2018年9月23日日曜日

2018 INDYCAR ニュース 9月21日:ハーディング・レーシングと提携するのはアンドレッティ・オートスポートではなく、スタインブレナー・レーシング……というトリック

9月19日、ヤンキースタジアムで開催されたヤンキース-レッドソックスの試合で、始球式用のユニフォームを贈呈されたハータとオーワード。左からハーディング夫妻、ジョージ・スターンブレナー四世、チームのエグゼクティブ・コンサルタントを務めるアル・アンサーJr. Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
ハーディング・スタインブレナー・レーシングが誕生!
エンジンはシボレー、ドライバーはオーワードとハータ


 シーズンを終えた後の水曜日(編集部注:9月19日)、ハーディング・レーシングとスタインブレナー・レーシングのパートナーシップ締結がニュー・ヨーク州のヤンキー・スタジアムで発表された。彼らはハーディング・スタインブレナー・レーシングとエントリー名を変え、2019年のインディーカー・シリーズに2カー体制でフル・エントリーを行う。使用エンジンは今年と同じくシボレーだ。
 起用ドライバーは先週の最終戦ソノマをハーディング・レーシングで走ったルーキー2人、パトリシオ(パト)・オーワードとコルトン・ハータだ。2018年インディー・ライツ・チャンピオンのメキシカン=オーワードは、デビュー戦の予選でファイナルに進み、5位。決勝も9位とイキナリのトップ10フィニッシュ達成した。2017年インディー・ライツ・ランキング3位、2019年はランキング2位だったハータ二世(アメリカ、カリフォルニア出身)は予選19位、決勝20位とルーキーらしい結果だったが……。

ジョージ・スタインブレナー四世は弱冠22歳。インディーカー史上最年少のチームオーナーだ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

ヤンキース・チェアマンの息子の背後にはアンドレッティ!?

 スタインブレナー・レーシングは、メジャー・リーグの名門球団ニュー・ヨーク・ヤンキースの元名物オーナー=ジョージ・スタインブレナーの孫、現ヤンキース・チェアマンのハンク・スタインブレナーの息子のジョージ・スタインブレナー四世(22歳)が興したもので、2シーズンに渡ってアンドレッティ・オートスポートとのパートナーシップでハータをインディー・ライツ・チャンピオンシップにエントリーして来た。その彼が今度はハーディングと提携する。
 
並んで始球式を行うオーワード(左)とハータ Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大

 このディールの背後にアンドレッティがいるのは明らか。ハーディングは名前こそ残るが、来シーズンからマイク・ハーディングにはおそらく権限はほとんど与えられず、彼の雇ったマネジメント・スタッフも多くが放出されることになるだろう。実態はアンドレッティ・スタインブレナー・レーシングということのはずだからだ。

アンドレッティはホンダとシボレー、両エンジンのデータにアクセス可能!?

 先週のソノマで見られた通り、彼らは異なるエンジンを使いながら、シャシー情報は共有する戦い方をことになるのだろう。ホンダとシボレー、エンジン・サプライヤー2社は、この状況を好ましいと考えていないだろう。どちらの機密にもアクセス可能な人々=アンドレッティ・オートスポートの主要スタッフ=が誕生することを意味するからだ。しかし、マイケル・アンドレッティがハーディング・スタインブレナー・レーシングのオーナーとして名を連ねでもしない限り、このエントリーを制限する術はない。
以上

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