総合終了を飾ったのは予選4位からスタートしたカーナンバー22、ピポ・デナリ/ヨハネス・バン・オーバービーク組のテキーラ・パトロンESM ニッサンDPiだった Photo:LAT Images クリックして拡大 |
ラグナ・セカならではの快晴=しかし、気温は結構低め=というコンディション。来年のインディーカーの時は防寒対策を忘れないようにしないと。
で、IMSAのレースだけれど、スタートで2台のアキュラARX-05がポールシッターだったキャディラックDPi.V.R.(ウェイン・テイラー・レーシング=WTR)をパス。1-2でレースをリードしたのには少々驚きました。「何やってんだ、テイラー弟!」と。
3番手に落ちたWTRキャディー。駆動系トラブルであっさりリタイア。まるでいいところナシのレースとなって、ちょっと哀れ。しかし、アキュラの楽勝とはならなかった。IMSAシリーズもなかなかに層が厚い。
序盤はキャディラック勢を尻目にアキュラの2台がレースをリードするが、マツダ55号車がひたひたと迫る T Photo:LAT Images クリックして拡大 |
WTRキャディーに代わってマツダRT24-Pがアキュラ勢にアタック!
ジョナサン・ボマリト(=この人、ぼんやりしてる風のルックスだけど、速い)の乗るカー・ナンバー55がエリオ・カストロネヴェスのカー・ナンバー7をパスして2番手へ浮上。1回目のピット・ストップを終えると彼ら、デイン・キャメロン/ファン・パブロ・モントーヤ組も抜いてマツダがトップに躍り出た。
もう1台のカー・ナンバー77は1回目のピット作業を終えたところでエンジンがかからずラップ・ダウンになっちゃった。この辺りにまだヨースト・マツダのマシンが鍛え上げ切られてなさが現れちゃってんだけど、その後もカー・ナンバー55は絶好調で、ボマリトに代わってコクピットに収まったハリー・ティンクネルがアクション・エクスプレス・レーシングのキャディラック=カーナンバー31、モントーヤのアキュラ、リッキー・テイラーのアキュラをグングン突き放して逃げの態勢に入った。
トラフィックに苦しむアキュラ
それは2番手を走るキャディラックのペースが上がらなかったから……という事情も影響していた。そんな相手でもモントーヤはパスできずに苦戦したワケで、今のアキュラ、戦闘力はかなり低い。予選のようにトラフィックなしで、勢いを保ってコーナリングを続けられる状況では速いけど、トラフィックが絡んだりすると、一気にスピードが下がる。IMSAのお家芸=バランス・オブ・パフォーマンス、アキュラにはかなり厳しいものになっているってことだと思う。
という状況か、マツダのリードは広がる一方。ヨースト・マツダが初優勝に向かって周回を重ねて行っているように見えていた。トラフィック内での瞬発力に欠けるアキュラは、スピンしてクラス最後尾まで下がっていたニッサンDPiのカー・ナンバー22にさえ急接近を許し、しばらくすると彼らにパスを許した。
マツダ55号車アクシデントの間にニッサンの22号車が首位に
快走を続け、初優勝の可能性にグーンと近づいたヨースト・マツダ55号車だったが、バックマーカーと接触してスピンを喫する Photo:LAT Images クリックして拡大 |
こうして難なくトップに躍り出たのが、ニッサン。彼らに落ち度はありません。念のため。で、2、3番手を走るアキュラ勢との間にはすでに10秒の差があったものだから、しかも、彼らは今シーズン2勝しているオレカLMP2が背後から迫っている状況ということもあって、ニッサンの今シーズン2勝目が記録された。
2位フィニッシュはオレカLMP2。キャメロン/モントーヤ組アキュラは3位でのゴールとなった。奮闘したマツダは4位まで挽回してチェッカード・フラッグを受けた。これは拍手喝采もの。
キャディラックにとっては散々な週末になった。1台はスタート直後のアクシデントでコントロール・ライン通過前に姿を消し、ポール・シッターは早々にトラブルでリタイア。残った1台もライバル3メーカーの後ろの5位フィニッシュ止まりとなった。それでも残りは1戦、彼らの2年連続マニュファクチャラーズ・タイトル獲得はほぼ間違いないのだが……。
以上
0 件のコメント:
コメントを投稿