2018年7月21日土曜日

2018 INDYCAR ニュース 7月21日:ラグナ・セカ復活、モーリス・ナン他界

Photo:INDYCAR
かつてのエンサインの総帥、インディーカーでは
高木虎之介も走らせたモー・ナン逝く

 訃報から。名エンジニアだったモーリス・ナンが79歳で亡くなった。アリゾナ州トゥーソンの自宅で。彼はパーキンソン病を患っていた。
 イギリス出身の彼は自らレーサーとして活躍した後、F1チーム=エンサインを興し、マシンのデザインまで行った。
 F1チームを閉じてアメリカに渡ると、今度はエンジニアとして活躍。エマーソン・フィッティパルディとインディ500で優勝(パトリック・レーシング)し、アレックス・ザナルディとファン・パブロ・モントーヤ(チップ・ガナッシ・レーシング)をチャンピオンの座に就けた。2000年にはインディーカーチームを発足、2003年に唯一となる勝利をアレックス・バロンとミシガンで記録した。その年には高木虎之介も走らせていた。2004年でチーム活動停止。その後はアメリカでのんびりと暮らしていた。エンジニアリングやレースに対する深い知識と豊富な経験、ファイティング・スピリット、そして陽気さやユーモアも備えた人物だった。冥福を祈る。

15年ぶりにラグナ・セカでインディーカー開催!

 こちらは朗報? ラグナ・セカ・レースウェイがインディーカー・シリーズに復活。
 サン・フランシスコの西南100マイルほど、海岸沿いの町モンテレイにある名門コースで2019年からインディカー・レースが行われる。3年契約が結ばれたのだ。2004年(パトリック・カーペンティアが優勝)以来となるインディーカー・レース開催となる。
 マツダがネーミング・ライツを獲得、17年間もラグナ・セカ・レースウェイはマツダ・レースウェイ・ラグナ・セカと呼ばれて来たが、その契約はこの3月で終了。コースとウェザーテックとの5年契約が結ばれ、ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカに名前が変わった。残念なのは、インディーカーへと繋がるスカラシップ・プログラム=マツダ・ロード・トゥ・インディーを続けて来ているマツダのコースである間に一度もインディーカー・レースが行われなかったこと。インディー・ライツのシーズン最終戦を行ったことはあったが、残念ながらインディー・ライツにメインイベントは荷が重過ぎた。

ラグナ・セカ復活の陰でソノマはドロップアウト!
 このニュースを朗報と手放しで喜べないのは、ラグナ・セカでインディーカー・レース復活=ソノマ・レースウェイでのレース終焉だから。ソノマはワインの産地、サン・フランシスコ湾北部=ベイ・エリアで、ラグナ・セカのあるモンテレイは大都市から離れた海沿いの街だ。しかし、ソノマ側は”同じエリアに2レースでは不要”と両立を認めないのだ。どちらも全米で知名度の高いサーキット。開催する季節を違えればどちらも成功させることが可能と思うのだが……。
以上


1 件のコメント:

  1. ラグナ・セカと言えばコークスクリュー、コークスクリューと言えばザナルディの大外狩り。ザナルディもモントーヤもモーナンが手がけたときは速かった。ご冥福を祈ります。

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