ディクソンを抑えてハンター-レイが最終戦のポール・ポジションを獲得。アンドレッティ・オートスポート勢のPP獲得が、明日の決勝レースのタイトル争いにどんな影響を及ぼすのだろうか?Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
朝のプラクティス3でトップタイムをマークしたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。ポイントリーダーの彼は予選もトントン拍子でファイナルまで進み、ユーズド・ソフトでのアタックでトップに立つ1分17秒7599でトップに立った。彼のボーナス・ポイント獲得がなるかと思われたが、最後の最後でライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が1分17秒6277を出して最終戦PPをさらって行った。2014年ロング・ビーチ以来、7回目のPP。そのまでの初PPをハンター-レイは喜んでいた。
シケインでコースオフ!PPを逃したディクソン
「明日は力強いフィニッシュでシーズンを締めくくりたい」
ディクソンは最終ラップにシケインでコースオフ。それでも予選2位を確保し、明日のレースをフロント・ロウからスタートすることとなった。
「マシンはPP獲得の実力を備えていたが、残念ながらドライバーのミスによってPPを逃した。最後のアタックラップはPPが獲れていただろうペースになっていたが、最後のところでミスをした。ただし、今週末の僕らはずっとマシンが速く、上位につけている。明日のレースでもそれを続け、力強いフィニッシュでシーズンを締めくくりたい」とディクソンは語った。5度目のタイトル獲得へ、準備は万端だ。
ハンター-レイは、「何年もトライして実現できていなかったソノマでのPP獲得を果たした。チームが一丸となって速いマシン作りに集中してくれた。5回のDNFがなかったら、僕らはチャンピオン争いを今日この場で戦えていただろう。そうはならなかったが、全体的に非常にポジティブなシーズンとなっている。どのコースに行っても僕らは優勝を争うポジションにいた」と話した。
ブラックでファイナルを戦ったロッシは予選6番手に
チャンピオン争いは、ディクソンのアドバンテージが更に大きくなったように見える。29点差でポイント2位につけ、初タイトルを目指すアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は予選6位でグリッド3列目からのスタートとなるからだ。
「残念だ。ブラックでファイナルを戦うというのは、間違った決断だった」と予選後にロッシは語った。レッドの優位が明らかな状況下、彼らはブラックで予選ファイナルを走った。それはレースに向けてレッドを温存する作戦なのか?
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「僕らには素晴らしいチームメイトがいる」
「悔しいのと同時に、6位という予選結果は、実はショックでもない。そもそも今日の自分たちにはライアンほどのスピードはなかった。PPを獲るだけの力はなかったと言うこと。それでもアグレッシブさを保ち、何か違うことにトライして、どんな結果が得られるかに挑戦したということだ。明日のレースは85周の長丁場。1周だけでも大変なこのコースを85周も走る。レース用のマシンをベストのものに仕上げることが最も重要だ。ディクソンより後方グリッドからのスタートだが、それが大きな問題になるとは思えない。とにかくレース用のマシンを良くする。そして、マシンが持つ力をすべて引っ張り出して戦うだけだ。明日はウォームアップセッションがない。それがまたレースを難しいものにする。どれだけ正しい推測ができるか。速いマシンとするためのセッティングに関して、すべての決断を正しく行なう必要がある。僕には素晴らしいチームメイトがおり、彼らが僕の周りのグリッド、そして前方のグリッドにいる。彼らにも頼り、力を借りて、明日最速のマシンを用意してレースに臨むこととしたい。レース中の作戦については今晩からチームと話し合い、徹底的に検討をする。明日の朝も、午後なってもきっと考え続けることになるだろう」とロッシは語った。ディクソンより不利な立場に置かれたことで、彼はアグレッシブさを保ち、ロッシらしい戦いができることとなるかもしれない。
佐藤琢磨、予選12位に
「ソフトタイヤのセッティングをよくしないと」
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Q1で自己ベストの1分18秒0023を記録した。もちろんレッドタイヤでのことだ。トップだったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)とのタイム差は0.0852秒と小さく、チームメイトのグレアム・レイホールと揃ってQ2進出を果たした。
Q2での琢磨で琢磨が出したベストは1分17秒9919。ここでも今週末の自己ベストを更新した。しかし、ファイナル進出はならず、Q2最下位の12位という予選結果になった。Q2トップのハンター-レイとの間には0.5449秒という大差があった。6番手でQ3進出を果たしたマルコとの間にでさえも0.4106秒の差があった。
「Q1ではブラックでいいタイムが出て、レッドに替えてからもマシンはそんなに悪くなく、4番手でQ1をクリアできた。トップとの差も小さかった。Q2では路面も良くなるから、コンディションが自分たちのマシンに合って来ると考え、セッティングは変えなかった。ところが、ソフト装着でのマシンは前も後ろも滑っていた。チームメイトのグレアム・レイホールは、Q1からQ2に向けてスプリングとダンパーを変更したようで、少しマシンの感触は良くなっていたようだけれど、僕らのQ2でのラップ・タイムはほとんど同じで、Q3に進むためにはあとコンマ4秒速く走らなくちゃいけなかった。それを実現するのは難しかったと思う。Q1では小さかった差がQ2で大きくなった理由を解明しないと。これからエンジニアとデータをチェックするつもり。自分たちはハードタイヤでのマシンは今日良くすることができていたと思うので、あとはソフトタイヤでのマシンを良くしないと。そのためにも、明日のレースに向けては、何かセッティングを変えて行きます。このままじゃダメ。予選で少し見えたものもあるので、大きくではないけれど、色々変えますよ。予選で少し不具合を感じていたディファレンシャルギヤも交換をしてもらったので、そこはレースに向けて確実に良くなるところ」と琢磨は予選までの戦いを振り返った。
以上
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