2019年5月11日土曜日

2019 INDYCARレポート R5 インディーカー・グラン・プリ Day1 予選:フェリックス・ローゼンクヴィストがキャリア初ポールポジション

開幕戦で予選3位、第2戦では予選5位と、ここまで4戦中2戦でファスト6進出を果たしていたローゼンクヴィストがついにポールポジションを獲得! ルーキーのシーズン初勝利はハータに先を越されたが、ポール・ポジションでは一番乗りとなった Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
チームの先輩、ディクソンを抑え今季ルーキー初のPP!

 今日はインディーカー・グラン・プリの走行初日だが、2回のプラクティスの後に予選が行われ、ルーキーのフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)がキャリア初となるポール・ポジションを獲得した。

 気温が12℃、路面も21~22℃と午後もコンディションは低温のままだった。Q1のグループ1で1分8秒3014をマークして3番手でQ2に進んだローゼンクヴィストは、Q2では1分8秒0188を出して2番手でQ3へと進出。ユーズド・レッドでの争いとなったQ3=ファイナルでは1分8秒2785を叩き出した。予選2位は彼の先輩チームメイトのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。今回のファイナルに2人揃って進出できたのはチップ・ガナッシ・レーシングだけで、彼らは予選1-2を達成と、ライバル勢を一歩リードしている。ローゼンクヴィストは僅かに0.0194秒だけだがディクソンより速かった。ルーキーのPPも今シーズン初だ。

「最後のアタックラップで行けそうな感触を得た」
 
Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大

 「ファイナルでの最初のアタック2周ではポールポジションを獲得できるだけのグリップをタイヤから感じることができなかった。しかし、最後のアタックラップでスイッチが入った。タイヤが十分な温度に達したようだった。これなら行けそうだ! という感触を得た。しかし、正直言ってポール獲得に足りるタイムを出せているかには自信がなかった。アタックを終え、走りながらスクリーンを見上げると自分たちがトップであるとわかった。その後はセッション終了まで自分たちがそのポジションを保てるよう祈っていた。それが実現して嬉しい」とローゼンクヴィストは語った。

ジャック・ハーヴィー、初のファスト6進出で3位に
コルトン・ハータが4番手でホンダが4位までスゥイープ


ハーヴィーはインディーカー参戦3シーズン、14戦目にして初のファスト6進出。これまでの予選最上位は今シーズン開幕戦での7位 Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
 予選3位はジャック・ハーヴィー(メイヤー・シャンク・レーシング・ウィズ・ASPM)で、自身にとってもチームにとっても初のQ3進出、初の予選トップ3を同時に実現した。
 予選4位はコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)。ホンダが予選でトップ4をスウィープした。
 予選5位でシヴォレー最速となったのはエド・ジョーンズ(エド・カーペンター・レーシング)。彼のチームメイトのスペンサー・ピゴットは予選12位だった。
 予選6位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)。予選でのパフォーマンスで定評のあるパワー。今回もファイナル進出は達成したが、ファイアストン・ファスト6のしんがりとなる6番手のタイムしか出すことができなかった。彼のチームメイトたちは……というと、シモン・パジェノーが8位で、ジョセフ・ニューガーデンはQ1での敗退により予選13位。スポット参戦のエリオ・カストロネヴェスもQ1突破はならず、予選15位となった。

佐藤琢磨、Q3グル―プ1をトップで通過するも
Q2でトラフィックに阻まれて悔しい予選11位


Photo:INDYCAR (Matt Fraver) クリックして拡大
 佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)はQ1のグループ1で1分8秒0663という素晴らしいラップを記録してトップでQ2へと進んだ。しかし、Q2ではコース・インするタイミングが悪く、トラフィックに阻まれて実力を発揮し切れず、予選結果は11位となった。チームメイトのグレアム・レイホールは、ファイナル進出を惜しくも逃す予選7位だった。

「ポール・ポジションも狙えた」と悔しがる佐藤琢磨
「しかしマシンセッティングは良いものにできています」


Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
 「Q1で良いタイムを出すことができ、Q2も同じセッティングで行きました。ポールポジションも狙えたし、少なくとも2列目までに入れていたと思います。予選11位になるとは思わなかった。とても悔しい。トラフィックによってファイナル進出ができませんでした。スリップストリームを使うことも考え、タイミングを計ってコースに出ましたが、自分のすぐ前を走っていたマーカス・エリクソンは2ラップを使ってタイヤを温めることにしていたようで、間隔を開いてアタックを開始したのですが、アタックの終盤で彼に追いついてしまいました。そこからまたスペースを作って次のラップもアタックしたのですが、ローダウンフォースのセッティングにしていたのと、トラフィックによってスローダウンをしたことが重なってタイヤの温度を十分なレベルまで引き上げることができず、ファイナルに進めるタイムを出すことはできませんでした。しかし、マシンのセッティングは良いものにできていると思います」と琢磨は話した。

珍事!アンドレッティ勢、Q1で全車敗退
 今回の予選では、アンドレッティ・オートスポートがQ1で全滅する珍しい事態になった。しかし、彼らと技術提携しているハーディング・スタインブレナー・レーシングのルーキーはファイナルまで進んだ。似た状況はアロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツにも発生。ジェイムズ・ヒンチクリフはQ1で敗退し、ルーカス・エリクソンもQ2止まりだったが、彼らと協力関係にあるメイヤー・シャンク・レーシング・ウィズ・ASPMのハーヴィーは予選3位と大健闘だった。
 ジョーンズもファイナルに進出。ECRはロードコースのパフォーマンスも徐々に上げて来ている。シヴォレーとしては歓迎したい事態だ。
以上

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