インディー500のヴィーケイ車のカラースキームが発表に Photo:Ed Carpenter Racing |
インディー500のエントリー全容が確定
かろうじて33台フルグリッドを実現
今週末にGMRグラン・プリがあるけれど、もう気持ちは“インディー500”って人、少なくないかもしれません。アメリカはそんな人ばっかりです。今年の出場チームとメンバーは以下の通り。アメリカン・ブランドに敬意を表してシヴォレー陣営から紹介します。
(W=ウィナー、その後ろの数字は優勝回数。R=ルーキー)
1 チーム・ペンスキー 3台
ウィル・パワー(W)
ジョセフ・ニューガーデン
スコット・マクロクリン
2 アロウ・マクラーレンSP 3台
パト・オーワード
フェリックス・ローゼンクヴィスト
ファン・パブロ・モントーヤ(W2)(スポット参戦)
3 エド・カーペンター・レーシング 3台
リナス・ヴィーケイ
コナー・デイリー
エド・カーペンター(オーヴァルのみ参戦)
4 AJ・フォイト・エンタープライゼス 3台
カイル・カークウッド(R)
ダルトン・ケレット
JR・ヒルデブランド(オーヴァルのみ参戦)
5 フンコス・ホリンジャー・レーシング 1台
カルーム・アイロット(R)
6 ドレイヤー&レインボールド・レーシング 2台
(チームもドライヴァーもスポット参戦)
セイジ・カラム、サンティーノ・フェルッチ
7 ドラゴンスピード/クーシック・モータースポーツ 1台
(チームもドライヴァーもスポット参戦)
ステファン・ウィルソン
思わしくなくなかったスポット参戦組の状況
インディーカー側の思惑通りとはいかず
RC・エナーソンを起用して昨年のインディー500にチャレンジしたトップ・ガン・レーシングは、今年は参戦準備を整えることができず。女性オーナー(ベス・パレッタ)、女性ドライヴァー(シモーナ・デ・シルヴェストロ)、多くの女性クルー起用で昨年登場したパレッタ・オートスポートはシャシーをリースしてくれるチームが見つからず、チーム・ペンスキーがポルシェのスポーツ・カーのプロジェクトに着手したために彼らからの人的・技術的サポートを受けることもできなくなってロードレース3戦出場に方針変更した(そちらではエド・カーペンター・レーシングの協力が得られることが決まった)。スポット参戦組の状況が芳しくないと判明するや、インディーカーはフンコス・ホリンジャー・レーシングに2台目をエントリーしてくれるよう懇願。しかし、フル・シーズン・エントリーに復帰したばかりの彼らは、「自分たちの力をフルに発揮するためにも1台にフォーカスしたい」とそのオファーを拒んだ。
フル・グリッド実現に向けた最後の望みの綱は、参戦資金はすでに集まっているキューシック・モータースポーツとステファン・ウィルソンというコンビネーションだった。彼らは以前にインディーカー・シリーズに出場していたドラゴンスピードのジョイントすることでエンジニア及びクルーを確保。シャシーはAJ・フォイト・エンタープライゼスからリースする話がまとまった。これが12チーム目、33台目のエントリーだ。4月半ばに設けられた2日間のオープン・テストを走れなかったのは33台のうちで彼らだけということを考えると、”ぎりぎり間に合った”という表現が果たして正しいのか微妙なところだが……。1台体制でチームもドライヴァーもスポット参戦。事前テストもなく、レギュラー・チームでエンジニアリングのサポートをしてくれるところもなし、と好パフォーマンスを実現するのは非常に難しい状況だ。しかし、キューシック・モータースポーツは近い将来にインディーカーへのフル・シーズン・エントリーを目指しており、ドラゴンスピードもフル・エントリーを再開させたい意向なので、今年のレースへの出場には経験を重ねるという意義を見出している。
ホンダ勢は以下の体制。
8 チップ・ガナッシ・レーシング 5台
スコット・ディクソン(W)、アレックス・パロウ、マーカス・エリクソン、ジミー・ジョンソン(R)、トニー・カナーン(W)
9 アンドレッティ・オートスポート 5台
アレクサンダー・ロッシ(W)、コルトン・ハータ、ロマイン・グロジャン、デヴリン・デフランチェスコ(R)
10 レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング 3台
グレアム・レイホール、ジャック・ハーヴィー、クリスチャン・ルンドガールド(R)
11 デイル・コイン・レーシング 2台 佐藤琢磨(W2)、デイヴィッド・マルーカス(R)
12 メイヤー・シャンク・レーシング 2台 エリオ・カストロネヴェス(W4)、シモン・パジェノー(W)
シヴォレーとホンダ、今年のパフォーマンスは?
シヴォレーは7チーム/16台、ホンダは5チーム/17台。インディー500は2020年が佐藤琢磨とレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング、2021年がエリオ・カストロネヴェスとメイヤー・シャンク・レーシングと、この2年連続でホンダが勝利を収めている。
今年のエントリーを見るとシヴォレーには優勝経験者がファン・パブロ・モントーヤとウィル・パワーの2人しかいないが、対するホンダにはエリオ・カストロネヴェス、佐藤琢磨、シモン・パジェノー、アレクサンダー・ロッシ、トニー・カナーン、スコット・ディクソンと6人もいる。チームもシヴォレー勢にはチーム・ペンスキーしか優勝経験を持つところがなく、ホンダにはアンドレッティ・オートスポート、チップ・ガナッシ・レーシング、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング、メイヤー・シャンク・レーシングと4チームもある。
2020年の予選ファスト9は8台がホンダ・ユーザーで、去年も9人のうちの7台がホンダ・エンジン搭載だった。今シーズンはシヴォレー軍団が開幕から4連勝。パワー・アップがなされているようだが、伝統の2.5マイル・オーヴァルにおけるハイ・ブーストでの戦いでも彼らは速いのか?
まずは予選に注目だ。
フォイトとカーペンターのマシン、インディー500用のカラーリングが発表になった。ヴィーケイ車はドライヴァー自身がデザインに参画し、オランダの国の色=オレンジが採用され、オランダ国旗のトリコロールもフロント・ウィングに配されている。
アメリカ国旗をフィーチャーするケースは多いが、今年のヒルデブランド号は出色の出来では??
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