Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大 |
午前中のブルデイのタイムは更新されず
インディーカーのプラクティス2が午後2時半過ぎに始まると、ポートランド・インターナショナル・レースウェイ上空から雲が消え、陽が照りつけ始めた。気温は24℃とそれほど上がらなかったが、路面温度は朝の26℃から大きく上がり、40℃に達した。
午前中のプラクティス1でセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)が記録した57秒3975は、このセッションでとうとう破られなかった。
パワー、タイトル奪取にフォーカス
トップ・タイムはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)による57秒4053。もちろんレッド・タイヤ装着でのものだ。先週のゲートウェイで勝ってポイント・スタンディング3番手につける彼には逆転タイトルの可能性があり、予選シミュレーションでのトップ・タイム記録に気を良くしていた。「今週、そして最終戦のソノマ、どちらでもスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)とアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、自分より上位のランキングにある二人より前の順位でゴールする。それが達成すべき目標だ。今週また優勝できれば最高だが、彼らより上位でゴールすることが最優先課題。とにかく、タイトル獲得のチャンスが残されている点がポイント。僕らはその目標に強くフォーカスしている」とパワーは語った。
ブルデイは高い気温への対応に苦しむ
ブルデイは午後のプラクティスでは10番手につけるにとどまった。レッドタイヤ装着でのフライングラップでチャーリー・キンボール(カーリン)に妨害されたことも影響していたが、それ以前に暑くなったコンディションへの対応が今ひとつだった。「ソフト・コンパウンドがよりソフトな状況でセッティングを高いレベルに仕上げられない。それが今年の自分たちの置かれた状況。しかし、今日はチームメイトのサンティーノ・フェルッチが好タイムをマークしており、彼のデータを検討する必要がある」と彼は話した。
ロッシ、レッド装着のラップでミスし23番手!
ランキング2番手のアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)は、プラクティス1はブルデイから0.3917秒遅れの7番手。そして、プラクティス2はパワーから0.8432秒も離されての23番手だった。レッド装着でのラップではミスを冒し、さらにアタックを続けるとトラフィックに追いついてしまった。「マシンはいいと思う。ただ、それが順位に現れていない」とロッシはポジションを気にしていない。「明日が楽しみ。このコースはとても短く、最高のラップを完成させるのが難しい。しかし、それはチャンレンジのしがいがあるコースということでもある」と彼は語った。
佐藤琢磨、コースアウトもありアタックできず
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、路面が良くなるのを待ってコース・イン。タイヤを温めて全開走行へ……というタイミングで最終コーナーのタイヤ・バリアにノーズから真っ直ぐに突っ込んだ。そのラップの途中でタイヤを縁石で傷めたのが原因で最終コーナーを飛び出してしまったようだ。幸いなことにマシンへのダメージはフロントのノーズとウィングのみで、サスペンションは無事。ピットでノーズ・アッセンブリーを交換してすぐに走行を再開できたが、プラクティス2での30号車はハンドリングが向上しておらず、レッド・タイヤ用のセッティングも好タイムを出せる状況にはなかった。その上、トラフィックにも妨害されてベストは58秒1227。21番手に甘んじた。
今日の2セッション総合で9番手となった琢磨は、「午後のマシンは良くなかった。ソフトでタイムを出せなかったのはピットアウトして来たエド・ジョーンズ(チップ・ガナッシ・レーシング)とターン1を2ワイドで回った。なんでそうなるのか……。トラフィックに引っかかったりという影響もあってのこと。自分たちのポジションの悪さと、自分たちのパフォーマンスが完全にマッチはしていないと思う。アンドレッティが2番手だったり、ロッシが後ろだったりと、自分たち以外でもポジションと現状が合っていないところはあると思う。ただ、自分たちはコンディションが暑くなったことに対応ができておらず、みんなと同じように58秒台を普通に出して、レッドで57秒台を出すというセッションにできていなかった。マシンを今日のプラクティス1のような良いフィーリングにしなければいけない。そのためにはセッティングを戻すことも含めて検討をしないとならないでしょう。まだ明日の予選の前にもう一度プラクティスがあるので、そこでマシンを良くするよう頑張ります」と語った。
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