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王道作戦で予選16番グリッドから鮮やかな優勝!
パト・オーワード(アロウ・マクラーレンSP)がデトロイトGPのレース2で大逆転の勝利を飾った。
16番手グリッドからの優勝だった。
終盤の勝負どころで彼はライバル勢を大きく上回る勝負強さを発揮していた。一人だけフレッシュ・タイヤ……というワケでもなかっというのに。
2ストップの王道作戦で、最後のピットは45周目。これはコルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)、アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、そしてスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)と同じ周回だった。
レースはポールポジションのニューガーデンがリード。グリッド上位陣で唯一ブラックタイヤでのスタートだったPhoto:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大 |
リスタートで強豪を次々オーバーテイク!
最後のリスタートでニューガーデンをパス!
Photo:INDYCAR(Matt Fraver)クリックして拡大 |
それでも、58周のリスタートでディクソンを抜き、63周目のリスタートではレイホールをターン1でパスした。どちらも簡単に抜ける相手ではない。
63周目、最後のリスタートでニューガーデンを仕留めるかと思われたハータだが、スピードが乗らずニューガーデンは逃げの態勢に。そしてハータは逆にオーワードに食いつかれ、65周目にオーバーテイクを許す Photo:INDYCAR(Joe Skibinski)クリックして拡大
レ イホールの前に出た後、ふたつ先のターン3でパロウをアウトから仕留め、その後1周を使ってハータとの距離を詰めると、バックストレッチ・エンドの右コーナーでインを奪った。
摩耗でグリップが低下したレッドタイヤではオーワードのチャージに抗することはできず、ニューガーデンはスタートから67周キープしてきた首位を明け渡す Photo:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大 |
最後はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。70周のレースの67周をリードしてきた元チャンピオンは、最後の3周もそうすることはできなかった。彼が装着していたレッド・タイヤは、2回のイエローの前までにハータを相手に逃げていた時にすでに傷めつけ過ぎており、ブラックタイヤ装着のオーワードを退け続けることはできなかった。ターン9立ち上がりでマシンが滑り、加速が鈍ったところを突かれ、バックストレッチ・エンドでのブレーキング勝負に敗れ、リードを手放した。
最初から勝利を目指していたオーワード
8戦目にして今季初の複数回ウィナーに
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「マシンが最高だった。難しい戦いになるのはわかっていた」とオーワードは、レース前から勝利を目指していたことを語った。対するニューガーデンは、今シーズン初勝利を逃し、テレビのインタビューに、「とても悲しい」と答えていた。
まさか、今シーズンの複数勝利にオーワードが一番乗りを果たすとは! 彼はシーズン開幕時には未勝利だったのだ。シリーズ第4戦=テキサスのレース2がキャリア初優勝。デトロイトのレース2はキャリア2勝目。そして、ストリートでの初勝利となった。
もうひとつのまさかは、チーム・ペンスキーが8戦を終えても未勝利のままであること。元チャンピオンを3人も抱えるチームが、デトロイトでのダブルヘダーではいずれもゴール目前で勝利を手放した。
「1人をパスするチャンスは1回だけ
それをすべて成功させた自分に満足している」Photo:INDYCAR(Joe Skibinski) クリックして拡大
オーワード自身の分析によると、彼の勝因は”コールド・タイヤでの強さ”にあったという。マシンの挙動に対応した”反応の速さ”という表現も彼は使っていた。確かに、彼のリスタート直後のスピード、そしてカー・コントロールは衝撃的ですらあった。Photo:INDYCAR(Chris Owens)クリックして拡大
「1人をパスするチャンスは1回だけ」という彼の考え方、アプローチも正しかった。
「スリップストリームを使う、リスクを冒してブレーキングを遅らせる、コーナー立ち上がりを全力で速くするなど、アタックは一人の相手に対して1回だけ行い、それをすべて成功させた。そうできた自分に対して満足している」とオーワードはレースを振り返った。
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最後に彼は言った。
「僕は5位や6位になるためにレースをしているんじゃない。それはみんなが知っている。僕は勝つためにここにいる。今日、僕はそのメッセージを世に提示することができたと考えている」。
今日の勝利でポイントリーダーとなったドライバーはまだ22歳だが、自分のことばを持っている。
以上
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