PP獲得を喜ぶパジェノー「ファスト6は完璧な戦い方ができた」
金曜日のプラクティス2、今日のプラクティス3で連続してトップ・タイムを記録していたシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が、今週一番の暑さとなった予選でもマシンのパフォーマンスをフルに引き出し、ユーズド・レッドで58秒4293という目覚ましいラップを記録、ポール・ポジションを獲得した。PPは今年のインディ500以来で、今シーズン2回目、キャリア通算12回目だ。トロントでの自己ベスト・フィニッシュは昨年の2位。それを明日、塗り替えることができるか。
「とてもいいアタック・ラップをファイナル・ステージで実現できた。今朝の時点で自分のベストは58.3秒か58.5秒と予想していて、ちょうどその間になった。今週末、僕らのマシンはずっと調子がいい。だた、ピットの位置が後方なので、予選を戦うのは難しい。スペースを取って、タイヤを十分に温めるのがQ1、Q2では大変だった。しかし、ファイアストン・ファスト6では完璧な戦い方ができた。タイヤも十分な温度まで持って行けたので、走っていてとても楽しかった。マシンから全てを引き出せたと思う。自分の期待通りの結果を手にできた今回のような時、本当に大きな喜びを得られる」とパジェノーは話した。
チップ・ガナッシ勢が予選2-3位に
予選2位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。パジェノーのベストとの間には0.1655秒の差があった。ディクソンはファイアストン・ファスト6での最後のアタック・ラップを始めるところでスピン。あと1周を走ることができなかった。「アレがなければPPだった……というのは冗談」と予選後にディクソンは笑い、「今週ずっとパジェノーは速いし、PP獲得おめでとう、と言いたい。自分はは予選2位でもフロント・ロウ・スタートが切れるんだからハッピーだ。マシンは非常に良い。ブラックででもレッドでも安定している。チームメイトのフェリックス・ローゼンクヴィストも速い」とコメントした。
予選3位はローゼンクヴィスト。ルーキーながらインディカーGPですでに初PPを獲得している彼は、これがキャリア3回目の予選トップ3入りとなった。最初の予選トップ3は開幕戦セント・ピーターズバーグでの3位だった。
4位のロッシ「ターン6が今週ずっと自分たちの課題」
Q2最速だったニューガーデン、ファスト6では最下位に
予選4位はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)。本人の目指す仕上がりにマシンがあと一歩届かないようで、「ターン6で壁にヒットした。あのコーナーが今週はずっと自分たちにとっての課題になっている。あの接触がなければ予選3位にはなれていたかもしれない。パジェノーは今週ずっと速く、今日の彼には敵わなかった。ミスをしたが、失ったポジションはひとつだけで済んだ。考えていたよりもダメージは小さくて済んだ」とコメントした。
予選5位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)で、予選6位はエド・ジョーンズ(エド・カーペンター・レーシング)だった。ニューガーデンはQ2で今週の最速となる58秒4129をマークしたが、トップ6ではブービー賞に甘んじた。そしてジョーンズだが、彼はQ1のグループ2を58秒6011のベストでトップ通過し、Q2でも58秒5360で4番手につける好パフォーマンスを見せた。チームメイトのスペンサー・ピゴットもQ2に進出し、予選9位。エド・カーペンター・レーシングはロードコース、ストリートコースで今シーズン大きくパフォーマンス・アップを果たしている。
佐藤琢磨はファスト6進出はならず予選10位に
「明日はライバルをパスして行ける力強いマシンを手にしたい」
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はQ1のグループ1で5位となり、Q2に駒を進めた。ブラック・タイヤで走り出し、3番手につける1分00秒0312をマーク。レッド・タイヤにスイッチしたが、ピットでのスピード違反をしたためにドライヴ・スルーのペナルティを課せられた。それによりレッドのアタック・ラップが1周減ることになったが、彼にとってのファイナル・ラップだった8周目に59秒2877をマークし、マックス・チルトン(カーリン)をバンプ・アウト、Q2進出を果たした。
琢磨はQ2をレッド・タイヤ2セット連続投入で戦い、2セット目で自己ベストを58秒9110にまで縮めた。しかし、ファイナル進出へのボーダー・ラインは58秒6305(ロッシ)で、琢磨の明日のスターティング・グリッドは10番手と決まった。
「ファイナルに進めなかったのは残念。しかし、今日の僕らはそのレヴェルに達していなかった。プラクティス2で問題があった(壁にヒット)し、トップ10入りできてホッとしているという面もある。そして、僕らはまだ決勝に向けてマシンをさらに良くするべく懸命の仕事をしなくてはならない。このコースではいつもエキサイティングで予測のつかないレースが展開されて来ている。明日はライバルたちをパスして行けるだけの力強いマシンを手にしたい。そして、作戦もベストなもので戦えることを望みたい。まだ明日、ウォーム・アップ・セッションがあるので」と琢磨は話した。
ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)はプラクティス3で苦闘していたとはいえ、Q1で敗退したのは驚きだった。彼の予選結果は15位。
地元期待のジェイムズ・ヒンチクリフ(アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)も同様で、Q2進出を逃して予選14位だった。
以上
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