2019シーズン開幕戦を制したのはニューガーデン。ドライヴァビリティが向上したシボレーエンジンと、マシンセッティングの改善がレッド・タイヤでライバルとの差を生み出した Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
「シボレー・エンジンのドライヴァビリティが向上している」。今週末のシヴォレー・ドライヴァーたちは、チャンスがあればそう口にしていた。パワーやトルクの描くカーブを去年までとは違えて扱い易さを求め、それをある程度実現させたようなのだ。予選ではウィル・パワーがポール・ポジションで、2位はジョセフ・ニューガーデンとフロント・ロウを独占。彼らの証言は事実を示しているのかもしれない。しかし、今年もシヴォレーが頼れるのはチーム・ペンスキーだけ。他チームの最上位は予選がチャーリー・キンボール(カーリン)の8位で、決勝はスペンサー・ピゴットの11位だった。
ペンスキー勢に割って入ったディクソンが2位
ルーキー、ローゼンクヴィストは堂々の4位フィニッシュ
チップ・ガナッシのルーキー、ローゼン久ヴストは序盤からトップを走行し、表彰台はのがしたものの4位に。レーストータルでのリードラップはニューガーデンの60周に次ぐ31周を数えた Photo:INDYCAR (Karl Zemlin) クリックして拡大 |
ニューガーデン、ユーズド・レッドでスタート!
スタートの1コーナー。ポール・ポジションのパワー、ローゼンクヴィストは先行し、ユーズド・レッド装着のニューガーデンが3番手でディクソン、ハンター-レイアウトから抑える Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
第3スティントで満を持してニュー・レッドを投入
ラップタイムを終盤まで維持してディクソンを寄せ付けず
ニューガーデンを追撃したディクソンだったが、終盤にラップタイムが低下してしまい、捉えるまでに至らず Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
「僕ら以外はソフトの能力を疑っていたが
後半戦では路面温度も下がり、ハードに対抗できた」
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気温27℃、路面温度47℃と今週一番の暑さだった決勝日。ドライヴァーたちがタイヤのライフに不安を抱いたのは当然だった。そして、ニューガーデンだけがレッドでの走りに自信を持ち、コンディションの予測も見事的中させて勝利を掴み取った。
「みんなと違う作戦にしたくて、スタートでユーズドのソフトを装着することにした。僕ら以外はソフトの能力を疑っていた。持ちが悪いと低い評価を下していた。しかし、レースの後半戦では路面温度も幾らか下がり、タイヤラバーの載った路面はソフトの摩耗を防いでくれていたから、安定感が長く続くハードに対抗できた」とニューガーデンは勝因を語った。ニューガーデンを走らせるチーム・ペンスキーは、このオフの間にストリートコースにおけるマシンの実力アップも達成していた。「昨シーズンの僕らはストリートでのパフォーマンスが不足していたため、チームはこのオフにマシンセッティングの改善を目標に掲げた。今シーズン最初のストリートレースとなった今回、僕らはマシンの実力が高まっていることを確認できた。マシンはドライビングがし易いものになっていた」。
レース後半のペースダウンを悔しがるディクソン
「セッティングの改善が急務だ」
ディクソンはレース後、「スティントの前半20周ほどは速く走れたが、終盤の10周でペース・ダウンしていた。ニューガーデンとの差を詰めることはできたものの、追いつき、パスするところまでは行けなかった。セッティングの改善が急務だ」とコメントした。
力強い走りを見せていた佐藤琢磨だったが
突然のトラブルでシングルフィニッシュを逃す
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「スタート、リスタートで数台をパスし、バトルでザック・ビーチをオーバーテイクした。8番手まで大きくポジションを上げることができた通り、チームとしての戦い方は良かった。しかし、予選、決勝ともにあと一段レベルを上げる必要があるとわかった。トラブルが出なければ、8位フィニッシュできていた。奮闘してくれたクルーたちのためにも、本当に残念な結果になった。第2戦のサーキット・オブ・ジ・アメリカスでのレースで頑張りたい」と琢磨は話した。
以上
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