バーバーのテストに参加したデフランチェスコ Photo:INDYCAR クリックして拡大 |
アンドレッティ・スタインブレナーの29号車に
2022年に向けた各チームの体制、前回のレポートから変わった点などを紹介して行く。
チーム・ペンスキーは、ジョセフ・ニューガーデン、ウィル・パワー、スコット・マクロクリンの3カー体制で行くことに決定。インディー500への4台目のスポット参戦もなさそうだ。
アンドレッティ・スタインブレナー・オートスポートのカー・ナンバー29は、アンドレッティ・オートスポートからインディー・ライツに出場していたカナダ出身の21歳=デヴリン・デフランチェスコがステップ・アップして来ることになった。
アンドレッティ・オートスポートからの出場で、シリーズ・タイ記録となる10勝をマークして2021年インディー・ライツ・チャンピオンとなったアメリカ出身の23歳=カイル・カークウッドは、マイケル・アンドレッティがキープしたい意向で、オフに入ってから三度もインディーカーをテストする機会を与えていたが、彼を2022年にフル・エントリーさせる計画は実現しないこととなった。ロード・トゥ・インディーの奨学金によってインディー500を含む3レースへの出場資金は確保できていたカークウッドだが、プラス・アルファとなるスポンサーが見つからなかったのか、5台目のエントリー用のホンダ・エンジンを確保できなかったためか、アンドレッティ軍団からの出場はできなくなった。
カークウッド、AJ・フォイトのカーナンバー14!
ブルディは2022からガナッシのスポーツカーにシフト
しかし、急転直下、カークウッドはAJ・フォイト・エンタープライゼス入り。2022年のインディーカー・シリーズにフル・エントリーすることになった。フォイトのエース・カーであるナンバー14がインディカー・デビューの彼に委ねられる。
2020年からフォイトに2シーズン在籍したセバスチャン・ブルデイは、2022年からはチップ・ガナッシ・レーシングのキャディラックDPiプロジェクトに参加するため、インディカー・シリーズへのフル・シーズン・エントリーはできなくなった。しかし、彼はまだインディーカーから完全に引退する気はなく、IMSAシリーズとバッティングしないインディカーのレースにはフォイトからスポット参戦することに意欲を見せていた。果たして、この話はどうなるのか?
カークウッドとすれば、全戦出場できる点は大歓迎だろうが、アンドレッティ・オートスポートに比べるとチーム体制はかなり苦しい。もっとも、メイヤー・シャンク・レーシングまで含めるとレギュラーだけで7台となる超・大型チームで新入りとして戦うより、小さなチームで全力を注いでもらう方が良い……という考え方もできないわけじゃない。ブルデイのスポット参戦があれば色々と学びとることができるだろうが、そうでない場合、チームメイトはほぼ頼りにはならない(失礼)ダルトン・ケレットだけだ。
ハンター‐レイはECRのカーナンバー20で
ロードコース担当&インディー500出場
アンドレッティ・オートスポートのシートをロマイン・グロジャンに奪われた形のライアン・ハンター‐レイは、オフになってからエド・カーペンター・レーシングのマシンをテスト。そのままカー・ナンバー20のストリート&ロードコース担当、プラス、インディー500出場という契約になりそうだ。
RLLは琢磨に変わってハーヴィーを起用
30号車にはルンドガールド
佐藤琢磨が離脱することとなったレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、噂されていた通りにジャック・ハーヴィー(28歳)と契約し、彼をカー・ナンバー45に乗せると発表した。アイオワ州を本拠地とするRLLの新スポンサー=スーパーマーケット・チェーンのハイヴィーのカラーリングを纏うマシンにイギリス出身のハーヴィー……という人選で大丈夫なんだろうか?
ちょっと心配になる。3カー体制へと拡大するRLLは、カー・ナンバー30にクリスチャン・ルンドガールドを起用する。デンマーク出身の彼との比較であれば、ハーヴィーの方がカー・ナンバー45には合っている。
ルンドガールドの起用は、8月開催のインディアナポリス/ロードコースでの2戦目でデビュー戦ながら予選4位に食い込んだパフォーマンスが評価されてのこと……と映るが、ハーヴィーともどもかなりの資金持ち込みがあったが故のシート獲得というのが実情のようだ。
気になる琢磨の動向
最有力移籍先のデイル・コインはいまだ沈黙
琢磨の去就は未だ明らかになっていない。アメリカのレース誌の中には、琢磨はデイル・コイン・レーシング入りで確定……といった報道をしているところもあるが、チームからもドライヴァーからも正式なアナウンスはなされていない。DCRは開幕直前に発表というパターンも多いので、琢磨ファンはまだハラハラし続けないとならない。
DCRとジミー・ヴァッサー&ジム・サリヴァンの関係=デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァンが2022年も続くのかも流動的……という話が出ている。彼らの代わりとなるのか、3チームの協調体制となるのか、インディー・ライツに出場していたHMDモータースポーツが、この陣営に合流し、彼らのドライヴァーとしてインディー・ライツでランキング2位となったデイヴィッド・マルーカスをインディーカー・シリーズにデビューさせるという話が出ている。
3台体制となるアロウ・マクラーレンの動向も注目
アロウ・マクラーレンSPは3台目のエントリーを模索中。ただし、無理をしてでも2022年から……という話ではない。2023年は3カーで行く意思を固めているようだが……。F1チームを持つ彼らは、ヨーロッパとの強い繋がりをフル活用し、シーズン・オフになってからニコ・フルケンバーグをテストで走らせ、ストフェル・バンドーンのテストも計画している。なお、テスト後にフルケンバーグは、”インディーカーにスイッチして来るつもりはない”との意思を明らかにした。
2022年インディーカー・ライン・アップ
チップ・ガナッシ・レーシング/ホンダ
スコット・ディクソン
アレックス・パロウ
マーカス・エリクソン
ジミー・ジョンソン(フル・シーズン出場の方向)
トニー・カナーン(インディー500のみか?)
チーム・ペンスキー/シヴォレー
ジョセフ・ニューガーデン
ウィル・パワー
スコット・マクロクリン
アロウ・マクラーレンSP/シヴォレー
パト・オーワード
フェリックス・ローゼンクヴィスト
3台目の可能性模索中
アンドレッティ・オートスポート系/ホンダ
コルトン・ハータ
アレクサンダー・ロッシ
ロマイン・グロジャン
デヴリン・デフランチェスコ(R)
メイヤー・シャンク・レーシング/ホンダ
エリオ・カストロネヴェス
シモン・パジェノー
エド・カーペンター・レーシング/シヴォレー
エド・カーペンター(オーヴァルのみ)
ライアン・ハンター-レイ(ロード・コース&ストリート・コース+インディー500)
リナス・ヴィーケイ
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング
グレアム・レイホール
ジャック・ハーヴィー
クリスチャン・ルンドガールド(R)
デイル・コイン・レーシング
佐藤琢磨??
デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン
??
デイル・コイン・レーシング・ウィズ・HMDモータースポーツ?
デイヴィッド・マルーカス(R) ??
AJ・フォイト・エンタープライゼス
カイル・カークウッド(R)
ダルトン・ケレット
フンコス・ホリンジャー・レーシング
カルーム・アイロット(R)
カーリン
マックス・チルトン(ロード・コース&ストリート・コース+インディー500)??
コナー・デイリー?? (オーバルのみ))??
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