2021年8月9日月曜日

2021 INDYCARレポート R11 ビッグ・マシーン・ミュージック・シティ・グランプリ Race Dayウオームアップ:最速はグレアム・レイホール

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昨日よりも気温、路面温度の低い中で迎えたウォームアップ

 決勝日の正午から行われた30分間のウォームアップ、全長2.1マイルのストリート・コースで最速ラップを記録したのはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。予選結果は13位と決して良くなかったレイホールだが、決勝で猛チャージを見せ、上位へと食い込んで来るだろうか?

 ウォーム・アップは気温が29℃、路面温度が43℃と、昨日までのプラクティス2回と予選に比べて温度の低いセッションとなった。決勝は昨日までと同じか、それ以上の暑いコンディションになるものと見られている。

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赤旗3回で走行が中断

 短い走行時間でありながら、3回も赤旗が出された。その最初は、リナス・ヴィーケイ(エド・カーペンター・レーシング)がターン4でスピンしてストールしたため。彼はギリギリでタイヤ・バリアに接触しなかった。続いてフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)がストップ。こちらもコンクリート・ウォールへの接触をどうにか避けた。

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 しかし、ジミー・ジョンソン(チップ・ガナッシ・レーシング)の自身2回目のアクシデントは、今週末で最も大きなものとなった。ターン9へとアプローチする橋の下り坂にあるバンプでバランスを崩した彼は、スピンに陥ってコース右側の壁にノーズからヒット。そのままコース反対側の壁にリヤからクラッシュした。どちらの壁も剥き出しのコンクリートで、マシーンは大きなダメージを被った。決勝レースのグリッドにマシンの修復は間に合うか、微妙なところだ。

レイホール、「昨日とは違うセッティングにトライした」

 レイホールはセッション終盤にレッド・タイヤを装着、1分15秒8489をマークしてタイム・モニターのトップに躍り出た。彼がトップに立ったすぐ後にスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)も1分15秒8704を記録しており、ここから多くのドライヴァーたちがレッドで自己ベストを出して行くものと見られていた。しかし、この直後にジョンソンのアクシデントが発生。セッションは数分を残していたが、チェッカード・フラッグが出された。「昨日までとは違うセッティングにトライした。今後のことも考えてのことだ。そのセッティングは低速コーナーでのパフォーマンスを上げてくれていた」とレイホールは話した。

佐藤琢磨、タイムアップの途中で赤旗になるも
セッティング向上に成功!

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 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はウォーム・アップの序盤にブラック・タイヤで1分17秒4240
を出してトップに立ち、6周目には1分17秒3856へとセッション中の自己ベストを更新。ローゼンクヴィストが赤旗を出したタイミングでレッド・タイヤへとスイッチし、1分17秒4900を出し、さらにスピード・アップを……というタイミングでジョンソンの赤旗、そしてセッション終了となった。ウォーム・アップでの琢磨のポジションは16番手となった。
 「昨日までよりもマシーンは良くなっていました。サスペンションをソフトにするセッティングでバンプを超えるパフォーマンス、グリップ感が少しゲインできていました。ソフトにしたことによる弊害も出ているんですけどね。僕らは今日、ダウンフォースを軽くしても行きました。また、チームメイトのグレアム(・レイホール)がこのセッションでトライしたセッティングのアイディアが良かったようなので、自分たちも決勝に向けては、同じような試みをやってみることになると思います」と琢磨は話していた。24番手という後方グリッドからスタートする琢磨としては、2回と見られるピット・ストップのタイミングに多少のウィンドウがあるようなので、それらを活用し、ライヴァル勢と異なるタイミングでピットに入り、そこで順位をどれだけ上げられるかが大きなポイントとなりそうだ。


オーワード、3番手に浮上!PPのハータは4番手

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 レイホールに続いたのは、前述の通りにディクソンで、3番手につけたのは、ポイント・スタンディング2番手で、昨日の予選では9位だったパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)だった。彼のベスト・ラップは1分16秒2012。ポール・シッターのコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)が1分16秒3758で4番手で、5番手にはポイント・リーダーのアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が来た。このレースを前にシーズン中の規定数を超えるエンジン交換を行ったため、彼は6グリッド降格のペナルティを受ける。今日のレースにカーナンバー10は9番グリッドから出走する。6番手はマーカス・エリクソン。チップ・ガナッシ・レーシングは3人がトップ6入りした。

ニューガーデン、何とか7番手タイムをマーク

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 ポイント・ランキング3番手につけ、3回目のタイトル獲得に照準を合わせているジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、ウォーム・アップでは7番手につけた。しかし、彼の予選順位は12位と良くなかった。地元ナッシュヴィルでの初開催となるレースで、彼は優勝かそれに近いパフォーマンスを見せることができるだろうか?

 今週末のスケジュールは、どれもが遅めに設定されている。レースのスタートは夕方の4時半だ。
以上

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