2022年8月7日日曜日

2022 INDYCARレポート R14 ビッグ・マシン・ミュージック・シティ・グランプリ Day2 予選:ナッシュヴィルのポール・ポジションはスコット・マクロクリンの手に

 

マクロクリン、今シーズン開幕戦以来のポール・ポジション! Photo:Penske Entertainment (James Black)クリックして拡大

 マクロクリン、予選でも最終ラップに最速タイムをマーク!

 テネシー州ナッシュヴィルでのストリート・レースは今年が2回目。今日はプラクティス2と予選が行われ、スコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)がポール・ポジション(PP)を獲得した。彼は自身の最終ラップで1分14秒5555を記録し、トップに立っていたロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)のキャリア初PP獲得を阻み、自身の2回目となるPPを手に入れた。シヴォレーにとっては今シーズン10回目のPPとなった。

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グリーン・タイヤ2セット残してファスト6に臨んだマクロクリン
「ユーズドのソフトで1ラップだけ思い切りアタック。自分としても手ごたえはあった」

 今朝のプラクティス2でもマクロクリンは絶好調だった。連続でトップ・レヴェルのラップを重ね、最後にセッショントップとなるラップもマーク。予選ではQ1、Q2ともに2番手でクリアし、6人によるPP争いであるQ3ではソフト・コンパウンドの”グリーン”・タイヤを2セット投入してアタック。狙い通りに2セット目で最速ラップを叩き出しての見事なPP奪取を果たした。

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 「マシンが素晴らしかった。あのベスト・ラップはユーズドのソフト・タイヤで思い切り1ラップのみアタックして記録したものだ。自分でも良いラップを完成させることができたと手応えを感じた」と興奮気味に語った。
 雷雲の到来によって予選は1時間45分も予定より遅れ、夕方の5時に始まった。雨によって路面のラバーは流れ、気温、路面温度ともに下がったコンディションでの戦いとなった。しかし、インディーカー・デビュー2年目のマクロクリンは状況の変化にも惑わされることがなく、プラクティス2での好調を予選でも維持していた。マクロクリンのPP獲得は今年の開幕戦セイトピーターズバーグ以来。初PPからのレースで優勝している彼としては、明日もポール・トゥ・フィニッシュを目指して走る。「ピット・ストップが早ければ勝てる可能性は高い」とも彼はコメントしていた。シーズン第9戦のミッドオハイオでキャリア2勝目を挙げているマクロクリン。明日は3勝目を挙げることができるだろうか。

セカンドグリッドとなったグロジャン
「今日のプラクティスでマシンが息を吹き返した」


 グロジャンは初PP獲得を最後の最後で逆転されて逃したが、予選2位という結果を喜んでいた。彼のベスト・ラップは1分14秒6975。マクロクリンとの差は0.142秒だった。アンドレッティ・オートスポートへの移籍初年度のグロジャンは、これまでの予選ベストが5位だったが、今日、今季ベストとなる2番手グリッドを手に入れ、フロント・ロウから初勝利を狙う。

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 「自分たちは完璧だった。そう感ずることのできた予選だった。ハードワークが実った。昨日まではどうしてもマシンが思い
通りに仕上がらずにいたが、今朝のプラクティスでの変更でマシンが息を吹き返した。フロント・ロウからのスタートできるのは大きい。明日のレースに向けての準備は整っている」とグロジャンは意気込みを語った。


ルンドガールド、予選自己ベストとなる3位に
パロウはマシンを向上させて予選4位に浮上


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  予選3位はルーキーのクリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。Q3での彼は1分14秒7149を出した。3位は彼にとってキャリアベストとなる予選結果だ。これまでのベストは4位だった。

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 予選4位でセカンドローに並ぶのは昨年度チャンピオンのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)。彼は1分14秒9087をマーク。今シーズンはまだ勝利がないが、今回は大きなチャンスだ。
 パト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)が予選5位。Q3にハードタイヤを投入し、連続ラップに挑戦したニューガーデンは一時は3番手につけたが、セッション終盤に最下位の6位まで順位を落とした。


パワー、イエローの原因を作ってQ3進出を逃す
エリクソンはQ1敗退もゲンのいい?予選18位 


 ポイントリーダーのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)はQ2でイエローフラッグを出したために最速ラップを抹消されてQ3進出を逃し、予選結果は8位となった。

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 ポイント2番手のマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)はQ1で敗退。予選結果は18位という厳しいものになった。ただし、去年のナッシュビル初開催レースで優勝したときと同じスターティンググリッドを偶然にも彼は手に入れている。
 7回目のシリーズタイトルを目指しているスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)もQ1での敗退。予選結果は14位だった。

予選コンディションの変化に翻弄され佐藤琢磨は予選20位
「ストリートなので、広報からでも十分チャンスはあります!」

 佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は予選の第1セグメントをグループ2で走ったが、Q2進出は果たせなかった。グループ10番手で予選結果は20位となった。予選を終えた琢磨は、「昨日のプラクティス1でマシンにいくつかトラブルが出ました。それを直して走った今日のプラクティス2では良い前進ができました。予選の前に雨が降り、予選自体の開催も午後遅くになったため、コンディションが大きく変わっていました。自分たちとしては、プラクティス2でまだ悪かったマシンの動きを良くするつもりでセッティングを変更して予選に臨みました。しかし、考えていた通りの動きにならなかったので、なぜそうなったのかをデータを見て解明したいと思います。ウォーム・アップでマシンを良くするよう頑張って、明日のレースは後方から追い上げていきたいと思います。ストリートのレースですから、後方スタートでも十分にチャンスはあります」と話していた。
 デトロイトでは予選でフロントローにグリッドを獲得した琢磨だが、このところずっとストリートとロードコースでのパフォーマンスが悪い。今週末はその傾向がさらに顕著に現れている。マシンの挙動を変えるべくセッティングに変更を施しても、51号車だけが想定した通りにマシンが変わって行かない事態に陥っているようなのだ。モノコックタブの小さな捻れなど、なにかマシンに異常が発生しているのかもしれない。
以上

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