2019年7月14日日曜日

2019 INDYCARレポート R11 ホンダ・インディー・トロント Day1 :プラクティス初日のトップ2と、アレクサンダー・ロッシのコメント

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
 トロントでの金曜日には、45分間のプラクティスが2回行われた。プラクティス2でのトップはシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)だった。彼はプラクティス1も5番手と非常に好調だ。今シーズン3勝目をここで挙げれば二度目のタイトルも見えて来る。

 初日に2番手につけたのはルーキーのフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)。彼はプラクティス1でも3番手と、ある意味ではパジェノー以上に順調。先輩チームメイトで5度のタイトル獲得歴を誇るスコット・ディクソンもプラクティス1=トップ、プラクティス2=5番手と高い安定感を見せている。「1勝以上するのが目標」と今シーズン開幕前に語っていたローゼンクヴィスト。今週末は大きなチャンスだ。

 ポイントスタンディング2番手につけるアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は、プラクティス1では4番手につけたものの、プラクティス2ではアクシデントもあって結果は14番手だった。ポイント・リーダーのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)はプラクティス1で2番手につけ、プラクティス2も8番手と相変わらず手堅い。初タイトルに意欲を燃やすロッシがトロントでの予選、決勝でどのような闘いぶりを見せるのか、おおいに楽しみだ。
 以下は上記3人の金曜日のコメントだ。

シモン・パジェノー
「トロントのコースは大好きだ。走っていてとても楽しい
母国フランスのレイムを思い起こさせるところも素晴らしい」
 
 今日の僕らのマシンはほぼ完璧だった。とても良い1日となった。チームとしての準備が非常に良くできたということだ。
 僕自身、トロントのコースは大好きだ。走っていてとても楽しい。母国フランスのレイムを思い起こさせるところも素晴らしい。リズムが自分の好みだ。マシンがいいから、本当に楽しい。ドライバーである自分に求められるのは、1ラップをミスなくまとめ上げることだけ。それを、どのタイヤ・セットでも、どんなコンディションでもこれまでのところ行なえている。やるべき仕事ができている。チームにも、”このマシンは走らせていた本当に楽しい。そういうマシンを用意してくれてありがとう”と言ったぐらい。

フェリックス・ローゼンクヴィスト

「正直言って、このコースでインディーカーを走らせるのは
インディー・ライツのマシンを走らせることよりも優しい」
 
 2016年のトロントで2レースともポールポジションから優勝。その時の経験が役に立っているのは間違いない。インディーカーでのレースに向けた準備として、とても良いものとなっている。インディー・ライツというカテゴリー、ロード・トゥ・インディーというステップ・アップ・システムがとてもよくできていることの証明だ。正直言って、このコースでインディーカーを走らせるのは、インディー・ライツのマシンを走らせることよりも優しい。インディカーには非常に洗練されたダンパーが装備されているからだ。
 トロントのコースがどれだけバンピーか、それをうまく説明するのは難しい。僕はキャリアのほとんどをヨーロッパで積んで来たが、あちらでバンピーと表現していたものとトロントは、まるで比較にならない。トロントではバンプでマシンが跳ね、視界が失われてしまうほどだから。トロントのコースにある凹凸は非常に大きく、路面の素材もコースのあちらこちらで異なっている。こことデトロイトは特にそういう傾向が強く、そうしたコースではダンパーの重要性が物凄く高い。ダンパー・セッティングでやれることはとても多くあるので、レースとレースの間にチームとして開発を進めて来ている。デトロイトの後、僕らはそのプロジェクトに力を注いだ。デトロイトのコースはトロントのものに最も似ているものなので。ダンパーの性能を向上させるべく多くの時間を割いた。チームはいい仕事をしたと思う。

アレクサンダー・ロッシ

「このコースは”クレイジー”だから、走っていて本当に楽しい」

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
 今日の午後、プラクティス2は自分たちにとって難しいセッションになっていた。自分が二度ほどミスをした、というのも事実。それがセッティング変更や、マシンの理解に対して悪影響を与えた。サイモンも言っていた通り、このコースは”クレイジー”だから、走っていて本当に楽しい。1ラップの中でマシンが横を向くシーンは何度もある。それはファンがインディーカー・レースに求めているものだと思う。
 ターン11が難しいのはいつものこと。今年だけ特別に難しいということはないと思う。ドライヴァーの何人かがハードに攻めて走っている。今日はそうしたことをトライするべき日だから。明日、明後日には絶対にミスは冒したくないから、今日は少しアグレッシヴにラインを試したり、何か新しい有効な策をトライしている。そして、今日の僕はうまく行かないことを幾つか見つけた。
 このコースはスキーのスラロームに似ている。スキーではフロントをグリップさせてリヤを回転する。そこがとてもよく似ている。トロントのターン9、10、11はとてもユニークで、マシンがうまく仕上がっていれば最高に楽しいが、マシンが悪かったら地獄だ。

以上

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