2020年8月17日月曜日

2020 INDYCAR佐藤琢磨コメント 第104回インディー500 Day4 予選1回目:チームのみんなが本当に頑張ってくれています。大事なのは明日のファスト9。僕は第一走者なので、「よーし!」って感じでいます

佐藤琢磨は予選1日目に9番手タイムをマークしてファスト9入りに成功。その後更に2回のアタックを行った。

「コンディションに助けられて残っただけなので
何とかしないといけないなと感じていました」


――最終的に3回アタックしましたが、1回走ったら、もう走らない予定だったんじゃないんですか?

佐藤琢磨:そんなことはなかったですよ。

――2回目以降は暑くてスピード・アップが望めないコンディションになるだろうと……。
佐藤琢磨:それはもちろんあったんですけど、でも、他の選手のスピードを見て、ちょっと僕らも何とかしないといけないなって思って。僕らはコンディションに助けられて残っただけであって、純粋なスピードでトップ9に入っていないんですよ。だから、これは何とかいないといけないなっていうのは感じてました。ただ、どんどん暑くなって行ってたので、そこら辺はチームもどうするかっていうのは随分悩んでいましたよね。周りが速いから自分たちも行ってみようって言って、すぐに速くなるものでもないので。どこをどうしたら……というの考え、ある程度のリスクも背負って行かなきゃいけなかったですから。なので、セカンド・アテンプトは(セッティングの)フィロソフィーを見たんですけど、ダウンフォースはつけて行きました。安全を見て。そして、3回目が許されるなら行きたいなってことでした。
――今年はみんな練習をせずに予選アタックの2回目、3回目をやっていましたね?
佐藤琢磨:て言うのは、まずは予選落ちがないということと、それから、もし練習で速かったらもったないじゃない。それに、タイヤのセット数も限られているので、練習は必要ないってことですね。

「最初に走った時よりも華氏で20度以上高くタイヤに厳しかった
それでも最後のランで4周コンシスタントなラップを刻めました」


――2回目のアタックで、1回目の数字を上回ることはできませんでした。その後にコルトン・ハータがアタックし、3周目までは速かった。

佐藤琢磨:そうなんですよね。スピードを目指せばコンシスタントが落ちる。そのいたちごっこなので。

――2、3回目のアタックをした時のコンディションは、昨日とあまり変わらず、グリップ感が低かったんですか?

佐藤琢磨:昨日の夕方よりは、自分はクルマが良くなっていたので走り易かったですけど、気温が高くなると色々なことが起こるんですよね。まず一つ目は、空気密度が低くなるので抵抗がなくなって速くなるんですよ。でも、ダウンフォースが低くなるのでコーナーは遅くなります。次にエンジンですが、気温と湿度の関係で、どれだけシリンダーの中で燃料を燃やせるかにかかっているので、やっぱりエンジンも暑くなると苦しくなるんですね。それにプラスして路面温度なんですけど、そちらは低ければ低いほどいいから、タイヤにとっては、自分が予選で走った時よりも、後の2回を走った時の方が華氏でですけど20度以上高くなっていたので、タイヤには非常に厳しかった。そこをどう(セッティングに)折り込むかなんですよね。でも、最後のランでそこそこコンシスタントなラップを4周続けて刻めたので、自分としてはあのアタックはやってよかったと思うし、明日に向けてとても大事なアタックだったかな。

――グレアム・レイホールも2回以上のアタックをしていましたね?

佐藤琢磨:でも、彼は滑っちゃって、やめました。僕の方も、マネジメント・ディシジョンでは“やらない”って言われてたんですけどね、でも、“ちょっと待った!”と。スペンサー・ピゴットもグレアムが滑ったのを見てやめた。1mphも速く走れないから。彼は9位以下になっちゃってたのに、早々にやめちゃいましたね。そこはよくわからない。彼こそ最後、クラッシュしてでも……って行く覚悟でもよかったかもしれないのに。そんな中で、「おまは行くんだ」みたいになってましたね。

「今年はホンダがよく頑張ってくれました」

――プラクティス3日間と予選1日、琢磨選手としての自己評価はどんなものになっていますか?

佐藤琢磨:今年はホンダが頑張ってくれましたね。そのチャンスを僕らは100パーセント使い切れていないので、そこがちょっと悔しいです。アンドレッティ・オートスポートとチップ・ガナッシ・レーシングにやられちゃってるので。それから、アレックス・パロウとデイル・コイン・レーシングにもやられちゃったか。そこは悔しい。でも、チームのみんなが本当に頑張ってくれています。とにかく大事なのは明日のファスト9。明日、僕は第一走者なので、「よーし!」って感じでいます。
以上

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