オーワードの走りはプライマリー、オルタネートのいずれのタイヤでも盤石! 早くも1段階上のセッティング完成度に到達していることを感じさせた Photo:Penske Entertainment (Karl Zemlin) クリックして拡大 |
プライマリーとオルタネートの双方でベストラップをマーク!
パト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が乗りに乗っている。開幕2戦はともに勝てる戦いをしていながら2位フィニッシュと悔しい思いをしたが、ストリートとオーバルというまったく異なるキャラクターのコース両方でマクラーレンのマシンが高い戦闘力を持っていたことに彼は大変気分を良くしており、モーティヴェイションを高く保って第3戦のロング・ビーチ入り。金曜日午後のプラクティス1に続き、土曜日午前中のプラクティス2でも連続してトップ・タイムをマークして見せた。しかも、今朝のオーワードはプライマリーとオルタネート、双方のタイヤでベスト・ラップを記録していた(プライマリーでのベストが1分06秒5273。オルタネートでのベストは1分05秒9982)。今日の午後の予選、さらには明日のレースに向けた準備が出場27台中で最も進んでいるとのが彼、と言っていい状況だ。
カークウッド、オルターネートタイヤで2番手タイム!
グロジャン、ハータが続き、アンドレティ勢が2‐3‐4位に
2番手はインディーカー参戦2シーズン目のカイル・カークウッド(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)。昨年、AJ・フォイト・エンタープライゼスのマシンで予選12位に食い込んだ2021年インディー・ライツ・チャンピオンは、ロング・ビーチのストリート・コースの勘所を掴んでいるようで、アンドレッティのマシンで先輩ドライヴァーたちを上回る1分06秒0149をオルタネート・タイヤ装着でマークした。
3番手はロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)。オルタネートで彼が出した自己ベストは1分06秒0629だった。昨日のプラクティス1も5番手という好ポジションにつけていたグロジャン。今年もロング・ビーチでのパフォーマンスは良い。
そして、4番手はコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)=1分06秒1475。トップこそ逃しはしたが、アンドレッティ軍団の仕上がりは上々で、2、3、4番手につけた。デヴリン・デフランチェスコ(アンドレッティ・スタインブレナー・オートスポート/ホンダ)はプライマリーで一時トップ10に食い込んでいたが、オルタネートでの好タイムを出せず19番手に終わった。
ペンスキーはマクロクリン5番手、ニューガーデン10番手とパフォーマンス向上
チップ・ガナッシはディクソン、エリクソン、パロウが7-8-9位に
5番手はスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)。オルタネートでのベスト・ラップは1分06秒1870。トップのオーワードとの差は0.1888秒。昨日は0.6974秒も離されての13番手だったのだから、チーム・ペンスキーも進歩は遂げている。彼のチームメイトたちはジョセフ・ニューガーデンが10番手で、ウィル・パワーはオルタネートを装着していたフライング・ラップ中にターン4でコンクリート・ウォールにヒットした影響で14番手と昨日のほぼ変わらないポジションだった。
昨日はチームの3人全員がトップ10入りしていたマクラーレン勢だったが、今日は2人だけ。フェリックス・ローゼンクイストは1分06秒2332で6番手につけたが、アレクサンダー・ロッシがオルタネートで上位につけるだけのタイムを出せず、20番手という後方に沈んだ。
昨日のプラクティス1で2番手だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)は、オルタネートで1分06秒2407を出して7番手。マーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)は1分06秒4531を同じくオルタネートでマークして8番手。アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)は1分06秒6051で9番手(オルタネート使用)とガナッシ・ドライヴァーたちは昨日に続いて4人中3人がトップ10入りする安定感を見せている。ルーキーのマーカス・アームストロングはプライマリーではトップ10入りするタイムを出していたが、オルタネートでのベストは1分06秒8226でプラクティスの最終順位は15番手となった。
2回のプラクティスを見たところ、マクラーレン/シヴォレー、それもオーワードの優位が頭ひとつ抜きん出ていて、彼に続くのがアンドレッティとガナッシのホンダ勢。ペンスキーはやや出遅れ気味と映っている。
グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)が今日は奮闘し、11番手につけた。ただし、彼のベストは1分06秒6288でトップとの間には0.6306秒という明確な差があった。チームメイトたちはジャック・ハーヴィーが18番手で、昨日トップ10入りしていたクリスチャン・ルンドガールドもオルタネート・タイヤでのタイム短縮が十分ではなく、22番手と振るわなかった。
昨日、好調だったアイロットがタイヤ・バリアにハードヒット
ヴィーケイも同じターン5でクラッシュ
今日のプラクティスでは開始早々、走行2周目だったカルーム・アイロット(フンコス・ホリンジャー・レーシング/シヴォレー)がターン5インサイドの縁石に乗り上げてジャンプし、タイヤ・バリアにハード・ヒット。サスペンションを傷めて残りのセッションを棒に振った。昨日のプラクティス1で8番手という上位につけていただけに、このセッションでセッティングを更に詰めること、そしてオルタネート・タイヤのデータ収集を行えなかったのは痛い。ルーキーのチームメイト、アグスティン・カナピーノはまだオルタネート・タイヤの性能をフルに引き出すことができておらず、プライマリーではこのセッションの中頃にトップ10に入るタイムを出していたが、オルタネート・タイヤを全員が使った結果、21番手でプラクティス2を終えた。
アイロットのアクシデント処理が終わり、コースがグリーンになって間も無く、アイロットとまったく同じ場所でリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング/シヴォレー)がまったく同じように縁石に乗ってジャンプ&クラッシュ。救いは、ヴィーケイのマシンはピットでのリペアで走行を続けられたこと。昨日の彼は22番手と苦戦をしていたが、今日は16番手とポジションを上げることができた。チームメイトのコナー・デイリーはプラクティス1が20番手、プラクティス2が25番手と苦戦が続いているが……。
今日のプラクティス2は午前8時45分と早い時間帯に行われ、気温は昨日の午後3時過ぎに行われたプラクティス1と奇しくもまったく同じ16℃だったが、路面温度は昨日の38〜43℃に対し、19〜24℃とかなり低かった。予選は午後12時05分にスタート。路面の温度はプラクティス1とプラクティス2の中間ぐらいになる見込みだ。開幕戦のポール・ポジションはグロジャンが獲得し、昨年のロング・ビーチ・ポール・シッターはハータだった。今日の午後に最速の座を手に入れるのは……?
以上
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