レース終盤に圧倒的な速さを見せたヒンチクリフは、256周目にコース上でニューガーデンをオーバーテイク! インディー500予選落ちの屈辱を晴らす勝利だ Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
ピゴットは予選18位から3位表彰台に!
今年で12回目の開催となったアイオワ・コーン300(最初は7回はアイオワ・コーン250)では、予選11位だったジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が優勝した。今シーズン初、キャリア6勝目、アイオワでの2勝目(2013年に優勝)を挙げた。
「レース序盤から、クルマが速く、どんどんオーバーテイクできると気づいた」と語ったピゴット。「レースが進むにつれ、マシンはどんどん強くなった。表彰台に上がれたことは本当にすごい」と語る Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
そして、3位でゴールしたのは予選10位だった佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)。今シーズンのベスト・リザルトで、表彰台は2107年のインディアナポリス500で優勝して以来。シーズン後半戦に入ってチームの状態が徐々に上がって来ているようだ。
トータル229周リードラップを重ねたニューガーデン
土壇場で痛恨のピット判断ミス
イエローコーションが2回、コーションラップもトータル16周といずれも過去最少となったアイオワ戦。ユニバーサル・エアロのおかげで、コース上でのオーバーテイクは昨年378回から一気に955回にまで増えたなか、ニューガーデンはトータル256周トップをキープしたものの優勝には届かず Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
ポール・シッターだったジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)はスタートからレースをリードしまくり、24周目から実に200周連続でリード・ラップを重ねたが、レース終盤になって最速の存在はヒンチクリフに取って代わられ、300周のレースの256周目にパスされた。その上に、ピットの作戦ミスが重なって上位にフィニッシュを逃した。ゴール直前の294周目、エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)がスピンし、真後ろを走っていた琢磨が接触。カーペンターのフロント・ウィングの一部が吹き飛んでコースに散らばって出されたフル・コース・コーションで、チーム・ペンスキー社長のティム・シンドリックがニューガーデンをピットへと呼び入れた。タイヤを新品に交換しての大逆転を狙ったのだ。今年のフェニックス、2014年のアイオワでは成功した作戦が、今日の場合は残された周回数が少な過ぎた。ニューガーデン、ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)はピットし、ステイアウトしたヒンチクリフがトップを守り、ピゴットは3番手から2番手へ浮上。琢磨は5番手から3番手にポジションを上げた。
ラストスティントで4位争いを演じたウィッケンズと佐藤琢磨。ウィッケンズは279周目にピゴットをパスして3位に浮上した。ところ274周目に出たイエローコーションでニューガーデンとともにピットインを選択し、5位に終わる Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
3位表彰台の琢磨「自分たちはスティント後半に速く
多くのマシンをオーバーテイクしました」
ライバルより2周遅れて最後のピットストップを終えた琢磨。コース復帰したとき順位を5位まで落としてしまったが、このピットタイミングが最後に功を奏すかたちに Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
落胆のニューガーデン「あれだけ速かったマシンを生かせなかった」
優勝確実から2位に後退し、終わってみれば4位……のニューガーデンは、「これこそがインディーカー・レース。想像できないようなことが起こる。僕らのマシンはレース前半には本当に速かった。しかし、後半に入ってから少しずつスピードを失って行った。レース終盤にマシンをどのような状態にできていれば良いのか、それを見極めるのは難しい。今日の僕らはその部分が足りていなかった。来年また優勝を目指す。今日はヒンチクリフが素晴らしいレースを戦っていた。彼とシュミット・ピーターソン・モータースポーツにおめでとうと言いたい。自分としては勝てなかったのはガッカリだけれどね。あれだけ速かったマシンを生かせなかったんだから」と話した。
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