2021年7月4日日曜日

2021 INDYCARレポート R10 ホンダ・インディー200アット・ミッド・オハイオ Day2 予選:ファイナル・プラクティスでスコット・ディクソンが最速

ファスト6に進出するまでにマシンを向上させたディクソン、ウォームアップでトップタイムをマーク Photo:INDYCAR(Matt Fraver)クリックして拡大

今週末で最も暑いコンディションでの走行に


 予選の後にファイナル・プラクティスが行われた。第9戦ロード・アメリカでも採用されていたスケジュールだ。ファイナル・プラクティスが決勝日の午前中だと、まだ涼しい時間帯で路面に陽が当たる時間も短くなるため、レースの行われる午後との温度差が大きくなる場合が少なくない。それに対して予選後にファイナル・プラクティスを設定すると、決勝レースとコンディションが似通ったものになる可能性は高くなる。
 今日のファイナル・プラクティスは、気温が23℃、路面温度は43℃と今週末で最も暑いコンディションになっていた。明日のレースはスタートが午後12時05分と早目。最高気温は28℃ぐらいになるという予報だが、果たしてレースが行われる時間帯にはどのぐらいの気温と路面温度となるのだろうか?

今週末あらゆるコンディションの中で安定した速さを見せているハータはここでも2番手につける Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

ディクソン、マシンがコンディションにマッチ!

 予選後の午後3時半から、30分間行われたファイナル・プラクティスでは、ミッド・オハイオ6勝のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が最速ラップとなる1分08秒0256を記録した。予選は5位と不発気味だったが、もし明日のコンディションがこのプラクティスと似たものになったら、ディクソンは予選より高いパフォーマンスを発揮することになるかもしれない。
 プラクティス2番手は、予選2位だったコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)。タイムは1分08秒0745だった。ディクソンとの差は0.0489秒だ。
 3番手はロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)。トップとは0.1234秒、ハータとは0.0745秒差だった。
 4番手がマックス・チルトン(カーリン)で、5番手がジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・スタインブレナー・オートスポート)……の背景に何があるのかは不明。ライフがまだそこそこ残っているレッド・タイヤで記録されたラップだったのかもしれない。
 6番手がアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)で、7番手に予選最速だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がつけた。そして、予選3位だったマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が8番手。

佐藤琢磨、今週末でベストポジションの14番手に

Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は14番手で、今週末でベストとなるセッション内ポジションとなった。そして、今週初めてレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからエントリーする3台の中でトップとなった。
 まだマシンのパフォーマンスに納得の行っていない琢磨は、「レースに向けても、またセッティングは変えます」と話していた。今週も走り出しが悪かったため、セッション毎にマシンに手を加え、決勝を前に何とか戦える体制を整えつつある……という戦いぶりになっている。明日に向けたセッティング変更で、戦闘力が更に高まることが期待される。

「レッドを2セット持っているので
ブラックでスタートしてレッド、レッドで」


 「前方グリッドの人たちはレッド・タイヤでスタートするかもしれないんですが、予選8~10位以下の人たちは全員ブラックのような気がします。もちろん、そこを突いてレッドで行くって手もあるんですが、それは後で泣きを見ると思います」とも琢磨は話していた。ブラックは温まりに時間がかかるため、ピットアウト後のラップ・タイム・ダウンの落ち込みが大きく、そこで順位を落とす心配があるというのだ。「自分たちはせっかくレッドの新品を2セット持っているのだから、ブラックでスタートして、レッド、レッドと繋ぐのが良いと考えています。レッドの耐久性は未確認ですが、サンティーノ(・フェルッチ)がファイナル・プラクティスで走ってましたから、そちらの情報、データを見ます。レース中にも路面にラバーがどんどん乗って行くので、レッドの方がレース・タイヤとして良くなると思います」。19番手スタートでどこまでポジション・アップできるか?
以上

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