やはりラグナセカで強いコルトン・ハータ! ポール・トゥー・フィニッシュした2019年の再現なるか?? Photo:INDYCAR(Chris Jones)クリックして拡大 |
天候:快晴
気温:20℃
午後2時、低めの気温の中で予選がスタート
全長2.258マイルに11のコーナーがレイアウトされたウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカは、アップ・アンド・ダウンが非常に激しいコースとして知られる。左、右と切り返す急激な下り坂の連続コーナー=コークスクリューはアメリカで最も有名なコーナーといっていいだろう。
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2021年NTTインディーカー・シリーズの第15戦ファイアストン・グランプリ・オヴ・モントレーの予選は、午後2時過ぎから、日差しは強いが気温は低めのコンディション下で争われた。Q1グループ1でニューガーデンが敗退!
グループ2のパロウはぎりぎりの6位でクリア
プラクティス2でペンスキー勢最下位だったニューガーデンは、まさかのQ1敗退。予選17位、グリッド9列目で決勝に臨むことに Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大 |
2グループに分かれてのQ1、グループ1ではコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)が1分10秒9020で最速。グループ2では今シーズン3戦目の出場となる24歳のオリヴァー・アスキュー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が大健闘、1分11秒0155でトップだった。グループ1ではポイント・スタンディング4番手のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が6番手で辛うじてQ2進出を果たし、逆にポイント3番手のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は9番手でQ1での敗退と明暗が大きく分かれた。
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グループ2ではポイント・リーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)がディクソンと同じく6番手でギリギリQ1をクリア。直前のプラクティス2で最速だったスコット・マクロクリン(チーム・ペンスキー)が8番手のタイムしか出せずにQ1での敗退を喫した。
Q2でさらにタイムを伸ばすハータ
パロウもQ1を挽回し3番手タイムでクリア
オーワード、6位でギリギリファスト6進出!Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
12人によるQ2でもトップはハータ。彼のベスト・タイムは1分10秒5847とQ1より更に速いものとなっていた。パロウはここで1分10秒8351で3番手となり、ファイナル進出を決定。ポイント・ランキング2番手のパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)は、Q1のグループ1を3番手でクリアし、Q2では6番手に滑り込んでファイナルへと駒を進めた。ディクソンはここで8番手。ファイナルには進めなかった。
かくしてファイアストン・ファスト6は、ハータ、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、パロウ、アスキュー(!)、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、オーワードというメンバーになった。
激しいタイムアップ合戦となったファスト6
ハータがロッシを逆転し、今シーズン3回目のPP獲得ロッシも安定して速く、PPは逃したもののアンドレッティ・オートスポートのフロントロウ独占を実現 Photo:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大
まずはパロウが1分11秒4902でトップに立った。それを1分11秒6667を出してハータが上回り、パワーが1分11秒1317でトップに躍り出た。ユーズド・レッドでの戦いではパワーに今も一日の長があり、64回目のPP獲得がなるかとみられた。
しかし、ラグナ・セカでの戦いはまだ決着しておらず、ロッシが1分10秒9951でトップ。その直後、ハータが1分10秒7994をマークして先輩チームメイトからPPを奪い取った。キャリア47戦目で7個目、今シーズン3個目のPP獲得だ。
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「みんなに聞かれるけれど、自分がどうしてラグナ・セカで速いのか……それは自分でもわからない。このコースは最高で、自分としては2回目の挑戦で、2回ともPP獲得がなって嬉しい。しかし、このコースは不思議なところがあって、速いコーナーでいいタイムを出せている時もあれば、遅いコーナーが良い時もある。常にどのコーナーでも自分は速い……ということではないんだ。今日の予選ファイナルでは3周の連続アタックができて良かった。2周だったら自分たちとしては足りなかったので。アタック3周目は絶対にミスなく完成させなくてはならない状況となっていたけれど、セッティングがとても良く、ホンダ・エンジンがパワーを発揮してくれたから、本当に素晴らしいマシンとなっていた」とハータは語った。
パロウは予選4位でセカンド・ロウ
オーワードは3列目の予選6位に
前戦ポートランドに続いてRLLから出走したアスキューが、昨年の第3戦GMRグランプリのに並ぶ自己最高位の予選5位に Photo:INDYCAR(Joe Skibinski) |
予選2位はロッシで、アンドレッティ勢、ホンダ勢がフロント・ロウを独占。予選3位はパワーで、ポイント・リーダーのパロウは予選4位。タイトル獲得の可能性を残している5人の中で最上位のグリッドから明日のレースをスタートできることとなった。
予選5位はアスキュー。オーワードはコース・オフもあって予選6位という結果となった。ポートランドでは惜しくも果たせなかった予選ファイナル進出をラグナ・セカでは達成したが、スターティング・グリッドはポートランドの7番手よりひとつ上の6番となった。
ポイント4番手で後のないディクソンの予選結果は8位。ポイント3番手のニューガーデンは予選17位。
今季2勝、ランキング5番手につけているマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は予選7位。9位はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。マックス・チルトン(カーリン)が健闘して予選10位。ジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)が11位、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は予選12位。ルーキーのロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)は予選13位。ルーキー・オヴ・ザ・イヤーとなりそうなマクロクリンは予選16位だった。
佐藤琢磨、予選23位
「大胆なセッティングでアスキューが予選では正解だったが
レース用セッティングでは自分たちのほうがいいと考えている」
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は予選23位。「プラクティスでレッド・タイヤを使った予選シミュレーションをきっちり行えなかったのが痛かった。自分たちのセッティングはグレアムやアスキューとは違っていて、その方向性の方が自分とエンジニアは良いと考えているので、そっちを推し進めて行った。しかし、予選ではアンダーステアもオーヴァーステアも出ていて、マシンと自分が戦っちゃっている状態でした」と琢磨は語った。
Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)
「アスキューはエンジニアのプッシュもあって大胆なセッティングで予選を走った。それが結果的に正解だったようです。アスキュー本人が、リヤが落ち着かな過ぎるのでは? と心配していていたぐらいだったけれど、レッド・タイヤの高いグリップでそれがカヴァーされたということなのかもしれません。レース用のセッティングとしては、自分たちのものの方が良いといまでも考えています。今日、これからまたチームメイトたちのものも含め、データをよく見て、アスキューのトライしたセッティングの良いところをこちらに持ってきて、今回の予選の自分たちとアスキューとの中間ぐらいのマシンにして明日のレースはおそらく戦うことになるでしょう。まだ、明日の朝にはウォーム・アップがあるから、そこでも幾つか試すことになるでしょう」。
以上
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