史上最も早い?インディーカー2月末開幕Photo:Penske Entertainment
今年もはいつもより早く始まりますね、NTTインディーカー・シリーズ。2月末の開幕って、おそらく史上最も早いのでは?
で、今週のアタマにセブリング・インターナショナル・レースウェイで開幕直前テストがありました(既報)。インディーカー主催じゃなく、完全なるプライヴェイト・テストだったのに14日には17台、15日には14台が走行。データ解析をして、ショップでマシンに最後の入念な準備を施して……って考えると、ここがベストのタイミングだったんでしょう、今シーズンにエントリーする全車がガンガン走ってました。
佐藤琢磨は移籍先のデイル・コイン・レーシング・ウィズRWRでの初テスト。このテストだけで開幕を迎えるってんで、取材に出かけました。
成田のPCR検査をパスして、機上の人に
2月13日に日本を発ち、アトランタ経由でオーランドウ入り。去年の暮れ頃からだったか、アメリカの入国ルールは厳しくされ、アメリカ行きの飛行機に乗る当日か前日にPCR検査を受けて陰性じゃないとダメなルールになりました。羽田で飛ぶ当日に検査を受けることにした私は朝8時半に自宅を出て、10時に検査を受けました。”間に合わないかも……”とハラハラするのが苦手な小心者なので9時半より前に空港着。すぐに検査を受け、4時間後の午後1時半に結果が出ました。陰性でホント、ほっとしましたよ。そうじゃなかったら渡米できなくなるし、隔離されるし……とメチャ厄介なことになってたでしょうから。
東京の自宅を出てから29時間かかって
ようやくオーランドウのホテルに到着オーランドウ空港近くで泊まったの去年だかにオープンしたばかりのホリデー・イン系のavidというホテル。ヒルトン系もこれに似たtruというホテルを展開中 Photo:Masahiko Amano
羽田で8時間も過ごした後に12時間飛んでアトランタ着。入国審査はスムーズに済んでもトランジットは4時間とこちらも余裕があり過ぎ。オーランドウのホテルにチェック・インしたのは現地時間の夜11時20分でした。東京の自宅を出てから29時間弱もかかったってことです。
アトランタ空港でのディナー。この3点で18ドル=約2,000円は高すぎませんか? Photo:Masahiko Amano |
もうヘロヘロなので、空港のすぐ近くに泊。セブリングまでは100マイルほどもあるので、翌朝に移動するスケジュールとしました。
今回のパートナー、ニッサン・オルティマ Photo:Masahiko Amano |
今回のレンタカーはニッサン・オルティマ。オーランドウの少し南で州道27号に降りるんですが、昔は片側1車線、速度制限45マイルだったのが、今はほぼ全域が片側2車線でスピードも場所によっては65マイル出せます。フロリダはお巡りさんが多いので、スピード違反にはくれぐれも注意しないとなりませんが、随分と楽な移動となってるのは確かです。
セブリングで目を引いた新しいカラー・スキーム
新たなシーズンのはじまりを実感!オーワード(上)とローゼンクヴィストの2022カラー・スキーム Photo:Penske entertainment
前述の通り、初日は17台もが走り、2日目も14台が走行と大変賑やかで、”開幕が近い”と強く感じさせてくれる緊迫感を体感できました。
新シーズン到来を感ずるのは新しいカラー・スキーム。中でも目立っていたのは、フェリックス・ローゼンクヴィストのカー・ナンバー7でした。ガルフ・オイルっぽい水色とマクラーレンのオレンジがフィーチャーされ、パト・オーワードの方は去年と同じブラック&オレンジだから、2台の違いが明確にされました。
レッドが基調となった2022年のパワー Photo:Penske entertainment
ウィル・パワーの”ヴェライゾン号”も黒を基調に赤を使っているところは変わらないものの、ずっと新しめのデザインに変わりました。チームメイトふたりのマシンは相変わらずのカラーリングですが……。
不気味なカラーリングとなったハーヴィー車 Photo:Penske entertainment |
3台体制になったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、ジャック・ハーヴィー車が艶消しブラックに赤いレタリングのカラーリングを採用。スーパーマーケットらしからぬペイントで、アメリカ中部のコンサヴァお客さんに受け入れられるか心配。フンコス・ホリンジャー・レーシングは、ずーっと守ってきた白/緑/赤のトリコロールから赤を取っ払って印象がシャープになってます。シリーズ唯一となった1台体制の不利を、大型スポンサー獲得で跳ね返して欲しいところです。
コナー・デイリー、仮想通貨関連企業がスポンサーに
そして今年はメイヤーシャンクとロッシの識別も容易に!
仮想通過関係の企業がメインスポンサーとなったコナー・デイリー Photo:Penske entertainment |
エド・カーペンター・レーシングは、コナー・デイリー車が新スポンサー=ビットナイルを迎え、ネイビーブルー&ゴールドの爽やかなイメージになってます。仮想通貨関連の会社だけに、ちゃんとスポンサー・フィーを払ってくれるか心配……。
カストトロネヴェス(上)とパジェノーのベテランペア Photo:Penske entertainment |
エリオ・カストロネヴェスとシモン・パジェノーのメイヤー・シャンク・レーシング・コンビはどちらもブラック&ピンクで、その割合が違うとはいえ見分けは結構難しい。
こちらがロッシ。前方はNAPAカラー強し Photo:Penske entertainment
アンドレッティ・オートスポートのアレクサンダー・ロッシはNAPAカラーが多めになったのでシャンクの2台とは結構印象が違うものになったけれど……。
識別困難組はAJ・フォイトのルーキー2台と
他チームだけど赤黒が酷似のヴィーケイとマルーカス
一番識別が難しいのは、カイル・カークウッドとタティアナ・カルデロンのAJ・フォイト・エンタープライゼスのルーキー・コンビ。同じスポンサー=ロキットで基本は真っ黒で、ロゴ類が白。カルデロン号のスクリーン上とロールフープ上のカメラのケーシングが白い以外はまったく同じ。
パロウ(上)とジョンソンは酷似 Photo:Penske entertainment |
チップ・ガナッシ・レーシングのアレックス・パロウ(NTTデータ)とジミー・ジョンソン(カーヴァナ)も青と水色とベース・カラーは違うんだけれど、それがかなり似た色合い。違いはジョンソン車のスクリーン上部が黄色くされているところ。
チームは違えどかなり似てるマルーカス(上)とヴィーケイ Photo:Penske entertainment |
リナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)とデイヴィッド・マルーカス(デイル・コイン・レーシング・ウィズHMDモータースポーツ)の2台はチームが違うのに白/黒/赤でイメージはかなり似ちゃってます。
朝と昼の寒暖差は大きかったものの
快適な天候となったセブリング
開幕戦いも素晴らしい青空を期待!
テストは2日とも朝の気温が8℃とめちゃ寒かったのに、日中は初日が18℃、2日目は22℃まで上がりました。テストの翌日からも天気は上々。木曜のオーランドウ界隈は最高気温が26℃に届いてました。このままセント・ピーターズバーグの開幕戦も温暖・快適なコンディションで開催されることと願ってます。去年は4月下旬の開催で熱中症になっちゃうぐらい暑かったんですが、今年は適度な暑さなって欲しいものです。
それにしても、なんで2月下旬まで開幕は早められたんですかね?
3月の第1週か、第2週でもよかったぐらいなのに。で、第2戦テキサスも3月20日じゃなく、最終週にすればIMSAシリーズ伝統のイヴェント=セブリング12時間レースとカチ合うこともなかった。セブリングとテキサスの日程バッティングは実にもったいない。インディーカー・ドライヴァーたちが出れなくなっちゃうので。今のスケジュールだとテキサスと第3戦ロング・ビーチ(4月10日決勝)のインターヴァルだって長過ぎでしょう。間延びしちゃってますよ。開幕2戦は2週か3週後ろにズラした方が良かった。そうすれば、インディーカー主催の合同テストを開幕直前にキッチリやることだってできただろうし(もはやその気はないのかもしれませんが、お金がかかるんで)、大々的プロモーションも展開できた。その分、インディー500向け合同テストを4月に行って、そっちで宣伝を……ってことでしょうか?
今年のスケジューリング、ブラジルやメキシコでレースを開催する将来ための布石っていうんなら嬉しいんですけどね。セント・ピートで開幕してアメリカのファンを惹きつけてから第2、第3戦を中南米で行うっていうのはグッド・アイディアと思います。コロナ終息がなったら中南米遠征、是非とも実現して欲しいところです。
誰もマスクをしてないフロリダに冷や汗
気になるインディーカー開催地のワクチン接種率
コロナといえば、フロリダ州に来てみると人々が全然マスクをしてなくてビビります。ワクチン(2回以上)接種率は65パーセントほどとアメリカ国内でも決して高くない方なのに、公共の場所でのマスク着用は義務じゃなく推奨なんだそう。スーパーマーケット入り口には無料のマスクが置いてあったけれど、店内の買い物客の大半はマスクなしでした。店員でしてない人がいたぐらい。第2戦の行われるテキサス州のワクチン接種率は、60パーセント以下とフロリダより更に低いんですよね。はーぁ、外食は当分控えてた方がいいのかな。
以上
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