2021年5月23日日曜日

2021 INDYCARレポート 第105回インディアナポリス500 プレゼンテッド・バイ・ゲインブリッジ Day5 プラクティス6:予選直前プラクティスでジャック・ハーヴィーがトップ・タイム

 予選前のプラクティス、走行したのは9台のみ

 早くも予選1日目がやって来た。インディアナポリスは朝から曇り空。午前9時半のプラクティス開始時の気温は21.7℃。路面は26.1℃。1時間が経過した時も空は曇ったままで、気温は22.8℃に上がっていた。ここからの上がり具合はどの程度になるのか?
予選開始は正午。昨日の正午は27.8℃だった。

 今朝のプラクティスでは走るマシンが少なかった。予選アタックの順番で早いものを引いているグループ1と、遅いアタック順のグループ2に別れての30分ずつのセッションだったが、予選シミュレーションを行ったのは9台だけだった。予選に向けてマシンを細部まで入念に整備することを大半のチームが選んだのだ。



佐藤琢磨は予選シミュレーションで成果

 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は状況の許す限り、最後までありとあらゆる可能性にトライしたいタイプ。去年もこのプラクティスを走った彼は、今日も1回だけだが予選シミュレーションを行なった。2人のチームメイトたち、グレアム・レイホールとサンティーノ・フェルッチは走らなかった。琢磨はこの走行で、気になっていたひとつのセッティング項目をチェックし、望んだデータの収集に成功した。

ペンスキー、マクロクリンは現状打破の兆し

 琢磨の走行が、ファスト9進出の可能性があり、その中でもどれだけ上位の良いポジションを狙えるかというものだったのに対して、チーム・ペンスキーのように昨日までの仕上がり具合では予選をコンペティティヴに戦えないため、何かを発見しようと走るチームもあった。彼らは不足していたスピードを見つけつつある。少なくとも、スコット・マクロクリンはルーキーながら琢磨よりやや遅いぐらいのペースで4ラップを走れていた。ただし、午後のアタック時のコンディションにどこまでセッティングを合わせ込み、コンディションにマッチした走りを行えるか……という課題がルーキーにはある。パワーとニューガーデンは、あとコンマ3マイル伸ばしたい状況。そしてパジェノーだが、彼だけは1mphのペース・アップが必要という苦境に取り残されている。このセッションでも2019年ウィナーはそこから抜け出し切れなかったようだった。


 走行後の琢磨に聞いた。
ジャック・アマノ(以下――)1回のシミュレーションでしたが、成果は得られましたか?

 
佐藤琢磨: うーん……僕のノン・トウでのベストは229.8mphなんですよ。だから、いまの走行でもそれは一緒でしたね。マクロクリンともまったく同じスピードで、僕らが0.1mph、アンドレッティ・オートスポートより速い感じ。だから、フィールドはものすごくタイト。


――このセッションでトライしたセッティングというのは、昨日より良かった……ということなんですか?


佐藤琢磨:  良かったというか、確認したいことがあって、それを確認できました。もちろん、いまのコンディションは予選で走る時のものとは違うので。いまは空気が冷たくて重いじゃない? だから、スピードは午後の予選時の方が上がると思うんだけど、確認したいことがあって、その点についてデータを取れたのが自分たちにとってプラスですね。
 ただ、昨日から今日にかけて全体的にスピードが落ちることになっているんですよ、空気が重たくなっていることで。ということで、予選の時のコンディション次第かな? 今日は曇りっぽいので、僕らの引いた順番は12番だけど、もしかしたら天候のせいでアタック順の影響がほとんどないイコール・コンディションになるかもしれない。明日は暑くなってくれた方が自分たちとしては嬉しいんだけど。


―― アタックは2回目、3回目をやること、考えていますか?


佐藤琢磨: いや、考えてません。もし、10位とかだったら、夕方5時半頃にアタックするだろうけど、そこまで悪くないでしょ。まぁ、2列目には入りたいですね、今日は。トップ5に入りたい。

 いま、インディアナポリスは午前11時=予選開始まで1時間。気温は23.9℃。路面温度は30.5℃まで上がっている。プラクティス開始時と比べると気温は2.2℃上昇。路面は4.4℃上昇している。

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