2018年5月12日土曜日

2018 INDYCARレポート R5 インディーカー・グランプリ Day1 予選:ウィル・パワーが2年連続ポールポジション!

インディーカー・グランプリ2年連続ポール・ポジション獲得。今シーズンようやく手にしたPPの手応えをパワーの表情が物語る Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
予選セグメント2でルーキーが1-2!の衝撃

 


予選セグメント2でウィッケンズに次いで2番手につけ、ファスト6進出を決めたジョーダン・キング。ファスト6でもニューガーデンを抑えてシボレー最速の5位に Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
  プラクティス1、プラクティス2で最速だったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だったが、予選のセグメント1/グループ2でトップをセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)に奪われ、予選セグメント2はセンセーショナル・ルーキー=ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)がトップで、2番手はもう一人の驚異的新人=ジョーダン・キング(エド・カーペンター・レーシング)、パワーは3番手だった。今シーズンまだ一度もPPを獲れていないパワー。今回もまた惜しいところで最速の座を手に入れ損なうのか……と思われた。

功を奏したパワーのタイヤ1セット1アタック作戦

 
Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
 しかし、全員がレッド・タイヤはもうユーズドしかない状況となってのファイナル・ラウンドで、パワーが”ベテランらしい強さ”を見せた。それはある意味でパワーらしくない強さとも言えるものだった。グリーンフラッグが出されてすぐにアタック開始。コース上にいるのは銀色の12号車だけだった。彼は計測1周でピットに戻り、もう1セットのレッドに履き替え、すぐさまコースとへ戻った。この作戦は見事に成功、2回目のアタックで出した1分9秒8182によってパワーはトップの座をロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)から奪い取り、念願の今季初PPを記録した。

インディアナポリスのロードコースでのレッド・タイヤの特性を見抜く
 

「1セットで2ラップアタックすると、2ラップ目にグリップが終わってしまうと考えた」Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 「今日の予選ファイナルではレッドを2セット使うことにした。それがPP獲得を実現させるためにベストの作戦だと考えた。1セットのタイヤで2連続ラップでのアタックを行うと、2ラップ目にグリップが終わってしまうと思った」と他と違う作戦を選んだ理由を話した。プラクティス2と予選の2ステージを戦ってインディアナポリスのロードコースにおけるレッド・タイヤの特性を見極め、「アタックは1ラップにとどめるのべき」という解答を導き出した。パワーは1セット目のアタックでは1分10秒1205しか出せなかったが、2ラップ目で9秒台に突入。そのタイムは結局誰も破れなかった。
 

プラクティス1では下位に沈んだが、予選ではポールポジションを争うまでになったウィッケンズ。チームメイトのヒンチクリフも予選4位に。決勝でのSPMの2人の走りが楽しみだ Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
 他の4人と同様に1セットで2ラップの連続アタックを行ったウィッケンズは、1ラップ目の1分10秒0022でトップに躍り出たが、2ラップ目は1分9秒9052止まりでダメを押すことはできず。逆に0.0870秒差でPPを逃すことになり、「第1ステージのグループ1、第2ステージとトップだったから、ファイナルでもトップに立って予選を終えたかった。かなり悔しい」とウィッケンズは語った。
 予選3位はブルデイ、4位はヒンチクリフ。5、6位はキングとニューガーデンだった。

AA、ガナッシ、レイホールはファスト6進出を逃す
 

佐藤琢磨はセグメント1グループ2で5位となりセグメント2に進出するが、11に終わった Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 チーム・ペンスキーとシュミット・ピーターソン・モータースポーツが2人ずつ、デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァンとエド・カーペンター・レーシングが1台ずつをファイナルへと送り込んだ。そして、アンドレッティ・オートスポート、チップ・ガナッシ・レーシング、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは1台も予選ファイナルへ駒を進めることができなかった。

2018 INDYCARレポート R5 インディーカー・グランプリ Day1 プラクティス2:プラクティス2もウィル・パワーが最速

セッション1に引き続きパワーがトップタイムをマーク Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
暑くなってもパワーの優位は揺るがず
 ”アドヴァンテージ・パワー”……といった感じですね、今年のインディーカーGPはここまでのところ。去年と2015年にポール・トゥ・ウィンを飾っているウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、今日のプラクティス2セッションで続けて最速ラップを記録した。気温28℃、路面46℃(セッションの最後)と暑くなったコンディション下でもパワーのスピードは衰えることはなく、レッド・タイヤで1分09秒8759を叩き出した。
 このセッションでは全員がレッド・タイヤをトライし、各自のベスト・ラップを記録していた。

2018 INDYCARレポート R4 メールマガジン:インディーカー・グラン・プリ Day1 プラクティス1:最速はウィル・パワー

過去2回インディカー・グランプリでポールtoウィンを決めているウィル・パワーがセッションの最後に逆転でトップタイムをマーク Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
快晴の下、インディーカー・グラン・プリがスタート 
 インディーカー・グラン・プリは2デイ・イベント。金曜はプラクティスx2、予選と忙しい。選手たちにはオートグラフ・セッションもある。
 プラクティス1は9時15分から快晴下、気温20℃、路面温度27℃ではじまった。とても快適なコンディション。今日はこの後どんどん気温が上がって行く予報。夕方の予選時には気温が30℃ぐらいになると見られている。

2018年5月8日火曜日

2018 INDYCARレポート 5月6日:ミッド・オハイオでアキュラ・ペンスキーが初優勝!

プラクティス、予選、そして決勝も全周リードラップという完璧な形でミッド・オハイオを制したチーム・ペンスキー・アキュラ。カストロネヴェス/リッキー・テイラー組が栄えある初優勝 Photo:LAT Images クリックして拡大 
シーズン4戦目にして1-2フィニッシュを達成!

 IMSAウェザーテック・スポーツ・カー・チャンピオンシップ・シリーズに今年から出場しているチーム・ペンスキー・アキュラがデビュー4戦目にして初優勝を1-2フィニッシュで飾った。初ポール・ポジションを第3戦バッバ・バーガー・スポーツ・カー・グランプリ・アット・ロング・ビーチでファン・パブロ・モントーヤが獲得したばかりの彼らだが、第4戦アキュラ・スポーツ・カー・チャレンジ・アット・ミッド・オハイオでエリオ・カストロネヴェス/リッキー・テイラー組が早くも初めての優勝を記録した。

2018年5月7日月曜日

2018 INDYCAR レポート 5月6日:読者の皆様のコメントにお答えします

今年のインディー500、ベテラン勢活躍の予感!?
 インディーカー・ファンの皆さん、コメントをお送り頂き、ありがとうございます。
 ”6月のデトロイトが楽しみ”な匿名さん、6月に現場に来て観戦されるってコトでしょうか? その週末はライアン・ブリスコーがフォードGTに乗ってIMSAのレースに出ますもんね。CART&チャンプカーのファンだと勝手に推察して書かせて頂くと、エリオ・カストロネヴェスとファン・パブロ・モントーヤもその週のIMSAのレースにアキュラDPiで出場。その他にもキャサリン・レッグがアキュラNSXでエントリーするはずです。
 デトロイトの前のインディ500に出るオリオール・セルヴィアは、佐藤琢磨選手のチームメイトとなって、グレアム・レイホールも合わせた3人全員に活躍して欲しいものです。
 セバスチャン・ブルデイはきっと大丈夫ですよ。すでにフェニックスでポール・ポジション獲ってますし。確かにこれまでのインディ500であまり目立ってないのがブルデイですが、今年は良さげ。去年も琢磨vsエリオ・カストロネヴェスとヴェテラン対決になってましたが、今年もその二人とブルデイ、ライアン・ハンター-レイあたりが強そう……と私は見ています(トニー・カナーンも、か)。