2018 INDYCAR ニュース 9月11日：最終戦を前にニュースあれこれ

インディーカー・ドライバーの多くが開催を歓迎するCOTAだが、残念ながらF1とのタイム比較はできない模様　Photo:Circuit of The Americas

COTAはF1とは異なるレイアウトに

　インディーカー・シリーズは2019年にサーキット・オヴ・ジ・アメリカス(COTA)でレースを行なうことになったが、F1とインディーカーの直接ラップ・タイム＝パフォーマンス比較はどうやらできないこととなりそうだ。COTAはコースのレイアウトをF1の時と変える意思をすでに固めているようだからだ。
　ただし、レイアウトを変える理由は2カテゴリーの比較が行われるのを避けるためではなく、インディーカーのレースがよりエキサイティングになるように、と考えてのものだというから、どんなモディファイがなされるのか楽しみだ。

ポートランドでは多くのファンがウィッケンズの早い回復とインディーカーへの復帰を願って寄せ書きをする姿が見られた　Photo:Chirs Owens クリックして拡大

ロバート・ウィッケンズの回復状況
　ポコノでのアクシデントで負傷したウィッケンズ（シュミット・ピーターソンモータースポーツ）は、先週インディアナポリスの病院で脚部と腕の手術を行なった。近々リハビリ・センターへ移るということなので、回復はゆっくりとだが順調に進んでいる模様。ただし、脊髄の負傷の具合に関しては、まだ完全な評価はされておらず、検査が続けられているという。
　チーム・オーナーのサム・シュミットとリック・ピーターソンは、ウィッケンズが完治した時には6号車に彼が乗るチャンスを再び与えると言っている。1日でも早い復帰を期待したいが、治療には長い時間がかかるとの見込みがされている、というのが厳しい現実だ。

トップチームのセカンドドライバーとして心もとない成績が続くエド・ジョーンズ。果たしてチップ・ガナッシ2年目のシートはあるのか？　Photo:Chris Jones クリックして拡大

チップ・ガナッシ・レーシングの2019ライン・アップは？

　チップ・ガナッシは今年のエド・ジョーンズのパフォーマンスに満足しているだろうか？
　おそらく、していないだろう。ジョーンズが優勝しそうなレースはなかった。予選でのスピードも不十分だ。「まだ参戦2年目」というのは言い訳にならない。
　チームの懐具合はかなり重要だが、もしパフォーマンス志向でドライバーを選んでチームを強化したいなら、スコット・ディクソンのチームメイトに迎えるのは誰がいいだろう？
若手ならジョーダン・キングか、サンティーノ・フェルッチ。インディー500重視ならカルロス・ムニョスもいい。彼らの背景にある資金力については不明。
　そこで、理想的と見えるのはセバスチャン・ブルデイ。ガナッシとはフォードのル・マン・プロジェクトですでに一緒に働いた実績もある。この二人のコンビネーションならペンスキー陣営の上を行く。タイトル獲得回数＝現時点で8回。対するペンスキーは3回。実現しないかなぁ……。

2019プレ・シーズン・オープン・テストはどこで？

　来年の最終戦が同じサン・フランシスコ・エリア内でソノマからラグナ・セカに変わるとの発表はあった……が、そのモンテレーのロードコースで2019年開幕前オープン・テストも開催……とはまだ聞いていない。かなりロジカルな選択だと思うが。
　ここ3年ほど、インディーカーは2月でも寒くないアリゾナ州フェニックスの1マイル・オーバルでオープン・テストを開催していたが、フェニックスは来年のスケジュールから落ちたので、テスト地になることは考えられない。フェニックス前まで使用されていたバーバー・モータースポーツ・パークは2月だと寒過ぎる。

ウェザーテック・ラグナ・セカ・レースウェイも有力なプレシーズンテストの候補地　Photo:Wethertech Lagna Seca Raceway(Bob Heathcote)

　ストリート用のテストで人気のあるフロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイのショート・コースは、気候的には良いものの、全チームを一度に走らせるのが無理（コースが短か過ぎるし、ピットの数も足りない）で、メディア向け施設もショート・コースにはない。以前に2グループに分けて開催したこともあったが、路面がグループによって違ってしまうし、取材する側も長い滞在になると不評だった。ラグナ・セカで開催なら、少なくとも年に2回はモンテレーに行ける……と多くの人々が歓迎するだろう。
以上