2018年9月18日火曜日

2018 INDYCAR レポート R17 インディーカー・グランプリ・オブ・ソノマ:最終戦から情報、ウワサあれこれ

最終戦ソノマでカナーンはインディーカー通算300戦出走を果たした Photo:INDYCAR (Stephen King)
今週トニー・カナーンが300戦連続出場
佐藤琢磨はゲイトウェイが150戦目でした

 「自分が大好きなレースをこれだけ長く続けられていることを幸運と思う。それは毎日感じている。多くの友達を失い、多くの友達は怪我でリタイアせざるを得なくなった。しかし、僕はまだ続けることができている。そして、僕は今でもレースを楽しんでいる。”来年の最終戦に出場できていたら、自分のボス(AJ・フォイト)を上回って最多出場ドライバーになれる”と誰かに言われた。ボスは56歳まで走った。そこまでは無理だと思う。僕は今年の末に44歳になるが、まだ2~3年はやれると感じている。
 2013年、ずっと追い求めていたインディー500での優勝を果たした。あの勝ち方は本当に特別だった。レースの翌朝、さぁ次は何だ? と思った。新たなチャレンジが必要になった。チップ・ガナッシ・レーシングの10号車で走ること、その次はAJのチームを再び強くすること。今年のインディー500、僕らはかなり良い戦いができた。来年こそ! と思う」。

エド・カーペンター・レーシング、スペンサー・ピゴットの継続起用を発表


今シーズン、いい走りを見せたピゴットは来シーズンもECRで参戦 Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
  あんまり明るくないキャラクターのピゴット。カーペンターとキャラが似ているかも。アメリカンなのに静か。でも、ピゴットの走りにはカーペンターのような豪胆さはない。
 ロードレース要員のジョーダン・キングを来年はオーバルでも走らせる……というECRからの発表はない。キングはそうしたい意向なのに。となると、キングは他に移る可能性も検討中で、発表がなされないのかも。ではどこに??
 ロード&ストリートではかなり速い逸材と思うが。ということで、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの3台目の候補にどうか。交渉中かは確認できていない。
 

デイル・コイン・レーシング
ジミー・ヴァッサーとジェイムズ・サリヴァンとのジョイント体制で
来シーズンもセバスチャン・ブルデイを走らせることに

Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher)
 今や優勝をかなり計算できるチームとなったデイル・コイン・レーシング。来年の彼らは2カーのままで行くのか、3カーに拡大するのか……。サンティーノ・フェルッチ、ピエトロ・フィッティパルディ、どちらも捨て難い。ザカリー・クラマン・デ・メロも元気があった。もうインディー500でピッパ・マンを走らせるのは、弱小チームに任せた方が良い。
 

チップ・ガナッシ・レーシングの10号車は?

 チップ・ガナッシ・レーシングはエド・ジョーンズを放出し、日本のスーパー・フォーミュラを走ったこともあるフェリックス・ローゼンクヴィストを起用する……という噂は本当か? ジョーンズはその場合どこへ? コナー・デイリー、ギャビー・シャヴェス同様にシートの確保は難しそうだ。スコット・ディクソンのマネージャーはステファン・ヨハンソン。ローゼンクヴィストのマネージメントもヨハンソン。

シュミット・ピーターソン・モータースポーツの6号車の行方


ウィッケンズの代役として終盤2戦で6号車をドライブしたムニョス。ポートランド12位、ソノマ18位のリザルトを残したが、来シーズンもウィッケンズが帰ってくるまでインディーカーに参戦できるのだろうか? Photo:INDYCAR (Chris Jones)
「ロバート・ウィッケンズが回復したらまた乗せる」と宣言しているシュミット・ピーターソン・モータースポーツ。彼が戻って来るまで6号車に乗るのは? 今シーズン終盤の2戦で走ったカルロス・ムニョスにチャンスはあるのだろうか?
 インディー500でのパフォーマンス期待なら、ムニョスは完璧合格と思うが……。
 

フンコス・レーシングの2019年は?
 1カーでフルシーズン……のはずが資金不足で途中からオーバルに参戦しなくなったフンコス・レーシング。しかし、”来年は2カー体制でフルシーズン”なんて花火を打ち上げている。ラテンならではのポジティブ・シンキングか。実現は遠い気がする。


ポートランド戦で、セリスJrと話をするリカルド・フンコス。来年の動向が気になる Photo:INDYCAR (Chris Jones)
 そんな彼らが、インディーカーをやりながらIMSAのスポーツカー・シリーズにもキャディラックのカスタマー・チームとして参戦する。ステップ・アップ・カテゴリーでは強豪だが、インディーカーではまだ何もできていない。その状態でIMSAに広げることにどんな意味がある?
 シボレーのファクトリー・チームとして資金の供給を受けるというワケでもないのに。GMとの関係が多少強化されるかもしれないが。
 

ハーディングとアンドレッティの提携

 シボレー・ユーザーのハーディングと、ホンダを使うアンドレッティ・オートスポート、彼らはライバルのはずなのに今回のソノマを前に提携。もはやハーディング・レーシングは完全にアンドレッティ・オートスポートの傘下……という話も出ている。ハーディングは個人的なトラブルもあって資金難……という噂もある。
 エンジン・サプライヤー2社から供給を受ける2チーム、シボレー・ユーザーとホンダ・ユーザーの2チームを所有……なんて離れ業は許されるのだろうか?
 シボレーとホンダとすれば、機密が漏れる環境は好ましくない。このオフには政治バトルが繰り広げられることとなりそう。
 

アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアンの行方

ハーディング・レーシングでインディーカー・デビューを果たしたコルトン・ハータ(左)とパト・オーワード。ハーディング・レーシングの動向とともにこの二人の若手の来シーズンのシートも注目される Photo:INDYCAR (Stephen King)
  ブライアン・ハータはホンダ・ユーザーのアンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアンの共同オーナー。息子のコルトンは最終戦ソノマにハーディング・レーシングから出場。親子が違うチームで戦っていた。これを一緒にしちゃおう……というウワサあり。するとマルコ・アンドレッティという、アンドレッティ・オートスポートのオーナーの御子息が父親と違うチームで走る事態になる。
 ハーディングが名前ばかりでアンドレッティの完全コントロール下となった場合、ブライアン・バーンハートやラリー・カリー、アル・アンサーJr.などの高給取りと思われるスタッフは継続起用をしてもらえるんだろうか? それともお引き取り頂くよう通達されるのか? その辺りも興味深い。
 

ハーディング接収(?)はフェルナンド・アロンソをエントリーさせるためか
 アンドレッティ・オートスポートがハーディングを支配下に置こうと考えたのは、ホンダ・エンジンでは走れないという噂のフェルナンド・アロンソのエントリー先を確保するためか。アロンソは来年はシボレー・ドライバーということ? マクラーレンからのエントリーとなるのか。その辺りがどう決着するのかも楽しみだ。
 マクラーレンの参戦は実現しないかも……という声も聞こえる。アロンソを満足させるギャラの確保はほぼ無理。インディー500だけの参戦になる可能性も捨て切れない。

*来年のオープン・テストはCOTA、ラグナ・セカ、インディーのスーパースピードウェイの3回かも

 まだ正式発表はないが、インディーカーの2019年プレ・シーズン・テストは2月13、14日に新規開催コースのサーキット・オヴ・アメリカス(テキサス州ヒューストン)で開催される模様。日程もまだ噂の範囲内。2月でもテキサスならそんなに寒くはないはず。暑くもないだろうが。
 そして、シーズンが始まってから、2007年以来のアメリカン・トップ・オープンホイール・レース開催となるラグナ・セカ・レースウェイでもオープン・テストを行う予定。アラバマの前? それとも、ロングビーチの後ろ? 1日間のみの走行でははるばる遠征するチームも大変だが、2日間という可能性は低いようにも思える。
 オープン・テスト3つ目はインディアナポリス・モーター・スピードウェイ。これは間違いなく1日だけでだろう。4月の末の開催となると見られる。
以上

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