2019年3月31日日曜日

2019 ジャック・アマノのインディーな1日:デイトナ・ビーチのNASCAR本部を訪れる


スプリング・ブレイクにはもう暖かな場所として全米から人が集まって来るデイトナ・ビーチ。訪れる前の週はバイク・ウイークで大賑わいだった。4月を過ぎた頃から、この辺りは酷暑が5ヶ月ぐらいは続くためか、本部ビルの窓は強い日差しを跳ね返すミラーになっていた。現代的なルックスとも言えるが、ちょっとギラギラし過ぎ。これは入口のある北側 Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
MSA首脳のインタビュー取材でNSACAR本部に

 フロリダ州でのレースが続いたので、その合間にデイトナ・ビーチへ行って来た。IMSA(=International Motor Sports
Association, Inc.)の首脳に話を聞く某モーターレーシング専門誌の企画で。
 IMSAの本部はその親会社であるNASCARの本部と一緒の場所。多くのサーキットを運営するISC(=International Speedway Corp.)も同様。訪れたのは、快晴だが風の強いウィークデイのランチ前だった。

3月中旬にして、すでに日差しがかなり強いと影でわかるでしょ?
IMSA、ISC、NASCARのロゴ。これらの会社の本部はインターナショナル・モータースポーツ・センターを自ら名乗ってる……と訪れて初めて知った Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
IMSAのPR氏に取り次いでもらうのにもちょっとした苦労が?

 メイン・エントランスの目の前にある訪問者用パーキングにレンタカーを停めた。入り口で待ってるはずのPRオフィサーがいないので、ドアを開けてビルに入った。天井が高く、なかなかに広いエントランス・ホール。右側のカウンターが受付……なんだろうが、セキュリティのユニフォームを着た男性が二人いて、こちらに訝しげな視線を投げかけて来た。アメリカの田舎に少なくないガイジン慣れしてない人だろうとメゲずに笑顔を作り、「XXXさんとのアポイントがあります」と言った……が、残念なことに私が会いに来た人はNASCAR様じゃなく、IMSAのPR部門の人なので、普段も訪問者なんてほとんどいないんだろうなぁ、一応ボスなのに名が知れてなく、一人が名簿を調べ出した。そして、「あ、いた」とか独り言を言って電話をかけた。

厳重な身分確認はわからないでもないが
パスポートお預かりはやりすぎでしょ


 数分後、PR氏がエレベーター・ホールから現れた。「よく来たね」、「元気?」などと声をかけ合って、そのままオフィスとか会議室へ向かうんだろうな……と思ったら年配のセキュリティ氏が、「身分証明書をお願いします」と来た。ヴィジター用のバッジを作るんだと。パスポートを渡して1~2分待つと、訪問者である私の名前だけじゃなく、私が会いに来た相手の名前まで書かれたカードが手渡された。”ちょっと大袈裟では?”と感じたが、”ま、NASCAR様の本部でもあるから”と納得することにした。でも、パスポートを返してくれないので、忘れてるんだろうと催促しようとしたら、「パスポートはお帰りの際にお返しします」だって。おいおい、外国では命に次に大事にしないといけないパスポートを見ず知らずのアンタに預けろってか?
 私のパスポートには申請も取得も手間がかかるメディア用ヴィザが貼られてるのんだぞ! 何に保険かけてのことだ?
これって”何もやらかすなよ”って脅しか??
 ……と、ここで一気に気持ちが萎んじゃいました。セキュリティ・カウンターの後ろに大々的に貼られたデイトナ・ビーチの砂浜でのNASCARオリジナル・レースのモノクロ写真とか、その横の壁に神々しく飾られたモンスター・エナジー・カップ、エクスフィニティ・シリーズ、ガンダー・アウトドア・トラック・シリーズのチャンピオン・トロフィーとか、IMSAのフロアに飾れていたポスターやトロフィ、スケール・モデルやプログラムなどなど……結構頑張ってる雰囲気作りもなんだか急場凌ぎの安っぽいものに見えて来たので、撮影をお願いするのをヤメにした。

アメリカン・モータースポーツの事業規模を再確認

本部ビルはデイトナ・インターナショナル・スピードウェイの目の前、インターナショナル・スピードウェイ・ブールヴァードを挟んだ向かいにある。ヤシの木ズラリ、人造湖&芝生でトロピカルな演出も Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
 このNASCARグループ総本部ビルには7~800人が働いてるだろうという話。テナントとかは入ってなく、NASCAR、IMSA、ISC、そしてデイトナ・インターナショナル・スピードウェイの関係者だけで、それだけの数。NASCARはデイトナ・ビーチにもここ以外にいくつかビルがあり、現在はNASCARもIMSAも統括しているジム・フランス氏のオフィスはデイトナ・ビーチの海が見えるところにあるとか。さらに、ノース・キャロライナ州シャーロットにもオフィス・ビル、そしてテック・センターがあって、ニュー・ヨーク州ニュー・ヨークのマンハッタンや、カリフォルニア州ロス・アンジェレスにもPR用のオフィスがあるというんだから、そのビジネス規模には驚くばかり。本部ビルのどこかの階に、実はかなり多くの弁護士さんがオフィスを構えていると他で聞いたけれど、それもまったくもって頷ける話。アメリカでメジャー・スポーツを主催するには、そうした確固たる体制を整えておかないといけないので。でもパスポート保管は、やり過ぎでしょ。
以上

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