2018年5月17日木曜日

2018 INDYCARレポート 第102回インディアナポリス500 Day2 プラクティス3:最速はマルコ・アンドレッティ、佐藤琢磨は3番時計

2日目、プラクティス3のトップタイムをマークしたマルコ・アンドレッティ。60周を走行し、ただ1人227mphに入った。このアングルからだと、インディー500用のリヤウイングの小ささがよくわかる。 Photo:INDYCAR (Mike Harding) クリックして拡大

心配された雨も問題なく、早くも200ラップオーバーのドライバーも
 雨がスピードウェイ、そしてインディー500を避けてくれている。夜中や明け方に降ることがあってもそれは少量で、昨日も今日もコースは朝の11時から問題なく使用可能だった。先週に出されていた長期予報では、プラクティスが雨であまり行えない心配もされていたぐらいだったが、今日の走行2日目は雨は一切降らず。2日間で雨による中断されたはごく僅かな時間だけで、ジャック・ハーヴィー(メイヤー・シャンク・レーシング・ウィズ・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)とライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)の周回数がすでに200周を越え、190周オーバーのドライバーも更に3人いる。





このセッション、2番手につけたディクソン。このセッションで115ラップを走行 Photo:INDYCAR (Matt Fraver) クリックして拡大
サマータイムのおかげで、ハッピーアワーにタイムが出ない!
 涼し目の22℃というコンディションで始まったプラクティス2日目は、夕方近くなってから陽が射して暑いと感じる気候に変わった。走行初日の昨日は時間が経つに連れて気温が徐々に下がって行ったが、今日の気温のグラフは逆に右肩上がりになっていた。走行終了の午後6時、気温はまだ27℃もあった。
 こうした日のハッピー・アワーは全然ハッピーじゃない。インディー500では夕方6時目の1時間ほどをハッピー・アワーと呼んで来たけれど、今やその時間帯に気温、路面温度ともに下がってスピードが出易い……ということはない。インディアナ州がデイライト・セービング・タイム=サマータイムを採用するようになったからだ。2006年からインディアナも他の大半の州と同様にサマータイムを採用。昨日のハッピー・アワーには気温が下がっていたインディアナポリスだが、今日はその頃から陽が出始めて気温は逆に高くなっていた。

2日目は打って変わってホンダがトップ4を独占
 

 誰がどんなスピードを、どのタイミングで、どんなコンディション下で、どんなドラフティングを利用して出したのか……それを網羅するのは至難の業。マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)の順で今日はホンダが1−2−3−4だったが、昨日の走行初日はシボレー勢が1-2-3だった。2日間の結果はある意味で正反対。どちらのエンジンが有利で、どちらが不利なのかはまったくわからなくなった。

「予選より決勝用セッティングを重視する」と語るマルコ・アンドレッティ
 ただ、速いラップを記録しているドライバーが、マシンを上手に仕上がているのは確か。アンドレッティは227.053mphで昨日のベストを上回り、今年のこれまでの最速ランナーになった。



最終ラップで優勝を逃したインディーカー・デビューイヤーからはや12年。Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
「まだ2日目。誰が速いとかの判断をするには早いよ。今日の僕らは多くのテストを行なった。予定していた項目を次々とこなて行った。とても意義ある1日にできた。メインはトラフィックの中での走行で、まだ目指すハンドリングには到達できていない。しかし、それは皆も同じだと思う。ポールポジションは獲れたら最高だ。しかし、レースで勝ちたいんだから予選用セッティングより決勝用セッティングを重視するのが僕らのやり方だ」とマルコは語った。

佐藤琢磨、夕方に226mphをマークし3番手!
「まだマシンは満足いくレベルではないが、収穫の多い1日だった」

 2番手はディクソンの226.329mph。115周とこちらも周回数は多かった。
 そして、3番手が琢磨。インディ500のディフェンディングチャンピオンは走行2日目はスピードが伸びずに苦戦気味だったが、112周を走り、夕方に226.108mphをマーク。


Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
 「今日はマシンのハンドリングも良くなって、最後に大きなドラフティングを得て226mphが出た。決勝用セッティングをチームの3台を使ってのグループ・ランなどで進めた。セッション終盤には大きなパックで走ることもできた。まだマシンは満足の行くところまで行っていないが、とても収穫の多い1日だった」と話していた。4番手はルーキーのロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)の226.086mphだった。ここまでがホンダで、5番手でシボレー最速はチャーリー・キンボール(カーリン)の225.887mphだった。昨日トップ3だったチーム・ペンスキーは、今日はトップ10に1台も入らなかった。ジョセフ・ニューガーデンの11番手が最上位でエリオ・カストロネベスは18番手、ウィル・パワーは21番手、シモン・パジェノーは24番手だった。
 今日、ドラフティングなしのラップで最速だったのはトニー・カナーン(AJ・フォイト・エンタープライゼス。223.048mphとかなり速いラップを記録した。昨日のカーペンターの出した221.512mphを軽々上回ってのトップだった。ドラフティングなし2番手はカーペンターによる222.754mphで、2日連続でトップ2をシボレー・ユーザーが占めた。3番手はセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・バッサー・サリバン)=ホンダの221.441mphだった。
以上

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