マツダに初のオーバー・オールでのポールポジションをもたらした77号車のオリバー・ジャービス Photo:Lat Images クリックして拡大 |
午後のセッションのトップ4は4メーカーに分散
激しいストームは朝方に大西洋へと抜け、公式練習1回目は予定どおりに午前10時20分に始まった。気温は20℃と高め。しかし、路面はハーフ・ウェットでスタート。セッションの最後にようやくほぼドライに……という状況だった。トップ3はキャディラック勢が占めたが、本格的走行を行わないチームもあった。
午後になって2回目のプラクティスが行われるころ、路面は完全なドライ・コンディションになっていた。全カテゴリーがスピード・アップし、各エントラントの実力が見え始めた。DPiのトップ・タイムは合同テストでも最速だったマツダの1台=55号車がマークし、2番手は昨年のデイトナで勝ったキャディラックの5号車が記録。3番手は今年は1台だけになっているニッサン(しかもチームは昨年までとは異なる)、4番手はアキュラの7号車だった。トップ4が異なる4ブランドのマシン。IMSAのルール=バランス・オブ・パフォーマンスは去年より更にうまく行っていると見えた。
参戦2シーズン目を迎え、カラーリングも深い色になったマツダ・チーム・ヨースト。77号車はポール・ポジション、55号車も予選4番手と仕上がりの良さが伝わってくる Photo:Lat Images クリックして拡大 |
マツダにオーバー・オール初のポール・ポジションをもたらす
夕方4時過ぎに予選は始まった。ここで今度はマツダの77号車が、イギリス人ドライバーのオリバー・ジャービスのドライビングにより1分33秒685を叩き出し、その後にこのタイムを破る者は現れなかった。その結果、26年前にダン・ガーニーズ・オール・アメリカン・レーサーズ/トヨタ・イーグルMk-IIIでPJ・ジョーンズの記録したコース・レコード=1分33秒875がついに塗り替えられた。
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40年前から22回のクラス優勝をデイトナで飾って来ているマツダだが、オーバー・オールでのポール・ポジション獲得は今日が初めて。スポーツカーの名門チームであるドイツのヨースト・レーシングとのジョイントが2シーズン目にして大きな実績に繋がった。もう1台の55号車も予選4位の好位置につけた。
アキュラDPiが予選2、3番手につける!
キャディラック勢最上位は予選5番手
マツダDPiにポール・ポジションこそ譲ったが、アキュラDPiは7号車が予選2位,6号車が3番手につけ、日本勢が予選2列目までを分け合う形に Photo:Lat Images クリックして拡大 |
予選2位でマツダにフロント・ロウで並ぶのは参戦2年目のアキュラDPi。ドライブしたのはリッキー・テイラー。タイムは1分33秒873で、ポールとの差は僅かに0.188秒だった。そして、もう1台のアキュラがファン・パブロ・モントーヤにより予選3位を獲得。マツダ、アキュラ、アキュラ、マツダの順で日本ブランドが今年のデイトナの予選でフロント2列を占めることとなった。
アロンソと小林可夢偉が搭乗する注目のキャディラック10号車は予選6番手に Photo:Lat Images クリックして拡大 |
2年連続でデイトナを制して来ているキャディラックは、今年は6台にエントリーが増えているが、予選最上位グリッドは5位(昨年度ウィナーのアクション・エクスプレス・レーシングの31号車=フェリペ・ナサールがドライブ)。予選6位に一昨年のデイトナ・ウィナーで、昨年は最終戦プチ・ル・マンで大逆転優勝を記録しているウェイン・テイラー・レーシング=今年は小林可夢偉がドライバー・ライン・アップに加わっている、が入り、予選7、8、9位もキャディラック勢が占めた。7位はインディーカーにもエントリーしているフンコス・レーシング。去年彼らのチームからインディーカー・シリーズに出場したレネ・ビンダー、カイル・カイザーも搭乗するマシンだ。
コニカ・ミノルタ・キャディラックDPiのコクピットに収まるアロンソ Photo:Lat Images クリックして拡大 |
小林は今週はまだ搭乗のチャンスを与えられていない。予選の後に行われるナイト・プラクティスで彼は走ることになる。レースでも彼は暗いうちの走行を任せられるということらしい。
自信を見せるマツダはナイト・プラクティス出走せず
対するアキュラ勢も「ドライバー全員が同じように速く走れる」と手応え
今日は1日を通じて暖か目で、ナイト・プラクティスでも気温は16℃もあった。そのナイト・プラクティスを予選でトップを獲ったマツダ勢はスキップ!
「エンジンを積み替え、レースに向けた入念なマシンの整備のためにこれは前もって予定していたこと」と彼らは言う。今年の彼らはかなりの自信を持っているようだ。レースでも予選で見せたハイ・ペースを保ち、優勝争いを続けることができるのか、楽しみだ。
一方でアキュラ勢は、「去年はデビュー戦だったが、デイトナで優勝争いを行なった。あれから1年、マシンの完成度は大幅に高められている。予選での速さに加え、レースでの安定したスピードも獲得できるようになっている。ドライバー全員が同じように速さを発揮できるマシンにもできている」とエリオ・カストロネヴェスも自信のほどを語っていた。
以上
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