2021年6月19日土曜日

2021 INDYCARレポート R9 REV グループ・グランプリ Day1 プラクティス1:ロードアメリカのプラクティス1、最速はロマイン・グロジャン

ルーキーのタイヤアドバンテージを生かしてロードアメリカ戦最初のセッションでグロジャンがトップタイムをマーク Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

シーズン後半戦最初のプラクティス
グロジャン、わずか10周走行でトップタイム

 トロントの代替イヴェントはどうやら開催されない見込みで、となれば、今シーズンは16戦で争われることになる。今週末のロード・アメリカでのレースはシーズン第9戦だから、もう後半戦に入ったということだ。
 ウィスコンシン州の大都市ミルウォーキーから北に60マイルほどのエルクハート・レイクにあるロードアメリカは、とても雰囲気のあるサーキットだ。全長が4.014マイルとアメリかのものとしてはかなり長いコースで、アップダウンに富み、高速コーナーが幾つもある。かなりエキサイティングなコースだ。
 金曜日のプラクティス1では、ロマイン・グロジャン(デイル・コイン・レーシング・ウィズRWR)が最速ラップとなる1分47秒6781をマークした。ルーキーはコースに慣れることができるよう、1セット多くタイヤが供給される。そのアドヴァンテージをグロジャンは味方につけた。10周と走行ラップ数は少なかったが、ベストは9周目に記録された。

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ルーキーらしく慎重な発言のグロジャン
「明日以降の天候の変化にどれだけ適応できるか」


 グロジャンは走行後、「良いスタートが切れた。テストで一度走っているコースだが、その時と今回では全然コンディションが違った。マシンのセッティングは、まだ色々と変えて行く必要がある。明日、明後日と天候も変わると聞いている。それにどれだけ適応できるだろうか。私はルーキーなので、天候の変わるとどれだけコンディションが影響を受けるのかの予測がつかない。それは自分自身で見つけるしかないということだ」と語っていた。

ハンター‐レイ、2番手タイムをマーク
3番手にはニューガーデンがつける


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 プラクティス2番手は今年は良いところをほとんど見せることができておらず、ランキング15位に沈んでいるライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。タイムは1分47秒8024だった。3番手はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)で、彼のタイムは1分47秒8417だった。明日も好位置をキープできるだろうか。彼のチームメイト、アンドレッティ・オートスポートと、彼らと技術提携しているメイヤー・シャンク・レーシングの面々は、コルトン・ハータが6番手、ジャック・ハーヴィーが15番手、アレクサンダー・ロッシが16番手、ジェイムズ・ヒンチクリフは20番手とプラクティス1回目は目立ったパフォーマンスを見せることができていなかった。

オーワードは最初の走行11番手
「明日に向けこれからセッティングを考える」


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 デトロイトのレース2で劇的逆転優勝を飾ってポイントリーダーとなったパト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)は連勝の可能性も十分だ。昨年、ダブルヘダーだったロード・アメリカで、彼はレース2でポールポジションを獲得し、優勝争いをして2位フィニッシュしたのだ。しかし、今日は彼のベストは1分48秒4251で11番手。持ち込んだマシンのセッティングはあまり良くなかったようだ。
 「今日は暑かった。そして、明日の天気は今日とまったく違うものになる。気温が10℃ほども低くなる。それがコースにどのような影響を及ぼすか。自分たちはセッティングをどうするか、よく検討する必要がある。今日の自分たちのマシンは、良いと言える状況になっていなかった。明日の予選に向け、これからセッティングを考えなくてはならない」とオーワードは語っていた。

ローゼンクヴィストの代役マグヌッセンは23位
「このセッションはいい経験になった」

テストなしでインディーカーデビューすることとなったマグヌッセン Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大

 今週末、彼のチームメイトはフェリックス・ローセンクビストではない。彼は先週のデトロイト/レース1で激しいクラッシュを演じ、今週のレースにはインディーカーから出場許可が下りなかった。デトロイト/レース2でローゼンクビストのマシンに乗ったオリヴァー・アスキューはエド・カーペンター・レーシングでリナス・ヴィーケイの代役を務めることと決まってため、アロウ・マクラーレンSPはF1時代にマクラーレンで走ったことのある、現IMSA DPiドライヴァーのケヴィン・マグヌッセンに出場を依頼しいた。チップ・ガナッシ・レーシングからIMSAシリーズに出場中で、先週のデトロイトで初PP獲得、そして初優勝も記録したマグヌッセン2世は、念願のインディカー・シリーズ・デビューを突如果たすこととなった。テストも何もなしで挑んだ初セッション、14周をこなした彼のベストは1分50秒4921で、出場25台(注)、プラクティス1出走24台中の23番手だった。

「とても楽しかった」と初のインディーカー・ドライブを振り返るマグヌッセン。土曜のインプルーブが楽しみだ Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大

 「多くを学まねばならない1日だった。一歩ずつ進むようにしたが、とても楽しかった。インディーカーはワイルドだ。ステアリングが重く、ターボは少しだがタイム・ラグがある。これまで走らせて来たマシンと、大きく異なるマシンだ。このセッションはとても良い経験となった。明日が楽しみだ」とマグヌッセンは話していた。

もう一人の代役ドライバー、アスキューは奮闘しこのセッション9番手タイム! Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大

デイル・コインからインディーカーデビューを果たしたコーディ・ウェアは最初のセッション22位 Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大

 (注)エド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)のマシンは、プラクティス開始直前に火が出て電気系のコード類を焼失したため、1周も走ることができなかった。


 昨年のロード・アメリカ/レース1で優勝しているスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)は、今日は1分48秒4412で12番手だった。

 
佐藤琢磨、13番手タイム
「よいデータを収集することができました」


 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は11周を走行。ベストは3周目に記録した1分48秒4566で、結果は13番手だった。

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 「アメリカで最もチャレンジングなコースのひとつ、ロード・アメリカにまた来れました。自分たちのプラクティス1はまずまずでした。短い時間の中で4回の走行をし、使ったタイヤは1セットだけ。この条件は非常に難しいものです。
 周回を重ねることによるタイヤのグリップ・ダウンは大きいようでした。自分たちのベストは最初の走行で記録しました。その後に良いデータを収集できました。昨年レースを戦ったセットアップで走り出し、それがあまり良くなかったので、そこから色々と試しました。チームメイトのグレアムは私と違うセッティングで走り始めました。彼は彼が去年使ったセッティングが良かったと考えているため、今週末はそこを起点にしたんです。今晩、二人のデータをじっくりと見て、明日のセッティングを決めますが、明日は良くなるものと考えています」と琢磨はコメントした。
以上

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