今シーズン苦しんだニューガーデンとペンスキーだったが、今回の勝利でいよいよ逆転タイトルへの可能性も見えてきた! Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大
ニューガーデン、危なげない走りでゲイトウェイ3勝目!
ポイント・スタンディングで4番手につけていたジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ・アット・ゲイトウェイでのレースでシーズン2勝目をマークした。ミズーリ州セイント・ルイス近郊の全長1.25マイルのオーバルで挙げる3回目の優勝は、彼のキャリア通算20勝目でもあった。
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ハータ、レース序盤を快走するもマシントラブル!
プラクティスと予選は日中で、レースは日没後。気温や路面温度が大きく異なる難しいレースで、スタート直後から素晴らしい速さを見せたのは予選2位のコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート w/カーブ・アガジェニアン)だった。しかし、彼は260周のレースが180周を越えた辺りでドライブ・シャフトが壊れたためにリタイア。ニューガーデンがトップに立ち、レース終盤に彼の速さを上回る者は出現しなかった。
オーワード、粘りの走りで2位フィニッシュ
パロウはクラッシュに巻き込まれてDNFPhoto:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大
2位でゴールしたのはパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)。3勝目で一気にチャンピオンシップで大量リード……と行きたかったところだが、ニューガーデンに追いつき、アタックすることはできなかった。それでもオーワードは彼のインディーカー・キャリアで初めてポイント・リーダーとなった。今日のレースの前までポイント・リーダーだったパロウは、レース序盤に後方からリナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)にぶつけられてリタイア。3レースを残してランキングは2番手へとダウン。オーワードを10点差で追う立場に変わった。
「ポイントは稼いだが、ライヴァルたちとのポイント差は非常に小さい大混戦状態。表彰台にあと2回上る、というようなシーズン終盤戦としたい。今日はジョセフに負けた。彼はとても速く、アタックをするに必要な距離まで近づけなかった。2位を放り出すこともしたくなかった」と新ポイント・リーダーは話した。
10ポイント差でポイントリーダーになったオーワード
「今後はレース中もタイトルのことを考えて走ることになる」フィニッシュ後、ファンの声援に応えるオーワード ポイントリーダーとして迎える次戦ポートランドでの走りに注目だ Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
チャンピオン争いから脱落しつつあったオーワードだが、先週のインディアナポリス・ロードコースで表彰台に上がり、息を吹き返した。今週の彼は、また自信満々のドライバーに戻っており、彼らしいアグレッシブでクレヴァーなレースを戦った。「チャンスがあればポジションを上げる。そう心がけて走っていた」と話したオーワードだったが、その一方で、「レースは長いし、序盤からリスキーに過ぎる走りはするべきじゃないとも考えていた」ともコメントしていた。
「ポイント・リーダーになったので、今後はレースを戦っている最中にも、自分が誰とチャンピオン争いをしているかを考えながら走らないとならない。チャンピオンシップのことが考えの中に入って来て、色んな影響を自分に及ぼすことにもなるだろう」と、残り3レースが非常に難しい戦いになることもオーワードは語った。一度諦めたチャンスが戻ってきたことで、彼は開き直り、大胆に、自分を出し切ってのレースを戦える雰囲気になってきているように映っている。
パロウ、ディクソン同時OUTで風雲急告げるタイトル争い
ニューガーデン、タイトル奪還の可能性も見えてきたPhoto:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
ゲイトウェイのレースはかなりワイルドなものになり、スコット・ディクソンとアレックス・パロウ(ともにチップ・ガナッシ・レーシング)というチャンピオンを争うトップ3のうちの2人が一度のクラッシュで戦線離脱を余儀なくされた。リナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)がリスタート直後のターン1でディクソンに追突し、2台がパロウも巻き添えとしてしまったのだ。ここへ来てガナッシ勢の流れが悪くなっている。
逆にニューガーデンは、今回の優勝で勢いづきそうだ。ポイント・リーダーとの差も22点にまで縮まった。彼の3回目のタイトルという目まで出て来ている。
パロウとディクソン、ガナッシ勢2人にタイトル・コンテンダーが絞り込まれそうな勢いも一時はあったが、ここへ来て一転、残り3レースでのチャンピオン争いは、シヴォレー勢のオーワードとニューガーデンの間で繰り広げられる可能性すら出て来た。
佐藤琢磨、力強い走りで6位フィニッシュも
惜しまれる給油トラブルPhoto:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は得意のゲイトウェイで素晴らしいファイトを見せた。多くのオーバーテイクを実現、16番手スタートからトップ4に進出し、アンダーカットでトップに躍り出るチャンスまで掴んだ。しかし、給油トラブルで勝利のチャンスは消えてしまった。満タンにできないトラブルが発生、する予定ではなかった4回目のピットストップを行ったためにトップ・スタートが6番手スタートに変わり、そこからの順位アップが果たせなかった。
次戦は西海岸3連戦の最初=ポートランド・インターナショナル・レースウェイで、決勝は9月12日だ。
以上
ほんとにまさかの給油トラブル!悔やまれます!
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