2020年7月22日水曜日

2020 INDYCAR ニュース 7月21日:25パーセントの観客でインディー500開催

6月末発表の観客数50%の決定を破棄し、さらにその半分に厳格化

 2020年7月21日、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)が新たな発表を行なった。それによると、5月24日から8月23日に決勝の日程が移された第104回インディアナポリス500マイルは、観客数をスピードウェイのキャパシティのおよそ25パーセントに抑え、入場者のマスクなどのフェイス・カヴァリングの着用を義務付ける条件下で開催されることになるという。
 また、チケット販売は7月24日(金)以降は禁止される=23日までとなるため、世界最大の屋外スポーツ施設で毎年開催されてきているこのイヴェントは、参加できる人々の数がさらに制限されることになりそうだ。
 およそ1ヶ月前の6月26日、IMSはキャパの50パーセントで開催したい旨を明らかにしていたが、今回、その半分にまで縮小することになった。


先週1週間で5000人以上が新たに陽性!
再び緊迫度を増すインディアナ州の感染状況


 今日の時点で方針変更を明らかにした裏には、どういう事情があるのか。現実的に見て、インディアナ州の置かれた状況が決して良くない。それが影響したのは間違いないだろう。6月に入ってから減っていく傾向にあった感染者数が、ここへ来て逆に急増してしまっている。1週間ごとの数字で見ると、先週はパンデミックが始まって以来最多となる5,200人近くがテストで陽性と判定された。インディアナポリス、そしてスピードウェイのあるマリオン郡(人口:約96万人)は7月9日からマスク着用を義務付けて感染拡大阻止を目指してきているが、昨日までで合計感染者数は1万3,000人弱、死者数は700人強とダメージは小さくない。事態がもっと悪化する前に規模を縮小しての開催を宣言する必要があったということと考えることはできる。「今年のインディーはもう開催できないだろう」という噂が世間には流れ始めていたので、それを打ち消したいという考えも働いてのことかもしれない。

インフィールドでの観客動員を制限、
スイートルームのチケットも数を減じ
65歳以上のファンには自宅での観戦を推奨


 IMSは、今年のレース運営をするためのガイドラインとプロトコルを100ページほどの計画書にまとめたという。そして、それは明日の7月22日(水曜日)に公開されるという。そして、その後にメディア向けの電話会議が開かれる。

 「我々は6月にレース開催の決意を示し、観客動員数をは定員の50%以下に制限するとも発表した。また、今年はこれまでとは違うことをいろいろ行う計画であることも明らかにした。例えば、すでにチケットを購入しているファンにはクレジットを提供する(今年のレースを観に来なくても、支払い額は次のレース以降のチケット代に置き換え可能)。チケットホルダーに限らず、65歳以上の皆さまは自宅で過ごされるこ方がよいと奨励し、インフィールドでの観客動員を制限し、スイートルーム用のチケットも数を減らす。さらに、今年観戦に来られなくとも、2021年のチケット更新権には影響がないことも約束。それらの対策により、観客動員数を約25%に抑えられると予想している」と、ペンスキー・エンターテインメント社のマーク・マイルズ社長兼CEOは語った。

IMSは感染対策とともに、入場できないファンへの対応充実を図る方針

 IMSは今年のレースに向け、観客同士がソーシャルディスタンスを充分に保てるよう、すでにチケットを持っているファンの着席位置を指定し直し、マスクの配布と使用を義務付け、入場者全員に手指の消毒剤配布を実施する。入場者は全員検温を受けるルールとして、場内ではできる限り長い行列や大きな集団ができないよう対策。売店も販売メニューを減らし、ほぼすべてが包装された状態で提供されるなど、他にも多くの変更が施されるという。

 「我々は"500”にファンの皆さんがまた戻ってきてくれるのを楽しみにしている。我々の屋外施設は巨大で、観客動員数がその25パーセントほどであれば、これまでとは違った姿に映るだろう。現在の状況下であっても、周到に計画された手順を踏めば、我が国、そして私たちのコミュニティはシャットダウンに逆戻りなどせずとも、大勢の人々が集まることができると私は証明したい。IMSでは、既にチケット購入のリクエストを済ませているファンすべてにチケットを発行する。それらのチケットは8月の第1週から配布される」とマイルズは語っている。
以上

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