2020年5月22日金曜日

2020 INDYCAR ニュース 5月22日:インディーカーが新スケジュール発表

6月6日、テキサスでの開幕戦まであと2週間
COVID-19感染は未だおさまったとは言い難く……


 この水曜日、NASCARがシーズン再開2レース目=となるトヨタ500をなんとか完了させた。ウィークデイのナイト・レースは雨でスタートが遅れ、ゴール20周前にも雨が降って来たが、無観客でスタンドにファンがいないのだからと、グリーン下でのゴールには拘らず、短縮・終了となった。
 インディーカーは、ここへ来て“またしても”のスケジュール変更を発表した。テキサス・モーター・スピードウェイでのジェネシス300は、6月6日(土)に1.5マイルのオーバルでナイト・レースとして行われる。ここだけは変わりなし(1デイ・イベントとしての開催)。テキサス州のCOVID-19感染者数は、5月の初旬に比べれば増加傾向が緩やかになって来ている。しかし、人口2900万人の州で5月20日から21日にかけて945人増。5月に入ってビジネス再開を段階的に始めている彼らは、感染が収まっているとは言い難い状況に引き続き留まっている。世界で最も感染者も死者も多い国が、レース・シーズンの再開もしくはスタートに最も積極的なのは奇妙な気さえするが、そう考えるのは私がCOVID-19を不必要に恐れ過ぎているということなのだろうか?

第2戦に予定されていたロードアメリカは7月に延期
リッチモンドはキャンセルに


 テキサスの次のレースは、7月4日(土)にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで決勝の行われるGMRグランプリに変わった。ロード・アメリカは7月の第二日曜日の週末へ移され、リッチモンドはキャンセルされたのだ。

 "チームも選手も再びサーキットに戻る準備はできている。テキサス・モーター・スピードウェイと世界のレースの首都において、ワールド・クラスのアクションをお届けする。前例のない事態となっているこの時期にシーズンをスタートできることに感謝する。そして、素晴らしいショーをお届けできると確信している」とペンスキー・エンターテインメント・コーポレーション社長兼CEOのマーク・マイルズはコメントした。
 REVグループ・グラン・プリ・アット・ロード・アメリカは、6月21日から7月11&12日に日程を移され、土曜、日曜に1レースずつを行なうダブルヘダーとなった。そして、このレースはファンの感染を許すものとなる可能性が高い。NASCARと併催のインディアナポリスのロードコースでのレースは、ファンをスタンドに入れるか否かの発表がまだされていない。

気になるトロント戦の動向
まだ残る玉突き的なスケジュール変動の可能性

 6月27日(土)にリッチモンド・レースウェイで開催される予定だったインディー・リッチモンド300と、7月12日(日)にカナダのトロントで開催されるはずだったストリート・イベント、ホンダ・インディー・トロントはキャンセルされた。12年ぶりに復活するはずだったリッチモンドだが、ヴァージニア州は無観客だとしても出場者やレース・オフィシャルら大勢の人々の集まるイベントを6月中に行うことに対して許可を出さない方針で、トロントはそれとほぼ同様のルールを8月いっぱいまで保つからだ。

 今回発表されたスケジュールが、さらに調整を加えられる可能性はある。ポートランドはオレゴン州知事が大型イベント開催を9月終わりまで認めないと表明している。そこで、ポートランドがキャンセルになった場合に、その週末=9月11〜13日、もしくはその前の週末=9月4〜6日にトロントでのレースを開催する案が検討されているようだ。しかし、トロントはストリート・レース。コース設営には多くの人員が必要とされる。それを8月中に行なう許可が当局から出るのかは疑問だ。3月半ばから封鎖されているアメリカとカナダの国境も、それまでにオープンにされるか定かでない。

 NASCARが5月中の正常化を特別イベント開催で果たし、インディーカーも6月初旬にシーズンを開幕させるのに対し、スポーツ・カーのIMSAは7月に入ってすぐから、ドラッグ・レースのNHRAは8月に入ってからのシーズン再開と慎重だ。F1グランプリも7月初旬のスタートを計画中。ル・マン24時間レースに至っては、恒例の6月開催を早々に諦め、日程を9月下旬に移動した。
以上

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