2021年9月27日月曜日

2021 INDYCARレポート R16 アキュラ・グランプリ・オヴ・ロング・ビーチ Race Day ファイナル・プラクティス:ウォーム・アップ最速はコルトン・ハータ

 曇り空、気温が低い中で迎えた最終戦決勝日

 2021年NTTインディーカー・シリーズ最終戦、アキュラ・グラン・プリ・オヴ・ロング・ビーチの決勝日が訪れた。今シーズン最終日だ。
 今朝のロング・ビーチは金曜日、土曜日に比べると天気が悪く、ファイナル・プラクティス=ウォーム・アップ・セッションが行われた朝9時~9時半はずっと曇り空。気温は開始から終了まで18℃と低いままだった。



上位4人はレッドタイヤで走行


 トップ5は以下の通り。
1. コルトン・ハータ 1分08秒4762
2. スコット・ディクソン 1分08秒6507
3. シモン・パジェノー 1分08秒8029
4. ライアン・ハンター-レイ 1分08秒8612
5. アレクサンダー・ロッシ 1分09秒2465
 トップ4はレッド・タイヤ装着でベスト・ラップを記録していた。こなした周回数はコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)とアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が19周で、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が22周。そして、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は21周だった。


タイトル争いの3人中、パロウのみがトップ10に

 彼らに続いたのは、
6. ウィル・パワー 1分08秒8029
7. ジャック・ハーヴィー 1分09秒2799
8. グレアム・レイホール 1分09秒3318
9. アレックス・パロウ 1分09秒3364
10. ロマイン・グロジャン 1分09秒3802

 チャンピオン争いをしている3人の中では、ポイント・リーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が唯一トップ10入りし、同セッションでの最上位につけた。ランキング2番手にいるパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)、ランキング3番手のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、ジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・スタイングレナー・オートスポート)の後ろの12、13番手だったのだ。
 チャンピオンシップ・コンテンダー3人は、いずれもこのセッションをブラック・タイヤでしか走らなかった。ペンスキーとガナッシは4カー体制のため、レッド・タイヤの耐久性に対する評価をチームメイトたちに委ねていた、と見ることができる。その点、アロウ・マクラーレンSPは2カーなので情報は半分しかなく、ドライヴァー二人が若手という点でも不利にある。フェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)もこのセッションではチームメイト同様にブラック・タイヤでの走行に終始していた。


ジミー・ジョンソン、15番手!

 7度もNASCAR最高峰シリーズでチャンピオンとなり、今年からインディーカーにルーキーとして出場してきているジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は、最終戦のウォーム・アップで15番手につけた。これは彼にとってタイムド・セッションにおける自己ベスト・ポジションのはずだ。ロングビーチのバンピーなストリート・コースでジョンソンは1分09秒6539をレッド・タイヤ装着で記録した。オーヴァル以外=ロードコース&ストリート・コースのみの出場で、今回が12戦目となる彼は、チャンピオン争いを行なうチームで、チームメイトが3人もいる素晴らしい体制下、最初はダリオ・フランキッティ、シーズン途中からはスコット・プルエットがドライヴァーズ・コーチにつく強力な環境も整えた。着々とレヴェル・アップを果たして来た彼は、その成果をついに見せ始めている、ということだろうか。ロング・ビーチは彼の地元にも近い。より大きな歓声も味方に、JJがレースで高パフォーマンスを見せることに期待したい。キャリア初のトップ10フィニッシュはなるか?

佐藤琢磨、ブラックタイヤで17番手タイム
「まだ決勝に向かってマシンを変えていく必要がある」

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は19周をブラック・タイヤのみ使用で走り、17周目にベストとなる1分09秒7787をマークして17番手につけた。チームメイトたちは、前述の通りレイホール二世が8番手、カー・ナンバー45で走るオリヴァー・アスキューは1分10秒0134で25番手だった。
 「昨日の予選からまたセッティングを変え、週末の最初に戻ってしまったような感じになっています。ウォーム・アップでのマシンは期待していたように良くはなってはいなかったので、決勝レースに向けては、またセッティングを変えて行く必要があるでしょう。しかし、まだどのように、どれぐらい変えるのかという方針は決まっていません。タイヤ・チョイスは、スタートがブラックで、2ストップでレッド、レッドと投入して行くことになると思います」と琢磨は話していた。


カストロネヴェスとロッシが接触

 このセッションではエリオ・カストロネヴェス(メイヤー・シャンク・レーシング)とロッシの接触があった。
 レッド装着でフライング・ラップ中だったカストロネヴェスのすぐ前へとロッシがピット・アウトしてきて、ターン1出口でカストロネヴェスはフルブレーキングを強いられた。そのままロッシをパスしようとターン2でノーズを入れたところ、ロッシが切り込んで来て両車は接触。ロッシのマシンと左側のウォールとのサンドイッチとなったカストロネヴェスはサスペンションを壊し、4周しただけウォーム・アップを終えなければならなかった。走行が続けられないと知ったカストロネヴェスは激昂し、ガレージへと帰って行った。
以上


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