2018年7月8日日曜日

2018 INDYCARレポート R11 アイオワ・コーン300 アット・アイオワ・スピードウェイ Day1 予選:アイオワのポール・ポジションはウィル・パワー

インディーカー歴代2位のAJ・フォイトにあと1回と迫る通算52回目のポール・ポジションを獲得したパワー。決勝で優勝すれば自身20コース目の勝利となる Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 
パワー、ニューガーデンを引き離し今シーズン2度目のPP

 気温が26~27℃、路面温度が49~50℃というコンディションで予選は行われ、プラクティス1で2番時計だったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が2ラップ平均182.391mphでポール・ポジションを獲得した。今シーズン2回目のPPはキャリア52回目のPPで、歴代2位のAJ・フォイトに並ぶまであと「1」に迫った。
 パワーの予選パフォーマンスにはただただ驚かされる。今シーズンのPPはまだ2回と少ないが、11レースでトップ3に入るのが10回目!
トップ3に入れなかったのはデトロイト/レース1での6位1回だけだ。予選トップ10入は今回で21戦連続となった。

「ハンドリングがとてもいい! 走っていて楽しい」と語るパワー
しかし、アイオワには恐るべきジンクスが!

 「PPが獲得できて嬉しい。今年は速さを見せながらPPを何度も逃して来ているから。今日の予選ではコースのグリップ・レベルを把握するのが難しかった。どこでアクセルを戻し、どこでアクセルを踏み込むか、ショート・トラックでの予選は非常にテクニカルだ」と語ったパワーだが、予選2位となったチームメイトのジョセフ・ニューガーデンに2ラップで0.2397秒、平均スピードにして1.231mphの差をつけたのだから満足度は高いはずだ。 

ユニバーサル・エアロでの初のアイオワ戦だが、パワーはマシン・セットアップに自信を見せる Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 
「多くのドライバーがダウンフォースが足りないって言ってる? セッティングがうまく行ってないと、みんなバンドエイドを欲しがる。ダウンフォースはバンドエイド。僕らのマシンはとてもハンドリングがいい。走っていて楽しいよ」とパワーは自信を見せた。
 予選トップ2会見の司会者が、「今週勝てば優勝が20コース目になるね?」と質問すると、パワーは目を輝かせ、「それは自分が幾つか掲げている目標の中でも優先順位はかなり高い」と明日のレースでの勝利に意欲を見せた。


予選ではパワーに水をあけられたニューガーデンだが、得意のアイオワで虎視眈々と2年ぶりの勝利を狙う Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 すると司会者氏、「アイオワではPPから勝った人がまだいないというのは、あなたにとって良いデータでは? 2年前に勝った時も2位スタートでしたね」とニューガーデンに質問を振った。コレを聞いたパワーは、頭を小さく後ろに仰け反らせ、眉根を寄せた。11回も開催して来ているアイオワでのレースだが、パワーはPPからの優勝者が出ていないことをこの時初めて聞いたのだった。

ホンダ勢最上位はハンター-レイ
佐藤琢磨は予告どおり予選10番手に


ここアイオワでも安定した速さを見せるハンター-レイ。ロッシも予選5番手につける Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大  
  第9戦テキサス、第10戦ロード・アメリカと3戦連続でのシボレー&ペンスキーによる予選1-2スウィープ。予選3位はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。RHRはホンダ勢で唯一2ラップ両方を180mph台に載せた。予選4位はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)のものとなったが、予選5、6、7、8位にもホンダ勢がアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、エド・ジョーンズ(チップ・ガナッシ・レーシング)の順で並んだ。ロッシは2ラップとも179mph台と安定はしていたが、今回はインパクト小さめだった。ディクソンは2ラップめに180129mphを記録し、底力を見せた。

予選出走前にボビー・レイホールと談笑する佐藤琢磨。プラクティス1終了後に語った通りに予選10番手までポジションを押し上げた Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 予選9位はエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)。そして、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が予選10位だった。
 プラクティス1での走行後に話していた目標=”半分より上”を琢磨は達成するトップ10入りし、「プラクティス1とはコンディションがかなり違ってましたが、プラクティスの時より上位につけることができましたね。アイオワにはテストをしに来なかったため、最初のプラクティスはかなり忙しかった。スピードとバランス、双方で苦労をしていました。アンダーステアが強く、危うい状況もあるなど、難しいプラクティスになっていました。新しいエアロ・キットで走るアイオワは、マシンをうまくバランスさせるのが非常に難しく、驚かされました。まだ自分たちのマシンの仕上がり具合にはまったく満足できていません。ファイナル・プラクティスでマシンをより良いものにしたいですね」と琢磨は話していた。
以上

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