2019 INDYCAR レポート 第9戦 DXC テクノロジー 600 Day2 プラクティス2：コルトン・ハータがトップ！ 佐藤琢磨は2セッション連続で2番手

金曜のプラクティス2でも2番手タイムと佐藤琢磨は好調。トラフィックでもセッティングは上々　Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大　　

レース使用タイヤが決定！
チームには4セット以上のスカッフィングを推奨

　昨日最速だったスコット・ディクソン（チップ・ガナッシ・レーシング）と、2番目に速かった佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）が雨で短縮されたセッション終了後に、「まだタイヤの評価にはもう少しの時間が必要」と口を揃えていたが、インディーカーとファイアストンは、今回持ち込んだ2種類のタイヤのうちで本命とされていた方のタイヤでレースを行うと決定したようだ。経験豊富なドライヴァーたちの意見はアッサリ退けられ、今日のプラクティスを30分早くスタートさせたものの、その増やされた30分間はピット・ストップ練習とレースに向けたタイヤのスカッフィング用と発表された。ファアストンはチームに4セット以上のスカッフを推奨。それらのタイヤが決勝のスタートから順次装着されるということだ。

どこでも速いコルトン・ハータ！

　1時間のフリー・プラクティスでの最速ラップはルーキーのコルトン・ハータ（ハーディング・スタインブレナー・レーシング）による平均時速222.451mph。どこ行っても速いなぁ、この19歳は。
　2番手につけたのは佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）。スピードは220.974mph。トップと1.477mphも差があり、結局このセッションでのスピードはドラフティングをどれだけ使えたかが影響してのものだということ。順位は上の方にあるに越したことはないが、順位とマシンの仕上がりぐらいはイコールではない。
　3番手はアレクサンダー・ロッシ（アンドレッティ・オートスポート）、4番手はウィル・パワー（チーム・ペンスキー）で、5番手はマーカス・エリクソン（アロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ）。
　6番手以降にはディクソン、グレアム・レイホール（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）、ライアン・ハンター-レイ（アンドレッティ・オートスポート）、ジョセフ・ニューガーデン（チーム・ペンスキー）、セバスチャン・ブルデイ（デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン）と続いた。ハータとエリクソンのルーキー2人、濃いメンバーのトップ10に食い込む頑張りを見せている。ハータはしかもトップ（！）

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

マシンの感触は非常に良かったと語る佐藤琢磨
「トラフィックの中でも走れたし、予選が楽しみ」

　琢磨は、「タイヤは大丈夫だと思います。ブリスターは出ませんでした。そして、デグラデーションはあります、キッチリと。最初の10周ぐらいは良くて、その後は徐々に落ちて来て、20周目ぐらいからは、かなりアクセルを戻して行かないとトラフィックの中ではコーナーを回り切れない。リヤも不安定になって来る。なかなか好いバランスのタイヤになっていると思います」とタイヤを評し、レースに向けては、「今のプラクティスは暑かった。夜になって温度が下がるレースは、もしかしたら、かなりの集団走行になるかもしれない」との予測を話した。そして、予選前のセッションに関しては、「マシンの感触が非常に良かった。ちょっとタイトではあるけれど……。昨日から順調に進んで来た感じで、トラフィック中でも走れたし、予選のシミュレーションも3本でき、非常に良いセッションにできました」と納得顔だった。「フルタンクは予選シミュレーションを行うためにもできなかったけど、ハーフタンクで走り、感触は悪くなかった……と言うより、むしろ良かった。10台とかのトラフィックはなかったけれど、2~3台の中では走れました。予選が楽しみ。ま、そう言う時は要注意なんだけど」と笑顔を見せた。