完成度に到達していることを感じさせた Photo:Penske Entertainment (Karl Zemlin) クリックして拡大 |
プライマリーとオルタネートの双方でベストラップをマーク!
パト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が乗りに乗っている。開幕2戦はともに勝てる戦いをしていながら2位フィニッシュと悔しい思いをしたが、ストリートとオーバルというまったく異なるキャラクターのコース両方でマクラーレンのマシンが高い戦闘力を持っていたことに彼は大変気分を良くしており、モーティヴェイションを高く保って第3戦のロング・ビーチ入り。金曜日午後のプラクティス1に続き、土曜日午前中のプラクティス2でも連続してトップ・タイムをマークして見せた。しかも、今朝のオーワードはプライマリーとオルタネート、双方のタイヤでベスト・ラップを記録していた(プライマリーでのベストが1分06秒5273。オルタネートでのベストは1分05秒9982)。今日の午後の予選、さらには明日のレースに向けた準備が出場27台中で最も進んでいるとのが彼、と言っていい状況だ。
2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Day1 プラクティス1:ロング・ビーチのプラクティス1最速はパト・オーワード
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ポイントリーダーのオーワード、ロングビーチでも好発進
NTTインディーカー・シリーズ第3戦アキュラ・グラン・プリ・オヴ・ロング・ビーチのプラクティス1が今日の午後3時05分から行われ、ポイント・リーダーのパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が最速ラップ=1分06秒6999を記録した。彼は23周を走行。そのうちの22周目がベスト・ラップとなったが、それは2番手に0.2650秒の”大差”をつけるものだった。