2019年6月8日土曜日

2019 INDYCAR レポート 第9戦 DXC テクノロジー 600 Day2 プラクティス2:コルトン・ハータがトップ! 佐藤琢磨は2セッション連続で2番手

金曜のプラクティス2でも2番手タイムと佐藤琢磨は好調。トラフィックでもセッティングは上々 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大  
レース使用タイヤが決定!
チームには4セット以上のスカッフィングを推奨


 昨日最速だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)と、2番目に速かった佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が雨で短縮されたセッション終了後に、「まだタイヤの評価にはもう少しの時間が必要」と口を揃えていたが、インディーカーとファイアストンは、今回持ち込んだ2種類のタイヤのうちで本命とされていた方のタイヤでレースを行うと決定したようだ。経験豊富なドライヴァーたちの意見はアッサリ退けられ、今日のプラクティスを30分早くスタートさせたものの、その増やされた30分間はピット・ストップ練習とレースに向けたタイヤのスカッフィング用と発表された。ファアストンはチームに4セット以上のスカッフを推奨。それらのタイヤが決勝のスタートから順次装着されるということだ。

2019 INDYCAR レポート 第9戦 DXC テクノロジー 600 :テキサスのマシン・カラーリング

サイド・ポンツーンに大きくアビーム・コンサルティングのロゴが入った佐藤拓磨のマシン Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
  今回、マシンのカラーリングが新しいところ、デトロイトと違うところが結構あります。

2019年6月7日金曜日

2019 INDYCAR レポート 第9戦 DXC テクノロジー 600 Day1 プラクティス1:木曜プラクティスでスコット・ディクソンが最速、佐藤琢磨が2番手

天候:晴れ のち 雨
気温:29℃

寝耳に水の3デイ・イベント!
タイヤ・テストがその目的か!?


 今年のテキサスは3デイ・イベントになった。インディカーはメディアにそれをずーっと知らせずに来た。隠す気が有ったのか……は不明。サーキットも世間に対する告知なし。どうなっているんだか。
 ファイアストンのエンジニアは、「木曜にプラクティスを行う話は、昨年の12月ぐらいには決まっていた」と今日ピットで話したが、それは本当なのか? 疑問と感ずる。ファイアストンの依頼で木曜のプラクティスは設定されたのでは? と考えたくなる。去年のレースで多くのエントラントがタイヤにブリスターができて苦戦したという事実があるからだ。しかし、タイヤメーカーが頼み込んでのプラクティス実現ではなかったとのことだ。

2019年6月4日火曜日

2019 INDYCARレポート 第8戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース2 決勝:スコット・ディクソンが今年もデトロイトでシーズン初勝利

前日のレース1で、らしからぬドライビングミスを犯したディクソン、一夜明け完璧な走りで勝利! クルーと噴水に飛び込み今季初優勝の喜びを分かち合う Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
8戦終了で6人目のウィナーが誕生

 デトロイトのダブルへダーは2019年シーズンの第7、第8戦。今年もインディーカー・シリーズは全17戦だ。
 インディカーGPとインディー500をシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)で連勝して今年最初の複数勝利ドライヴァーとなり、開幕戦セント・ピーターズバーグ・ウィナーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がデトロイトでのレース1で勝ち、シーズン2勝は二人になった。そして今日、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が今年の初勝利をマーク。8戦で6人目のウィナーが誕生し、チャンピオン争いはますます混沌とすることになった。

2019年6月3日月曜日

2019 INDYCARレポート 第8戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース2 予選:レース2の予選はジョセフ・ニューガーデンがPP

レース1予選と逆順でグループごとにアタック
ロッシが第1グループのトップタイム!

 レース1が短縮されて行われた土曜日、デトロイトは夜にまた強い雨が降った。レース2の予選、決勝が行われる日曜日、朝9時の気温は14℃しかなく、空には厚い雲が広がっていた。それが予選開始の10時間45分、空は一転、快晴になっていた。しかし、気温は17℃とさほど上がっていなかった。

 今日のグループ1は、昨日グループ2。グループのメンバーは変わらず、走る順番が昨日と今日で逆になっているということ。
 グループ1最速はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)だった。ラップ・タイムは1分15秒1825。2番手は驚速ルーキーのコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)で、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が3番手。そして、4番手はもう一人の俊足ルーキー=パト・オーワード(カーリン)だった。

2019 INDYCAR レース・アナリシス 第7戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース1:佐藤琢磨の6ポジション・アップ検証

ポディウムで観客に応える佐藤琢磨。手ごたえある3位だ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 予選9番手から3位でフィニッシュ。価値あるポイントを獲得した佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。どんなレースを戦っていたのか、彼の言葉で振り返る。

スタート前に早くも1ポジション・アップ!
さらに1周目開始直後に7位に浮上

 
 スタート前のフォーメイション・ラップでザック・ヴィーチ(アンドレッティ・オートスポート)がスピン! それを避けた琢磨は難なく8位に上がった。
 「あれはラッキーだったね」。
 そしてグリーン・フラッグ。すぐさまルーキーのパト・オーワード(カーリン)の前に出る。ところが、直後のターン2で琢磨のマシンがスライド! 真横を向きかけた。
 「ハンドルが一回転しちゃったよ。でも、ぶつかってないよ。レース後にみんなにそれを聞かれたけど、彼を抜いて、あのコーナーのちょっと盛り上がったところを越えてパッとミラーを見たら、彼は後ろにいたので…………。ぶつかってたら彼は壁に行っちゃってたでしょ」
 琢磨のマシンがまっすぐターン3方向に向けたのは、オーワードにぶつかったおかげでのラッキーではなかった。
 「こっちは何も感じなかった。でも、ぶつかってたら、ゴメン」。
 1周目が始まった直後に琢磨の順位はすでに7番手に上がっていた。

2019年6月2日日曜日

2019 INDYCARレポート 第7戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ レース1 Race Day 決勝:ジョセフ・ニューガーデンがデトロイトのレース1で優勝

ロッシの激しい追撃を抑えきっての今シーズン開幕戦以来の2勝目に手ごたえを感じるニューガーデン。ポイントスタンディングもパジェノーに25ポイント差に Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ニューガーデン、イエロー直線のピットインの大ラッキー!
コース上でのパス1台のみにもかかわらず優勝!!


 70周のはずが75分間とされ、結果的に43周に縮まったデトロイト・グランプリのレース1、予選2位だったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は、ウェットコンディションでは走りにキレがなく、6周目にフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)にパスされた。ライバルチームのルーキーを12周目に抜き返しはしたが、結局彼がコース上でパスしたのは、この1台だけだった。それでも彼はウィナーとなった。
 17周目のピット・インは、彼が生まれ持った強運によるものなのか、それとも、自らのチームのドライバーに”ギャンブラー”と呼ばれたこともあるティム・シンドリック(ペンスキー・レーシング社長)の勝負勘が冴え渡った結果か。

2019 INDYCARレポート 第7戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース1 :ファン・パブロ・モントーヤ組のアキュラARX-05がミッド・オハイオに続いてデトロイトでも優勝

ポール・トゥー・フィニッシュで2連勝飾ったアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車、モントーヤ/キャメロン組の6号車。これでランキング首位のウィーレン・エンジニアリング・レーシングのキャディラックにチーム・ポイントスタンディングで5ポイント差、マニュファクチャラーズ・ポイントスタンディングではキャディラックに1ポイント差に迫った Photo:LAT Images クリックして拡大
アキュラDPi通算3勝目!

 IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのトップ・カテゴリー=デイトナ・プロトタイプ・インターナショナル(DPi)に参戦を始めて2シーズン目のアキュラ・チーム・ペンスキーは、ミッド・オハイオ・スポーツカー・コースで行われた第4戦アキュラ・スポーツカー・チャレンジ・アット・ミッド・オハイオで勝利したファン・パブロ・モントーヤ/デイン・キャメロン組が、デトロイトのベル・アイルを舞台とした第5戦シヴォレー・デトロイト・グラン・プリ・プレゼンテッド・バイ・リアでも優勝を飾った。昨年のミッド・オハイオで初勝利を挙げた彼らにとって、今回はDPiでの3勝目だ。

2019 INDYCARレポート 第7戦 シヴォレー・デトロイト・グランプリ・レース1:インディカーと併催のIMSAシリーズはファン・パブロ・モントーヤがPP

会心の表情を見せるモントーヤ「デトロイトでポール・ポジションを獲得できたことに興奮している」
IMSAシリーズ第5戦
シヴォレーの本拠地でアキュラがPP


 デトロイト・グラン・プリはインディーカーのダブルへダーがメイン。そして、アメリカン・スポーツ・カーの最高峰IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのシリーズ第5戦が併催だ。
 金曜日にはIMSAシリーズ予選が行われ、トップ・カテゴリーのデイトナ・プロトタイプ・インターナショナルで元インディカー・チャンピオンで二度のインディ500ウィナー、そして元F1GPウィナーでもあるファン・パブロ・モントーヤ駆るアキュラARX-05がポール・ポジションを獲得した。110分間で争われるレースは今日、土曜日の夕方にスケジュールされている。