オープンテスト2日間の最後のセッションでついにロッシがトップタイムをマーク。ハータの4セッション連続トップを阻んだ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
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アレクサンダー・ロッシがついにこのセッションのトップに
テスト1日目を席巻したコルトン・ハータ(ハーディング・スタインブレナー・レーシング)は、前日以上に寒いコンディションで始まったプラクティス3でもトップ・タイムをマークした。「この分だと午後も最速で、全4セッションで”アタマを獲る”ことになるかも」と考えた。実際、彼はプラクティス4が後半に入ってもタイム・モニターのトップにいた。
しかし、最後の最後でアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)が1分46秒8535を出してトップに立った。ベテランが意地を見せ、ルーキーの4セッション制覇を阻んだ。
4セッション、2日間通じて安定した速さを見せたコルトン・ハータ。トータルタイムでも堂々のトップに Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)クリックして拡大 |
2日間トータルでは堂々のトップタイム!
それでも、ハータの奮闘ぶりは高く評価されるべきだろう。セッション2で彼のマークした1分46秒6258は今回のテストにおける最速ラップとなったし、彼は3セッションでトップ、残る1セッションで2位という、チャンピオン候補のような安定した成績を2日間で残した。今年のオープンテストにおいて、ハータ二世は間違いなく最も安定し、最も速いドライバーだった。
「コースが僕のドライビングスタイルに合っている。3セッションでトップ、1セッションで2番手となったが、まだ僕らのマシンにはスピードが残されていたと思う。気温が下がった時にセッティングを合わせ込み切れなかった。それができていたら、もっと速く走れていたはずだ。そうは言うものの、暖かいコンディションで速かったことは、レース本番で強さを発揮できると考えることができる」とハータは語った。
ハータを支えるハーディングとAAの技術提携
本体のアンドレッティ勢も今回のテストで大きな手応え
ハータの速さの裏には、ハーディング・スタインブレナーとアンドレッティ・オートスポートとの技術提携がある。元祖マルチ・カー・チームであるアンドレッティ軍団が積み重ねて来たノウハウが注ぎ込まれたマシン、豊富なデータを共できる環境が与えられている。まだ18歳のハータは、恵まれた環境で急激に能力を伸ばしているというところなのだろう。
インディーカー史上最年少チームオーナーのスタインブレナー Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) |
ペンスキー、今シーズンも安定した速さをアピール
パジェノーと情報交換するカストロネヴェス。ペンスキーも4人体制で臨んだ今回のテストで順調な仕上がりぶりを見せた Photo:INDYCAR (Chris Jones)クリックして拡大 |
チーム・ペンスキーはインディーカーGPとインディ500に参戦予定のエリオ・カストロネベスを2日間走らせ、1台分多くの走行データを収集。2日間の総合ではウィル・パワーが3番手の好位置につけ、去年は不振だったシモン・パジェノーが5番手に入った。ジョセフ・ニューガーデンは11番手、カストロネヴェスは12番手。フル・シーズンを戦うペンスキー・トリオは今年は全員が十分に速く、レッド・タイヤを使う予選での強さや、今回より暑くなるだろうレースウィークのコンディションへの対応の良さを武器として優勝争いに絡んで来ると見られる。
チップ・ガナッシは王者ディクソンに今年もスキなし
さらに実力派ルーキー、ローゼンクヴィストが加わり盤石の構え
ヨーロッパF3を制したルーキー、ローゼンクヴィストも2日間期待通りの実力を見せた Photo:INDYCAR (Stepen King) クリックして拡大 |
最後のセッションでマシンを向上させた佐藤琢磨
47秒台をマークし12番手まで一気にジャンプアップ
Photo:INDYCAR (Cheias Jones) クリックして拡大 |
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、思わぬ苦戦を強いられていた。テスト1日目の順位は25台中の23番手。トップだったルーキーとのタイム差は2.8981秒もあった。チームメイトのレイホールも19番手と大きく変わらない位置だった。
それが2日目、琢磨が引き続き苦悶し続けたのに対し、レイホールが13番手まで浮上した。琢磨は最下位の25番手という結果になったが、セッティング向上の兆しが見え、それを最終セッションでようやく1分47秒台のタイムへと繋げた。レイホールはセッションの5番手まで躍進し、琢磨は最後の最後の土壇場で1分47秒183をマーク。セッション12番手で走行を終え、2日間の総合では13番手となった。
安堵感を得たチームと佐藤琢磨
「ラップタイムと同時にマシンバランスが大きく改善されました」
Photo:INDYCAR (Chris Owens)クリックして拡大 |
ルーキーの活躍ぶりで2019シーズンは
さらにエキサイティングなものになる予感
インディカーシリーズの競争の激しさは、またもう一段レベルを上げたようだ。2年続けてルーキーたちが良好なパフォーマンスを見せているのは、彼らが優秀なベテランをチームメイトに持つ環境を与えられているからだろう。アンドレッティ軍団で走るハータ、ディクソンを手本とできるローゼンクヴィスト、ヒンチクリフとコンビを組むマーカス・エリクソン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、セバスチャン・ブルデイと走るサンティーノ・フェルッチというように。2019年も新しいウィナーが何人も誕生するシーズン、抜きつ抜かれつのエキサイティングなバトルに満ちたシーズンとなりそうだ。
以上
天野さん、こんにちは。オースティンの合同テスト、テレビで観ました。グレアムと琢磨選手は、明暗が別れましたね。グレアムが調子がいいのはうれしいことです。ブルデーも気になりましたが、相方のフェルッチは悪童ですからやんちゃしなければいいですけど。ドライバーではありませんがペンスキーのパワーのストラテジスト、ジョンヴォンサログに頑張ってほしいです(笑)なんて開幕まであと少し、楽しみにしてます‼天野さんも、体に気をつけて取材してください。
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