午前だか高い路面温度の中でプラクティス2がスタート
サポート・レースのセッションで起きたアクシデントの影響でインディーカーのプラクティス2は予定の10時より30分以上も遅く始まった。走行開始時の気温は23℃。朝から照りつけ続けた太陽によって路面温度は39℃まで上がっていた。気温は1時間後のセッション終了までに1℃しか上がらなかったが、路面は6℃上昇した。
パロウ、グロジャン、佐藤琢磨がクラッシュ
昨日のプラクティス1ではルーキーのカルーム・アイロット(フンコス・ホリンジャー・レーシング)とヴェテランのエリオ・カストロネヴェス(メイヤー・シャンク・レーシング)がアクシデントを起こしたが、どちらもさほどダメージは大きくなかった。しかし、今日のプラクティス2ではアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)がターン2、ロマイン・グロジャン(アンドレッティ・オートスポート)が最終コーナー、そして佐藤琢磨(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)がターン6のコンクリート・ウォールに激突した。いずれもサスペンションにダメージがあって走行を続けることはできなくなった。パロウはターン2イン側の壁をクリップしてコントロールを見出し、バック・ストレッチに出る外側の壁にハード・ヒット。まだセッション序盤で、彼は7周しか走っていなかった。グロジャンのクラッシュはセッション開始から18分ほどで起きた。彼はピット出口付近のコース左側ウォールにぶつかり、ホイール、サスペンション、タイヤなどにダメージを受け、スロー走行でピットまで長い時間をかけて戻った。琢磨はセッションが残り10分を切ってからマシン左側をウォールにヒット。マシンはレッカー車でパドックへと運ばれた。いずれの事故でもドライヴァーたちに怪我はなかった。このセッションでの彼らの順位は、琢磨が14番手、グロジャンが19番手、パロウが23番手となった。
ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は走行開始直後にシヴォレー・エンジンにトラブル発生。予選に向けてエンジンを積み替えることとなった。彼が走れたのは1周だけだった。
ハータ、 昨日のロッシを上回るタイムをマーク
エリクソンが2番手タイム
トップ・タイムはつい先日マクラーレンF1のテストをヨーロッパで行ってきたばかりのコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)が琢磨のアクシデント前に出した1分00秒0471だった。これは昨日のアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)によるベストより0.5619秒速い。
2番手にはポイント・リーダーのマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が来た。ホンダの1−2だ。そして3番手はシヴォレー・エンジン搭載のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、4番手はスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)だった。
5番手はルーキーのクリスチャン・ルンドガールド(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。デンマーク出身の20歳は1分00秒3954をマークした。昨日のプラクティス1でも彼はルーキー最速だった。1分01秒1749で11番手につけていたのだ。彼らのチームのエース格であるグレアム・レイホールは昨日が3番手で、今日は7番手。ルーキー・チームメイトより順位はふたつ後ろだったが、トップ10にふたりが入った。ジャック・ハーヴィーは昨日が18番手、今日は16番手と今週末も苦境から抜け出せていないが、トロントでチームは上昇機運にある。
6番手はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。ベストは1分00秒4547でトップとは0.4076秒離されていたが、マシンの仕上がり具合はかなり良いように見受けられた。トロントで3勝している彼は今朝のプラクティス・セッションで1分00秒台のラップを4周続けて記録してみせたのだ。自身の同セッション10周目に1分00秒0634を出してその時点での3番手に浮上した後、11周目の1分00秒5282で2番手にアップ。次のラップは1分00秒0713で、13周目=ピット・アウトから5周目に1分00秒4547を出してトップに立った。最終的にこのラップ・タイムはセッション6番手にランクされることになったが、彼らのマシンが良く、6タイム・チャンピオンが“乗れている”のは間違いない。
ルーキーではデイヴィッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMD)も8番手に食い込む好パフォーマンスを見せていた。
ロッシはこのセッション10番手
アンドレッティ勢全体では今ひとつ安定せず
昨日トップだったアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は、1分00秒6924のベストで10番手。2セッション続けてアンドレッティ勢がトップだが、ルーキーのデヴリン・デフランチェスコを除く3人が揃って上位に……という状況にはどちらのセッションでもなっていない。昨日2番手だったシモン・パジェノー(メイヤー・シャンク・レーシング)も今日は11番手止まり。カストロネヴェスも20番手だった。
今週末はレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングが奮闘している一方で、アロウ・マクラーレンSPがあと一歩の伸びがなく、エド・カーペンター・レーシングは苦戦をしている。マクラーレンは2セッションともフェリックス・ローゼンクヴィストの方が速く、6番手と9番手。パト・オーワードはプラクティス1でトップから1秒以上離されての20番手と出遅れ、プラクティス2は12番手だったが、まだトップとの差は0.7秒ある。エド・カーペンター・レーシングは昨日はリナス・ヴィーケイが19番手でコナー・デイリーが22番手。今日はヴィーケイが13番手でデイリーが15番手と、こちらも上昇傾向にあるものの伸びが小さい。
琢磨のベストは20周を走ったうちの17周目に記録された1分00秒8726。セッティングの微調整を行ってコースに戻り、ベストをさらに塗り替えよう……とペースを上げたピット・アウト後の2周目にアクシデントとなってしまった。
0 件のコメント:
コメントを投稿