アンドレッティ・グリーン・レーシング時代のアレン・マクドナルド。2019年のレイホール・レターマン・レーシングはチームのエンジニアリング面でさらなる飛躍を目指す Photo:INDYCAR (Shawn Payne) クリックして拡大 |
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、ベテラン・エンジニアのアレン・マクドナルドをシニア・ディベロップメント・エンジニアとして複数年契約で採用した。
マクドナルドはレース・エンジニア、あるいはチームのテクニカル・ディレクターとして2回インディーカー・チャンピオンの栄冠を獲得し、インディー500での優勝を2回、インディー500でのポール・ポジション獲得を3回果たして来ている。最も最近では、2018年のインディー500ポール・ポジションを、エド・カーペンター・レーシングのエド・カーペンター担当レース・エンジニアとして獲得した。
マクドナルド加入を喜ぶレイホール
「彼の加入によってRLLに新たな見方、物の捉え方が加わる」
「ついにアレンが私たちのチーム入りを決断してくれた。それを非常に嬉しく思う。彼の能力の高さについては、CART時代、彼がパックウェスト・レーシングで働いていたころから素晴らしいと感じており、ずっと自分たちのチームに来て欲しいと考えていた。アレンは多くの経験と成功をチームにもたらしてくれるだろう。しかし、私がそれ以上に期待しているのは、彼による新たな見方、新たな物事の捉え方がエンジニアリング部門に加わることだ。RLLのエンジニアリングはすでに高いレベルにあるが、アレンはそれを更に高めてくれるに違いなく、2019年を実りあるシーズンとできることを楽しみにしている」と共同オーナーの一人であるボビー・レイホールはコメントしている。
マクドナルドは、「シリーズでもベストのひとつと認められているRLLに参画できることを喜んでいる。ドライヴァーたち、オーナーたち、そしてクルーたち、チームの人々と一緒に働くのが今から楽しみだ。
RLLの近い将来の成功に何らかの貢献ができればいいと思う」と語っている。
RLLの視野には3台体制への拡大も?
2018年シーズンに向けて佐藤琢磨がチームへ復帰し、グレアム・レイホールとの2カー体制を敷いたRLL。チームにとっては2013年以来となる2台エントリーで、琢磨がシーズン終盤戦のポートランドで優勝。彼はアイオワで3位表彰台、ロード・アメリカで4位入賞を記録してもいる。グレアムは開幕戦セント・ピーターズバーグで2位フィニッシュして表彰台に上り、12レースでトップ10フィニッシュを記録した。
マクドナルドの起用は、チームの開発研究部門の強化が目的。3台体制への拡大という可能性も考えに入れての獲得と思われる。エド・カーペンター・レーシングからキング共々移籍して来る……なんてことは、有り得るんだろうか?
アレン・マクドナルド略歴
1983-1990年 ブラバムF1(設計、ステファノ・モデナ担当エンジニアなど)
1991-1996年 アロウズF1(設計、ヨス・フェルスタッペン担当エンジニアなど)
1997-2001年 パックウェスト・インディカー(マーク・ブランデル担当エンジニア、後にチームのテクニカル・ディレクター就任)
2002-2009年 チーム・グリーン、アンドレッティ・グリーン・レーシング、アンドレッティ・オートスポート(ダリオ・フランキッティ担当エンジニア=2007年シリーズ・チャンピオン、2007年インディー500優勝)
2010-2011年 ファスト・レース・チーム/サム・シュミット・モータースポーツ(アレックス・タグリアーニ担当エンジニア=2011年インディー500ポール・ポジション、チーフ・エンジニア=ダン・ウェルドンのインディー500優勝)
2011年終盤 アンドレッティ・オートスポートに復帰
2012-2013年 マルコ・アンドレッティ担当エンジニア、チームのテクニカル・ディレクター=ライアン・ハンター-レイが2012年シリーズ・チャンピオン)
2014-2017年 シュミット・ピーターソン・モータースポーツ(ミカイル・アレシン、ジェイムズ・ヒンチクリフ担当エンジニア=2016年インディー500ポール・ポジション)
2018年 エド・カーペンター・レーシング(ジョーダン・キング、エド・カーペンター担当エンジニア=インディー500ポール・ポジション)
以上
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