2023年4月16日日曜日

2023 INDYCARレポート R3 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロングビーチ Day1 プラクティス1:ロング・ビーチのプラクティス1最速はパト・オーワード

Photo:Penske Entertainment (Chris Owens) クリックして拡大

ポイントリーダーのオーワード、ロングビーチでも好発進

 NTTインディーカー・シリーズ第3戦アキュラ・グラン・プリ・オヴ・ロング・ビーチのプラクティス1が今日の午後3時05分から行われ、ポイント・リーダーのパト・オーワード(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)が最速ラップ=1分06秒6999を記録した。彼は23周を走行。そのうちの22周目がベスト・ラップとなったが、それは2番手に0.2650秒の”大差”をつけるものだった。


「予選の争いはかつてないほど激しくなる」と語るオーワード
「新旧舗装が接合するターン8のバンプがポイント」

 「自分たちのマシンはとても良いセッティングとできている。戦える範囲に入っている」とオーワード。2番手に差をつけならが、「予選はかつてないほどの接戦になる」とも彼は予測してみせ、「コースの一部が新しい舗装になっているが、その部分のグリップはとても良い。ただし、古い舗装と接合しているターン8はドライヴィングが少々難しいものになっている。セイント・ピーターズバーグのターン3を思い起こさせる(今年のレース1周目に多重クラッシュが発生した場所)。進入はスムーズなんだが、セイント・ピーターズバーグほどではないんだけれど、通過スピードも低いのだけれど、バンプがあるのは間違いない。今週末、ずっと注目すべき場所……ということになるんじゃないのかな」とも語った。オーワードはそのバンプを乗り越えての走行でライヴァル勢い差をつけているのかもしれない。しかし、今晩のうちにそれは削り取られることとなるかもしれない。そうなれば、オーワードのアドヴァンテイジは失われ、エントラント間の差も縮まることに繋がるかもしれない。
 今日のロング・ビーチは最高気温が16℃と肌寒かった。太陽が出ていたために路面温度はプラクティス開始時には43℃まで上がっていたが、それが今日最も高いもので、セッションが進むに連れて38℃まで下がって行った。明日は今日より少しだが気温が高くなる予報が出ている。


2番手にはディクソン、ハータ、エリクソンとホンダ勢が2、3、4番手に
チームとしてはアロウ・マクラーレン、ガナッシ、アンドレッティが好調

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  2番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)。彼は1分06秒9649をオーワードがトップに躍り出た直後にマークし、ヴェテラン健在をアピールした。
 3番手は2021年のロング・ビーチ・ウィナーで、昨年はポール・ポジションを獲得したコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン/ホンダ)。カリフォルニア出身ドライヴァーのベストは1分06秒7987=トップとは0.2809秒差。彼もまた最速ラップはセッション終盤、27周回をこなしたうちの26周目に出した。
 4番手以下にはマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)、アレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)、ロマイン・グロジャン((アンドレッティ・オートスポート/ホンダ)、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ)、カルーム・アイロット(フンコス・ホリンジャー・レーシング/シヴォレー)、フェリックス・ローゼンクイスト(アロウ・マクラーレン/シヴォレー)、クリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダ)が並んだ。マクラーレンは3人揃ってトップ10に入る非常に良いスタートを切り、ガナッシもルーキーのマーカス・アームストロングを除く3人がトップ10。アンドレッティも2人がトップ10入りを果たした……が、技術提携しているメイヤー・シャンク・レーシング/ホンダは18番手と24番手と苦戦していた。


進境著しいアイロットとルンガー、プラクティス1堂々のトップ10!
一方、ペンスキーはニューガーデンが2度壁にヒットするなど今一つ

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  アイロットとルンドガールドのパフォーマンスは賞賛に値する。彼らは強豪の一部を凌駕してトップ10に食い込んだ。昨年のロング・ビーチでの彼らは、アイロットが予選22位、ルンドガールドが予選20位だった。今年はどこまで上位に食い込めるだろうか。


 チーム・ペンスキー/シヴォレーのプラクティス1は、彼らにとって満足の行くものとはならなかった。スコット・マクロクリンの13番手で最上位。昨年のレース・ウィナーであるジョセフ・ニューガーデンは14番手で、ウィル・パワーはその次の15番手だったのだ。第2戦テキサスで優勝したばかりのニューガーデンは、今日のプラクティス中に二度ウォールにヒット。1回目はフロント・ホイールとアンダートレイの側面にダメージを与える程度で済んだが、2回目はリヤ・サスペンションを傷めてしまったために走行時間を10分ほど残してマシンを降りた。明日のプラクティス2、そして予選でペンスキー・トリオがどこまで巻き返して来るか興味深い。


ルンドガールドのみならずレイホールはチームとしてもパフォーマンス向上

 レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/ホンダはストリート・コースのマシン・セッティング向上のヒントを何かを見つけたのだろうか?
昨年のロング・ビーチでの彼らの予選順位は13、20、21位で、今年の開幕戦セイント・ピーターズバーグの予選でも11、19、20位と苦悶していた(テキサスでの第2戦もパフォーマンスはかなり低かった)が、今日のプラクティスではルンドガールドが前述の通りトップ10入りを果たし、ジャック・ハーヴィーが12番手、グレアム・レイホールが16番手と上昇ムードだ。明日の予選で彼ら3人が手にするスターティング・グリッドに注目したい。
 一方、エド・カーペンター・レーシング/シヴォレーは今回も苦戦している。昨年のロング・ビーチで予選15、18位だった彼らは、今年の開幕戦セイント・ピーターズバーグの予選では24、26位と状況を悪化させていた。今日のプラクティスでもコナー・デイリーが20番手、リナス・ヴィーケイが22番手と厳しい状況に置かれている。
以上

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