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今シーズンがインディーカーキャリアのファイナルシーズンになることを表明したカナーン Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
ブラジル出身インディーカー・ドライバーのトニー・カナーンが今年限りでインディーカーから引退することを発表した。もう45歳になるのだから、それも仕方がないのかもしれない。2004年のインディーカー・チャンピオンは、2013年にはインディー500でも優勝。TKと呼ばれ、アメリカのファンの間でも彼が高い人気を博して来たのは、ファイティング・スピリットに溢れる走り、377戦という膨大な数のレースに出場したタフネスぶり、飾らず親しみ易く、ストレートに自分の意見を言うキャラクターからだ。
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Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
22シーズン目が最後のフル・シーズンエントリーに
1997年にインディー・ライツでチャンピオンになり、翌1998年にインディー・ライツの時と同じタスマン・モータースポーツからインディーカーへとステップ・アップしたカナーン。その後はフォーサイス・レーシング、モー・ナン・レーシング、アンドレッティ・グリーン・レーシング〜アンドレッティ・オートスポート、KVレーシング・テクノロジー、チップ・ガナッシ・レーシングと渡り歩き、2018年からはAJ・フォイト・エンタープライゼスで走って来ている。初優勝は1999年のミシガンで、トータル17勝。最も直近の優勝は2014年のフォンタナで、参戦体制も影響しているが、5シーズン勝利から遠ざかっている。2020年は彼にとって23回目のインディーカー・シーズンとなるが、カー・ナンバー14に乗って出場するのはインディー500、テキサス、リッチモンド、アイオワ、ゲイトウェイのオーバルでの5戦のみになる。”TK ラスト・ラップ”と銘打ち、彼はキャリア最後の年を戦い、ファンに別れを告げる。
「23歳でインディーカーにステップアップしたときの
初優勝がミシガンで、最も直近の勝利がフォンタナ。現在のインディーカー・カレンダーに含まれていないこれらのサーキットはどちらも全長2マイルのオーバルだ。2019年に3位で表彰台に上ったのゲイトウェイのショート・オーバルだった。今でもオーバルでなら彼の戦闘力は高いため、来年以降もインディー500にだけは出場し続ける可能性を残している。
「振り返ると、これだけ長くインディーカーというトップ・カテゴリーで走り続けて来られた自分を本当に幸運だと思う。23歳で夢を持ってインディーカーにステップ・アップした。そして、その時に持っていた夢や目標を全部実現した。引退して何をするかはまだ決めていないが、インディーカーに何らかの形で関わり続けたい。他のカテゴリーに出場しないか? とのオファーは前からたくさんもらっているが、そうする考えは今の時点ではない」とTKは話している。
セバスチャン・ブルデイがフォイトで走る
チャンプカーで4年連続タイトルを獲得したセバスチャン・ブルデイが2020年シーズンにはAJ・フォイト・エンタープライゼスから限定スケジュールでだが、インディーカー・シリーズに出場し続けることになった。トニー・カナーンがオーバル5レースに出場し、それ以外のストリート/ロードコースでのレースをブルデイと、インディー・ライツに4シーズン出場し、2019年にシリーズ・ランキング7位だったダルトン・ケレット(カナダのトロント出身/26歳)がシェアする。ブルデイは開幕戦のセイント・ピーターズバーグ、バーバー・モータースポーツ・パーク、ロング・ビーチ、ポートランドの4戦に出場予定で、ケレットはサーキット・オブ・ジ・アメリカスでのシリーズ第4戦でインディーカー・デビューを果たす。そして、5月のインディアナポリス・ロードコース、デトロイト、ロード・アメリカ、ミッド・オハイオ、ラグナ・セカに出場し、オーバルはインディー500にのみチャレンジする。フォイトはインディー500に3台エントリーを行うということだ。
マクロフリンが5月にインディーカー・デビュー
オーストラリアのスーパーカー・シリーズ・チャンピオンであるスコット・マクロフリン(ニュー・ジーランド出身/26歳)が5月にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されるGMRグラン・プリでインディーカー・デビューを果たすことになった。
先月インディーカーのルーキー・テストに参加、初めて本格的オープン・ホイール・カーを走らせたマクロフリンだが、セブリングでのテスト結果は上々で、来週サーキット・オブ・ジ・アメリカスで行なわれるインディーカーのプレ・シーズン合同テストにもチーム・ペンスキーから参加、カー・ナンバー2を纏ったマシンを走らせる。
ジョン・アンドレッティ逝去
1月30日、ジョン・アンドレッティが逝去した。大腸癌を患っており、56歳でこの世を去った。
ジョンの父は、マリオ・アンドレッティの双子の兄弟であるアルド。従兄弟のマイケル、ジェフらとともにレーシング・ドライバーとしての道を歩み、1987年にインディーカーにステップ・アップ。ルーキー・オヴ・ザ・イヤーに輝き、1991年のサーファーズ・パラダイスでジム・ホールがオーナーのマシンに乗り、優勝。インディーカーでの勝利はそれのみだったが、12回のインディー500出場を記録し、ベストは1991年の5位だった。NHRAのドラッグ・レースにおける最高峰カテゴリー=トップ・フューエルにもジョンは参戦。その後にはNASCARにスイッチした。インディーカー、NASCAR、NHRA、IMSA、アメリカを代表するモータースポーツすべてでトップ・カテゴリーのマシンに乗り、レースに出場したキャリアを誇るのは彼だけだ。ストックカーでは3度のタイトル獲得経験を持つ元ドライヴァー=ケイル・ヤーボローがオーナーのチームでキャリア初優勝を飾り、最後の3シーズン、ジョンは通算200勝、タイトル7回獲得、デイトナ500優勝7回で伝説のドライバーとなったリチャード・ペティのチームで走り、こちらでも1勝をマークした。
ジョンはスポーツカーの最高峰IMSA GTPでもデイトナ24時間優勝他の輝かしい成績を残しているが、史上初めてインディー500とNASCARのコカ・コーラ600(ノース・キャロライナ州シャーロット)に同日出場する”ザ・ダブル”をやってのけたドライバーとして有名だ。1994年のことだった。インディーは10位、シャーロットでは36位というリザルトを残した。
ジョンの息子、ジャレット(マルコの従兄弟にあたる)は父と同じくダート・トラックでキャリアを積み、現在はツーリングカーのGT3カテゴリーなどでレーシング・ドライバーとして活動中だ。ジョンの冥福を祈り、ジャレットの今後の活躍を期待したい。
プレ・シーズン・テスト@COTA
2月11、12日開催。出場予定は以下の通り。
カーリンは今年もマックス・チルトンを走らせる、と発表しました 。
ロード&ストリートと、インディー500です。
他のオーバルは走らないようです。
2台目は資金持ち込みドライバーを募集中。
テストで誰かが乗るか? 今のところ不明です。
2020 プレ・シーズン・テスト エントリー
チーム・ペンスキー(シヴォレー)
ジョセフ・ニューガーデン
ウィル・パワー
シモン・パジェノー
スコット・マクロフリン(R)
アンドレッティ・オートスポート系(ホンダ)
アレクサンダー・ロッシ
ライアン・ハンター-レイ
ザック・ヴィーチ
マルコ・アンドレッティ
コルトン・ハータ
チップ・ガナッシ・レーシング(ホンダ)
スコット・ディクソン
フェリックス・ローゼンクヴィスト
マーカス・エリクソン
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(ホンダ)
佐藤琢磨
グレアム・レイホール
デイル・コイン・レーシング系(ホンダ)
サンティーノ・フェルッチ
アレックス・パロウ(R)
エド・カーペンター・レーシング(シヴォレー)
ライナス・ヴィーケイ(R)
コナー・デイリー
AJ・フォイト・エンタープライゼス(シヴォレー)
チャーリー・キンボール
セバスチャン・ブルデイ
ダルトン・ケレット(R)=ブルデイと14号車をシェア
マクラーレンSP(シヴォレー)
パト・オーワード
オリヴァー・アスキュー(R)
メイヤー・シャンク・レーシング(ホンダ)
ジャック・ハーヴィー
カーリン(シヴォレー)
マックス・チルトン
もう1名のドライヴァー=TBA
以上26人(25台) フンコス・レーシング(シヴォレー)、
ドラゴンスピード(シヴォレー)は不参加か?
以上
チーム・ペンスキー(シヴォレー)
ジョセフ・ニューガーデン
ウィル・パワー
シモン・パジェノー
スコット・マクロフリン(R)
アンドレッティ・オートスポート系(ホンダ)
アレクサンダー・ロッシ
ライアン・ハンター-レイ
ザック・ヴィーチ
マルコ・アンドレッティ
コルトン・ハータ
チップ・ガナッシ・レーシング(ホンダ)
スコット・ディクソン
フェリックス・ローゼンクヴィスト
マーカス・エリクソン
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(ホンダ)
佐藤琢磨
グレアム・レイホール
デイル・コイン・レーシング系(ホンダ)
サンティーノ・フェルッチ
アレックス・パロウ(R)
エド・カーペンター・レーシング(シヴォレー)
ライナス・ヴィーケイ(R)
コナー・デイリー
AJ・フォイト・エンタープライゼス(シヴォレー)
チャーリー・キンボール
セバスチャン・ブルデイ
ダルトン・ケレット(R)
マクラーレンSP(シヴォレー)
パト・オーワード
オリヴァー・アスキュー(R)
メイヤー・シャンク・レーシング(ホンダ)
ジャック・ハーヴィー
ドラゴンスピード(シヴォレー)
ベン・ハンリー(R)
以上25台 カーリン、フンコス・レーシングは不参加か?
以上
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Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
セバスチャン・ブルデイがフォイトで走る
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Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
チャンプカーで4年連続タイトルを獲得したセバスチャン・ブルデイが2020年シーズンにはAJ・フォイト・エンタープライゼスから限定スケジュールでだが、インディーカー・シリーズに出場し続けることになった。トニー・カナーンがオーバル5レースに出場し、それ以外のストリート/ロードコースでのレースをブルデイと、インディー・ライツに4シーズン出場し、2019年にシリーズ・ランキング7位だったダルトン・ケレット(カナダのトロント出身/26歳)がシェアする。ブルデイは開幕戦のセイント・ピーターズバーグ、バーバー・モータースポーツ・パーク、ロング・ビーチ、ポートランドの4戦に出場予定で、ケレットはサーキット・オブ・ジ・アメリカスでのシリーズ第4戦でインディーカー・デビューを果たす。そして、5月のインディアナポリス・ロードコース、デトロイト、ロード・アメリカ、ミッド・オハイオ、ラグナ・セカに出場し、オーバルはインディー500にのみチャレンジする。フォイトはインディー500に3台エントリーを行うということだ。
マクロフリンが5月にインディーカー・デビュー
オーストラリアのスーパーカー・シリーズ・チャンピオンであるスコット・マクロフリン(ニュー・ジーランド出身/26歳)が5月にインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されるGMRグラン・プリでインディーカー・デビューを果たすことになった。
先月インディーカーのルーキー・テストに参加、初めて本格的オープン・ホイール・カーを走らせたマクロフリンだが、セブリングでのテスト結果は上々で、来週サーキット・オブ・ジ・アメリカスで行なわれるインディーカーのプレ・シーズン合同テストにもチーム・ペンスキーから参加、カー・ナンバー2を纏ったマシンを走らせる。
ジョン・アンドレッティ逝去
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ジョン・アンドレッティ 1963年3月12日 – 2020年1月30日 Photo:INDYCAR (Dana Garrett) |
ジョンの父は、マリオ・アンドレッティの双子の兄弟であるアルド。従兄弟のマイケル、ジェフらとともにレーシング・ドライバーとしての道を歩み、1987年にインディーカーにステップ・アップ。ルーキー・オヴ・ザ・イヤーに輝き、1991年のサーファーズ・パラダイスでジム・ホールがオーナーのマシンに乗り、優勝。インディーカーでの勝利はそれのみだったが、12回のインディー500出場を記録し、ベストは1991年の5位だった。NHRAのドラッグ・レースにおける最高峰カテゴリー=トップ・フューエルにもジョンは参戦。その後にはNASCARにスイッチした。インディーカー、NASCAR、NHRA、IMSA、アメリカを代表するモータースポーツすべてでトップ・カテゴリーのマシンに乗り、レースに出場したキャリアを誇るのは彼だけだ。ストックカーでは3度のタイトル獲得経験を持つ元ドライヴァー=ケイル・ヤーボローがオーナーのチームでキャリア初優勝を飾り、最後の3シーズン、ジョンは通算200勝、タイトル7回獲得、デイトナ500優勝7回で伝説のドライバーとなったリチャード・ペティのチームで走り、こちらでも1勝をマークした。
ジョンはスポーツカーの最高峰IMSA GTPでもデイトナ24時間優勝他の輝かしい成績を残しているが、史上初めてインディー500とNASCARのコカ・コーラ600(ノース・キャロライナ州シャーロット)に同日出場する”ザ・ダブル”をやってのけたドライバーとして有名だ。1994年のことだった。インディーは10位、シャーロットでは36位というリザルトを残した。
ジョンの息子、ジャレット(マルコの従兄弟にあたる)は父と同じくダート・トラックでキャリアを積み、現在はツーリングカーのGT3カテゴリーなどでレーシング・ドライバーとして活動中だ。ジョンの冥福を祈り、ジャレットの今後の活躍を期待したい。
プレ・シーズン・テスト@COTA
2月11、12日開催。出場予定は以下の通り。
カーリンは今年もマックス・チルトンを走らせる、と発表しました
ロード&ストリートと、インディー500です。
他のオーバルは走らないようです。
2台目は資金持ち込みドライバーを募集中。
テストで誰かが乗るか? 今のところ不明です。
2020 プレ・シーズン・テスト エントリー
チーム・ペンスキー(シヴォレー)
ジョセフ・ニューガーデン
ウィル・パワー
シモン・パジェノー
スコット・マクロフリン(R)
アンドレッティ・オートスポート系(ホンダ)
アレクサンダー・ロッシ
ライアン・ハンター-レイ
ザック・ヴィーチ
マルコ・アンドレッティ
コルトン・ハータ
チップ・ガナッシ・レーシング(ホンダ)
スコット・ディクソン
フェリックス・ローゼンクヴィスト
マーカス・エリクソン
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(ホンダ)
佐藤琢磨
グレアム・レイホール
デイル・コイン・レーシング系(ホンダ)
サンティーノ・フェルッチ
アレックス・パロウ(R)
エド・カーペンター・レーシング(シヴォレー)
ライナス・ヴィーケイ(R)
コナー・デイリー
AJ・フォイト・エンタープライゼス(シヴォレー)
チャーリー・キンボール
セバスチャン・ブルデイ
ダルトン・ケレット(R)=ブルデイと14号車をシェア
マクラーレンSP(シヴォレー)
パト・オーワード
オリヴァー・アスキュー(R)
メイヤー・シャンク・レーシング(ホンダ)
ジャック・ハーヴィー
カーリン(シヴォレー)
マックス・チルトン
もう1名のドライヴァー=TBA
以上26人(25台) フンコス・レーシング(シヴォレー)、
ドラゴンスピード(シヴォレー)は不参加か?
以上
チーム・ペンスキー(シヴォレー)
ジョセフ・ニューガーデン
ウィル・パワー
シモン・パジェノー
スコット・マクロフリン(R)
アンドレッティ・オートスポート系(ホンダ)
アレクサンダー・ロッシ
ライアン・ハンター-レイ
ザック・ヴィーチ
マルコ・アンドレッティ
コルトン・ハータ
チップ・ガナッシ・レーシング(ホンダ)
スコット・ディクソン
フェリックス・ローゼンクヴィスト
マーカス・エリクソン
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(ホンダ)
佐藤琢磨
グレアム・レイホール
デイル・コイン・レーシング系(ホンダ)
サンティーノ・フェルッチ
アレックス・パロウ(R)
エド・カーペンター・レーシング(シヴォレー)
ライナス・ヴィーケイ(R)
コナー・デイリー
AJ・フォイト・エンタープライゼス(シヴォレー)
チャーリー・キンボール
セバスチャン・ブルデイ
ダルトン・ケレット(R)
マクラーレンSP(シヴォレー)
パト・オーワード
オリヴァー・アスキュー(R)
メイヤー・シャンク・レーシング(ホンダ)
ジャック・ハーヴィー
ドラゴンスピード(シヴォレー)
ベン・ハンリー(R)
以上25台 カーリン、フンコス・レーシングは不参加か?
以上
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