新たにNTTが【タイトルスポンサーとなった2019年インディカー・シリーズがいよいよ開幕! Photo:INDYCAR (Chris Owens) |
NTT インディーカー・シリーズ、いよいよ開幕
今週末、フロリダ州セント・ピーターズバーグで2019年のインディーカー・シーズンがいよいよ幕を開ける。ヴェライゾンに代わってNTTがタイトル・スポンサーについたアメリカ最高峰オープン・ホイール・チャンピオンシップは、近年の熾烈な戦いを上回る激闘が繰り広げられる要素が揃っている。
昨年はブルデイが2年連続勝利を飾った Photo:INDYCAR(Chiris Jones) |
レース序盤にポジションを落としたブルデイが優勝
今年も開幕戦は空港の滑走路と一般道を使ったユニークかつエキサイティングなコースで行われる。昨年はユニバーサル・エアロ・キットでの初レースで、ハーフ・ウェットのコンディションなども影響してポールポジションをルーキーのロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が獲得。彼は初優勝目前まで行ったが、終盤のリスタートでアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)と接触してリタイアを喫した。予選3、4位にマテウス・レイスト(AJ・フォイト・エンタープライゼス)とジョーダン・キング(エド・カーペンター・レーシング)が並ぶなど、新エアロでのストリート・ファイトでは若手が大活躍。しかし、最終的に勝利を手にしたのは大ベテランのセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)だった。それも、スタート直後にタイヤ・トラブルでピット・インして最後尾まで落ちながらの勝利だった。2位は序盤からトップ・グループを走り続けたロッシのものとなったが、3位でゴールしたグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)も序盤にブレーキング・ミスからスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)にヒット。スピンで大幅に順位を下げながら、それを跳ね除けての表彰台登壇となった。セント・ピーターズバーグのレースはこのパターン=序盤に順位を下げることがプラスに作用=が少なくない。
昨シーズン、ストリートレース5戦で
唯一複数回勝利のディクソンがチャンピオンに
その後の2018年シーズンではロング・ビーチ、デトロイトでのダブルヘダー、そしてトロントでストリート・レースは行われ、唯一複数勝利を挙げたのがスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)で、彼は5度目のタイトルを獲得(デトロイトのレース1とトロントで優勝)。ロング・ビーチのウィナーはロッシで、デトロイトのレース2ではライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が勝った。
2018年シーズンのストリート最多PPはロッシの2回
パワーはただひとりストリート5戦すべてでトップ6入り
2018年のストリートにおける予選での最多ポール・ポジションはロッシによる2回。チーム・ペンスキーのウィル・パワーはPPこそなかったが、只一人5戦すべてで予選トップ6入りを果たした。ディクソンとロッシがトップ6に4回入り、ハンター-レイが3回。2回がパジェノーとニューガーデンだった。今年もこれらの面々がストリートで強さを保つのか、それとも新たなコンテンダーが出現するのだろうか。今年も若手に楽しみなドライバーが多いので注目したい。
2014年ポール・シッターの佐藤琢磨
得意のセント・ピーターズバーグで表彰台を狙う
昨年は不運なアクシデントに澪回れた佐藤琢磨。得意のセント・ピーターズバーグで2019シーズン開幕ダッシュを果たしたい Photo:INDYCAR(Chris Jones) |
見逃せないルーキーたちのインディーカー初レース!
最後に有望なルーキーを紹介する。F1から来たマーカス・エリクソン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)=ウィッケンズのシートを与えられた彼には、昨年の彼と同じか、それ以上のパフォーマンスが期待されている。次にフェリックス・ローゼンクヴィスト(チップ・ガナッシ・レーシング)。マカオGPで2勝し、日本のレース、フォーミュラEなどでも活躍して来た彼がついに有力チームのシートを得た。そして、コルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)。合同テスト最速は本物か?
開幕戦ではプレッシャーも大きいだろうが、実力発揮となるか?
さらに、サンティーノ・フェルッチ(デイル・コイン・レーシング)、RC・エナーソン(カーリン)らも今シーズンは出場して来る。彼らも限られた参戦ですでに良好なパフォーマンスを見せている。
青空の下、暑いぐらいのコンディションでのレースとなることを期待したい。しかし、この時期のフロリダ半島の天気は不安定。豪雨で月曜に順延になったことさえある。
以上
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