2021 INDYCARニュース 9月24日：2022年のロマイン・グロジャンはアンドレッティ・オートスポートからフル・シーズン・エントリー

2011年から11年間ハンター‐レイがドライブしたカーナンバー28のDHLのマシンをグロジャンがドライブすることに。アンドレッティ・オートスポートのドライバー・ラインアップはさらに強固になるはずだ　Photo:INDYCAR（Joe Skibinski) クリックして拡大

 ハンター‐レイにかわってDHLの28号車に搭乗！

　2022年に、アンドレッティ・オートスポートはDHLをメイン・スポンサーとするカー・ナンバー28にロマイン・グロジャンを乗せる。今日、ロング・ビーチで発表された。
　スイス生まれのフランス人ドライヴァーはF1グラン・プリで9シーズンを過ごし、2021年シーズンからインディーカーへとスイッチして来ている。現在35歳。昨シーズンの終盤に瀕死の事故を経験していることもあり、グロジャンのデイル・コイン・レーシング・ウィズRWRからのエントリーはロードコースとストリート・コースにまずは限定された。インディアナポリス500にも彼は出場しなかった。　しかし、シーズン終盤にゲイトウェイでオーヴァル・レースへのデビューを果たした。グロジャンはデビュー・シーズンから目覚ましいパフォーマンスを見せてきている。すでにポール・ポジションを1回、3回の表彰台登壇を果たしている。

「アンドレッティのような偉大なチームで
戦えることは幸せだし、誇りと感ずる」

　「アンドレッティ・オートスポートに加わり、来シーズンにカー・ナンバー28のDHLホンダに搭乗できることを大変喜んでいる。マリオ、マイケル、マルコは私がレースを始めた時から知っている名前。アンドレッティのように偉大なチームに参画できるのは大きな栄誉だ。彼らのチームとレースを戦えるのは本当に幸せだし、誇りと感ずる。また、インディーカーでのチャンスを私に与えてくれたデイル・コイン・レーシング・ウィズRWRにおおいに感謝する」とグロジャンはコメントした。今年はゲイトウェイでの1戦のみ、オーヴァル・レースに出場したグロジャンだが、来シーズンは初のフル・エントリーとなる。テキサス、インディアナナポリス、ゲイトウェイ、アイオワ（ダブルへダー）でのオーヴァル全5レースに出場する。アメリカでのベースについては、「パリへの直行便が飛んでいるマイアミに住むことに決めた。妻は今もパリで働いているので……。それに、子供たちもマイアミならフランス語学校に通うことができる」とグロジャンは話した。

ゲイトウェイが印象的だったと語るマイケル
「彼の経験はチームにとって大きなプラスになる」

Photo:INDYCAR（Joe Skibinski) クリックして拡大

　チーム・オーナーのマイケル・アンドレッティの会見での第一声は、「今日はとても重要な日だ。この発表ができることにとてもエキサイトしている」というものだった。それに続けてマイケルは、「DHLといえばライアン（・ハンター-レイ）。彼と素晴らしい年月を私たちは過ごして来た。彼は最も多くの勝利をチームにもたらしてくれたドライヴァーだ」と今年限りでDHLマシンを降りるドライヴァーを労った。「ロマインはインディーカーに来る前にすでに素晴らしいキャリアを築いていた。優勝を争う力がないチームで走るのは本当に大変だ。それは私にも経験があり、よく理解しているつもりだ。そして、彼はインディーカーに来るや、ルーキー・シーズンに見事なパフォーマンスを最初のレースから見せて来ている。そうなると、オーヴァルでの実力がどうなのか……が気になるところだが、それもゲイトウェイで非常に高いことを証明してみせた。あのレースが最も印象的だったとさえ感ずる。彼が長年をかけて培って来たレースでの豊富な経験は、我々のチーム、そして、すでに強力な我々のドライヴァー・ライン・アップにとって大きなプラスになるだろう。アンドレッティ・オートスポートのファミリーにロマインを迎え入れることとなり、とても喜んでいる」とアンドレッティは話した。
　 DHLは2011年、アンドレッティ・オートスポートのカー・ナンバー28のスポンサーとなった。そして、2014年からは同マシンのメイン・スポンサーとなった。彼らのトレード・カラーである黄色と赤を纏ったマシンは、ずっとライアン・ハンター-レイがドライヴして来たが、彼は今シーズン限りでチームを離れる。

エンジニア、ボアッソンもAAに同時移籍
ハータ、ロッシは残留で気になる4人目のドライバーは？

　グロジャンの成功に大きく寄与してきているのが、デイル・コイン・レーシング・ウィズRWRで働くフランス人エンジニアのオリヴィエ・ボアッソンだ。彼はセバスチャン・ブルデイがデイル・コイン・レーシングからAJ・フォイト・エンタープライゼスへと移籍した時にはデイル・コイン・レーシングに残ったが、今回はグロジャンとともにアンドレッティ・オートスポートへ移籍することとなるようだ。

　すでにアンドレッティ・オートスポートが2022年のドライヴァーとして契約しているのは、アレクサンダー・ロッシとコルトン・ハータの二人で、グロジャンが3人目のドライヴァーになることが今日、発表された。彼らが4台を走らせるのは既定路線。今年はジェイムズ・ヒンチクリフが乗っているカー・ナンバー29には誰が乗ることになるのか？
ルーキーが起用されるという噂がある。今年からインディー・ライツにアンドレッティ・オートスポートから出場（去年からの予定だったが、インディー・ライツがパンデミックでシリーズ休催）しているカナダ出身の21歳、デヴリン・デフランチェスコだ。アンドレッティ・オートスポートからインディー・ライツに出場し、9勝をマークして現在チャンピオンシップ・ポイントをリードしているカイル・カークウッド（フロリダ州出身/22歳）は、なぜだかアンドレッティ・オートスポート内でのインディーカーへのステップ・アップは実現しないらしい。
以上