3週連続レースの最後を飾るグラン・プリ・オヴ・ポートランド。インディカーシリーズは北米大陸中央付近のイリノイ州マディソンから西海岸北部まで2,000マイルも移動して来た。
2007以来のカレンダー復帰を果たしたフラットなロードコースにおけるレースでは、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が20番グリッドから優勝を飾った。このレースのディフェンディング・ウィナーとして、さらには直近のゲイトウェイで勝ったばかりのドライバーとして、琢磨はとても大きな注目を集めている。ピットやガレージで彼の周りに集まるファンは多い。
ロッシが2番手でアンドレッティ勢がペースセッターに
45分間のプラクティス1。最速ラップを記録したのはコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)だった。ルーキーにタイヤが1セット多く供給されること、プライヴェート・テストを行ったこと、二つのアドヴァンテージを持つ彼らが57秒4293のベスト・ラップをマークした。プライマリー・タイヤ使用でありながら、昨年のPPタイム=57秒3467に迫って見せたのだ。
2番手はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、5番手にマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・ウィズ・マルコ・アンド・カーブ・アガジェニアン)、7番手にザック・ヴィーチ(アンドレッティ・オートスポート)9番手に昨年2位のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)と、今回はアンドレッティ軍団がペース・セッターになっている。ハーディング・スタインブレナー・レーシングのテスト・データが共有されているからだ。出場チームのテスト日数は制限できても、そのデータのチーム間での共有をレギュレーションで禁止することはできない。来シーズン以降、この手の参戦体制が増える可能性は十分にある。
3番手にはディクソン、ニューガーデンは4番手
Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) |
9479、そして8番手のフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)=58秒0262だった。
琢磨は19周を走り、8ラップ目に58秒1906のベストを出して10番手につけた。彼の後ろの11、12番手はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)と、ポイント争いで2番手につけているシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)だった。琢磨のチームメイト、グレアム・レイホールは今週も出足が悪い。ベストは58秒4616で、ゲイトウェイと同じ16番手スタートとなった。
休みなしでポートランド入りした佐藤琢磨
「自分たちは今、トップ6に近いところにいる」
Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) |
タイトル・コンテンダーたちは、ランキング3番手のロッシが先行し、70点差の4番手にいるディクソンも快調。ポイント・リーダーのニューガーデンも僅差につけていて、ゲイトウェイでランキングが2番手に上がったパジェノーだけがスロー・スタート。
ゲイトウェイでキャリア3回目の4位フィニッシュを記録してルーキー・ポイント・トップに浮上、注目度が急上昇中のサンティーノ・フェルッチ(デイル・コイン・レーシング)は、今週は19番手と出遅れた。先週のプラクティス1はトップ・タイムだったが今週末は先輩チームメイトのセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)も15番手。持ち込んだマシン・セッティングが外れていたようだ。
アルファ・ロメオ・レーシングとの契約からスタンド・バイ・ドライヴァーとしてF1ベルギーGPに行くことになったマーカス・エリクソン(アロウ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)の代役として急遽ポートランドに出場することとなったコナー・デイリーは、今年初のロードコース・イヴェント出場ということもあり、プラクティス1ではセッション・トップより1.7535秒遅く、出場23台の最下位だった。彼はカリフォルニア州モンテレイのロードコース、ウェザーテック・レースウェイ・アット・ラグナ・セカでのレースにアンドレッティ・オートスポートから出場の予定なので、今週はそのウォーム・アップになりそうだ。
以上
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