Photo:Penske Entertainment |
「自分がやりたいのはインディー500に改めて勝つこと」
今日、1月17日(火)の午後、佐藤琢磨が2023年のインディーカー・シリーズ参戦体制を発表した。
今年の琢磨はチップ・ガナッシ・レーシングへと移籍し、オーヴァルレースで勝負する。ストリート&ロードコースでのレースには出場せず、彼がすでに二度制覇している世界最大のレース、インディー500での優勝もフォーカスする。
「2023年シーズンはどのような形でレースに携わって行くか自分なりにものすごく考えた結果、インディー500という非常に大きなレースでの勝ちに拘ることにしました。自分がやりたいのは、インディー500にあらためて勝つことなんだ、という答えを導き出しました」と琢磨はリミテッド・スケジュールで戦うことの意味を話した。担当エンジニアもインディー500優勝経験者!
チップ・ガナッシ・レーシングといえば、現在のインディーカー・シリーズで名門チーム・ペンスキーと肩を並べる強豪中の強豪。過去2シーズン、ガナッシ勢はインディー500でポール・ポジションを獲得し、昨年のレースでは優勝を飾っている。琢磨はインディー500で3勝目を挙げる可能性の最も高いチームに入ったと言える。琢磨の担当レース・エンジニアはトニー・カナーンとアンドレッティ・オートスポートでシリーズ・タイトルを獲得し、KVレーシング・テクノロジーで同じくカナーンとインディー500で優勝した実績を持つエリック・カウディンが付く。
今シーズン初戦は第2戦のテキサス
インディー500以降のスケジュールは調整中
4月の第1週に行われるシリーズ第2戦(テキサス・モーター・スピードウェイ)が今シーズン最初のオーヴァル・レースで、これが琢磨にとって今シーズン最初のレース。インディー500とほぼ同じエアロ・パッケージのマシンが使用される高速レースでもあり、琢磨はとっては新体制に馴染むために重要な1戦となる。
4月下旬にはインディー500用のオープン・テストがあり、5月がインディー500本番。今年は107回目の開催だ。
なお、インディー500以降にスケジュールされているオーヴァルコースでの3レース(アイオワ・スピードウェイでのダブルヘダー=7月22、23日決勝とワールドワイド・テクノロジー・レースウェイ=8月27日決勝)への琢磨の出場に関しては、現在も調整中。いずれも琢磨が得意とするコースだけに、これらすべてに出場できれば勝利数を増やせる可能性は十分にある。
チップ・ガナッシ・レーシングは
インディーカー・シリーズタイトル14勝!
インディー500では優勝5回、ポールポジション7回!
チップ・ガナッシ・レーシングはCARTシリーズ時代1990年に名門パトリック・レーシングを受け継ぐ形で発足。最初はエディー・チーヴァーだけの1台体制だった。その後2台体制へと拡大し、1996年にエンジンをフォードからホンダにスイッチするや、ジミー・ヴァッサーがチームにとって初めてとなるシリーズ・タイトル獲得を果たした。1997、1998年はアレックス・ザナルディ、1999年はファン・パブロ・モントーヤと4年連続チャンピオンとなった彼らは、2003年からインディー・レーシング・リーグに完全移行し、その初年度にスコット・ディクソンがチャンピオンとなった。
ディクソンはその後更に5回のタイトルを果たし、ダリオ・フランキッティも3回チャンピオンとなり、2021年にはアレックス・パロウがチームにとってのアメリカン・オープン・ホイール・チャンピオンシップにおける14回目のタイトルをもたらした。
チップ・ガナッシ・レーシングのインディー500での勝利は、CARTシリーズをメインに戦っていた2000年に参戦中にモントーヤ、ヴァッサーとともにスポット参戦し、モントーヤが優勝。その後にディクソン(2008年)、フランキッティ(2010、2012年)が勝っている。チップ・ガナッシ・レーシングのインディー500でのポールポジションは、1993年のアリー・ルイエンダイクによるものが最初で、ブルーノ・ジュンケイラも1回、さらにディクソンが5回獲得してきている。ディクソンは2021、2022年の2年連続ポール・シッターで、今年は3連続を狙うが、もしかしたらそれを阻むのは琢磨……ということになるかもしれない。それは日本人初のインディー500PPという記録になる。
ディクソン、パロウ、エリクソン……3人の非常に優秀で、チームプレーヤーでもある理論派ドライヴァーたちと琢磨は組んで戦う。インディー500史上最強と呼ぶべきカルテットの誕生だ。
以上
チップガナッシでindy500!
返信削除ディクソンや奥様の心中は分かりませんがw、最強チームなのは間違いありませんね!
楽しみすぎます!
チップで500てのは素晴らしい朗報ですが
返信削除全戦で琢磨を見れないってのはとてつもなく残念。
1ファンとしてはとても複雑な心境です。
名門チップガナッシで、参戦できるなんてファンも興奮してると思います!琢磨選手、すごい!ただ、フル参戦してほしかったです。ロード、ストリートの琢磨選手もすごいですから。チームのコミュニケーションやエンジニアの相性も気になるしマイクハルのコメントはありましたがチップガナッシのコメントがないのも気になります。とりあえず、琢磨選手の参戦が決まって安心しました。
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