2023年3月5日日曜日

2023 INDYCARニュース R1 ファイアストン・グランプリ・オヴ・セイント・ピーターズバーグ:セイント・ピーターズバーグからのニュース

Photo:HPD

 ホンダの新ペースカー=シヴィック・タイプRが
開幕戦のセイント・ピーターズバーグに登場


 2023年NTTインディーカー・シリーズ開幕を前に今シーズン用に新しく製作されたシヴィック・タイプRのペース・カーが発表されました。
 ハイ・パフォーマンス・スポーティカーとして定評のあるホンダ・シヴィック・タイプRは、アメリカでは2017年から販売されており、このペース・カーはアメリカン・ホンダのレーシング・アームであるホンダ・パフォーマンス・デヴェロップメント(HPD)が製作しました。


 新ペース・カーの主な仕様は以下の通り:
 アルミニウム製フロントフッドの下にマウントされるのは、315馬力のハイパワーを誇る排気量2リッターのストレート4ターボ・チャージド・エンジン。
 トランスミッションは6速マニュアル。
 ブレーキはHPD製の競技用ローター&パッドに換装されており、ステンレス製ブレーキラインも装備されています。

 HPDはすぐさまレースに出場できるシヴィックを3ヴァージョン用意しています。その最初のモデルは低価格で信頼性の高いシヴィックSiベースのTCAレースカー。次がシヴィック・タイプR TCレーサー、そして最後がTCRチャンピオンシップ獲得マシンであるシヴィック・タイプR TCRレース・カー。HPDではこれらのマシンが出場可能な全シリーズで他のマニュファクチャラーがマネのできない手厚いサポート体制を敷いており、カスタマーたちはそれらを享受できます。

ホンダCR-Vのハイブリッド・レーサーも
セイント・ピーターズバーグに登場予定

 HPDが開発したホンダのCR-Vをベースとしたスーパー・ハイブリッド・レーシング・マシンがセイント・ピーターズバーグで初お披露目をされます(パドックを探し周りましたが発見できず。トレーラーか何かに隠してあるのか……)。
 “CR-Vの服を纏ったおおかみ”とHPDはこのマシンを称しています。外見はCR-Vですが、インディーカーが2024年に投入するハイブリッド・インディーカー・パワー・ユニットを搭載し、ドライヴトレインもインディーカーのものが採用されています。さそして、レース用サスペンションとファイアストン製高性能タイヤを装着しています。
 HPD社長のデイヴィッド・ソルターズは、「このCR-Vハイブリッド・レーサーは我々の電気自動車及びハイブリッド車用の走る実験室です。HPDの才能に富んだエンジニアたちが、電気化とハイブリッド技術と100パーセント再生可能燃料の組み合わせで何ができるのか研究する素材として、このプロジェクトは始まりました。このマシンはザ・HPD・ビーストとも呼ばれます」とコメントしています。
 エンジンはHI23TT 2.2リッター・ツインターボV6(タービンはボーグ・ウォーナー製EFR7163)にハイブリッド・システムを追加したもので、トランスミッションもインディーカー用のXトラック製6スピード(パドル・シフト)がコネクトされています。ラジエターもダラーラ製のインディーカー用。燃料は今年からインディーカー・シリーズ全戦で使用されるシェルの100パーセント再生可能燃料です。
 シャシーはクロモリ製チューブ・フレームで、フロント・サスペンションはHDPが開発したアキュラNSX GT-3 Evo22用。リヤ・サスペンションはダラーラのインディーカー=IR-18用のものが採用されています。フロント・ブレーキはフロント・サスペンションと同じくNSX Evo22用のブレンボ製(直径380mm)、リヤ・ブレーキはブレンボ製355mm。タイヤはファイアストン・ファイアホウク・インディー500ウルトラ・ハイ・パフォーマンス・サマー・タイヤで、サイズはフロントが285/35-20で、リヤは305/35-20。ホイールは
 架装されるボディワークは上半分が2023年モデルのホンダCR-Vのもの(スチール製)と生産者と同じウィンドシールドでサンフールも装備しています。下半分はカーボン・コンポジット製で、フロント・スプリッター、ルーヴァーの切られたワイド・フェンダーが纏われています。リヤには大型のウィングがマウントされ、ドアはユニークなバタフライ・ハーフ・カット・ドアとされています。アロイ・ホイールはイタリアのドゥエ・エッレ・エンジニアリング製の2ピース構造で、サイズはフロント20x10.5、リヤが20x11。

テキサスでの第2戦のタイトル・スポンサーにPPG

 テキサス州ダラス及びフォートワース近郊のテキサス・モーター・スピードウェイで開催される2023年NTTインディーカー・シリーズ第2戦のタイトル・スポンサーにアメリカのガラスやペイントのメーカーであるPPGがつくと発表がされました。

第2戦のロゴマーク Photo:Penske Entertainment

 昨年のテキサスでのインディーカー・レースは、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)がチームメイトのスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー/シヴォレー)を最終ラップの最終コーナーでパスする大逆転優勝を記録しましたが、その時にニューガーデンのマシンを彩っていたのがPPGでした。

 ペンシルヴェニア州ピッツバーグを本拠地とするPPG(Pittsburgh Plate Glass Company)は、1980年から1997年までの長きに渡ってインディーカー・シリーズのタイトル・スポンサーを務め、アメリカン・トップ・オープンホイール・チャンピオンシップはCART・PPGインディーカー・ワールド・シリーズと呼ばれていました。チーム・ペンスキーへのサポートは40年近く続いており、ロジャー・ペンスキーがインディーカーのシリーズ・オーナーとなったこともあり、今年はテキサスのイヴェント・スポンサーに名乗りを上げた、ということのようです。

 テキサスでのレースは2023年シーズンにスケジュールされているオーヴァル・レース5戦のうちの最初のものです。全長1.5マイルのコースはコーナーに最大24度のバンクがつけられた超高速タイプで、佐藤琢磨がチップ・ガナッシ・レーシング/ホンダで走る最初のレースとなる予定です。
以上


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