2018年11月8日木曜日

2018 INDYCAR ニュース 11月8日:佐藤琢磨がSRS-Fの校長に

Photo:Masahiko Amano
 昨日、ホンダ本社で会見があり、佐藤琢磨の「鈴鹿」サーキットレーシングスクール(SRS-K/F)校長就任」が発表された。以下にリリースを要約して引用する。

中島悟氏に代わって、第2代校長に就任

 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)は、1993年に次世代のドライバー育成機関「SRS-Kart、そして1995年にSRS-Formulaを開校し、国内外で活躍する数多くのドライバーを輩出してきました。この度、SRS-K、SRS-Fの新体制、新たなクラス設定が決定しました。
 創立以来校長を務めてきた中嶋悟氏が勇退し、2017年インディー500ウィナーの佐藤琢磨氏がプリンシパル(校長)に、 Vice
Principal(副校長)に中野信治氏が就任します。


 中嶋氏は、「この度、四半世紀にわたってつとめたSRS-K/Fの校長を退任することになりました。開校以来25年間、切磋琢磨する若者たちと過ごした日々は、大変有意義なものでした。今後も世界トップカテゴリーにて、SRS卒業生が活躍することを楽しみにしています」とのコメントを発表した。
 新・副校長の中野信治氏は、「私自身SRSとの関わりは深く、思い返せば今に至るまで22年程になるでしょうか。私がアメリカやヨーロッパをレースで転戦している時も、できる限り機会を見つけて講師として鈴鹿に足を運びました。自身がレース活動を行う一方で、SRSで行進の指導に関わることは私のライフワークでもあります。今回この栄誉ある職を拝命致しましたが、実力、人間力を兼ね備えた世界に通用するドライバー育成の一翼を担えれば嬉しい限りです」と、こちらもリリースでコメントしている(中野氏は会見会場に姿を見せていた)。

F1ドライバーの2トップで新時代に即した体制に
 そして、佐藤琢磨氏は、会見会場で熱いスピーチを披露した。それは、自身とSRSとの関わり、重要性、日本人ドライバーを取り巻く世界の現状など多岐に渡るものとなった(彼はSRS-Fの第3期生)。同席した株式会社モビリティランド代表取締役社長の山下晋氏とホンダの山本雅史モータースポーツ部長は、佐藤・中野の元F1ドライバー(しかも、ともに現役ドライバー)による2トップの新体制は、「卒業生が500人を超えたSRSだが、新しい時代に即したスクールとなるよう体制を強化」するものだと述べた。

人間として魅力の高い卒業生を世界に

 F1グランプリから日本人ドライバーが消えて久しい。インディーカー・シリーズでも琢磨の後に続く者は、ほぼ出て来る気配もない。
 中野氏もコメント内で使っている”人間力”が新体制のキー・ポイント。「このドライバーなら世界で戦えそうだ」、「コイツのためなら何かやってあげたい」と周りの人々に思わせる、人間としての魅力の高い卒業生を世界に送り出すのが目標と琢磨氏自身も壇上で話した。

 F1だけでなく、アメリカの頂点であるインディーカーでも戦った経験のある二人がこうしたポジションに就くことで、プロフェッショナル・ドライバーを目指す若い世代がインディーカーに少しでも目を向けてくれたら嬉しい。

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