2018年5月21日月曜日

2018 INDYCARレポート 第102回インディアナポリス500 予選2日目:ポールポジションはエド・カーペンター 佐藤琢磨は予選16位

ペンスキー軍団を破った! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
ファスト9はチーム・ペンスキーvsエド・カーペンター・レーシングに
 昨日の予選第1ラウンドを見て、今日の予選はチーム・ペンスキー対エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)となるだろうとわかった。





暫定トップに立ち、観客の歓声に応えるパジェノー Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
  ファスト9のアタックは昨日の順位の裏返し。9位だったダニカ・パトリックから順にコース・インし、ジョセフ・ニューガーデンがペンスキー勢最初のアタッカーとして走った。4ラップ全て228mphとした彼は228.405mphでトップに立った。この後、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)、セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング・ウィズ・ヴァッサー・サリヴァン)を挟んでウィル・パワーがアタックし、228.607mphでニューガーデンを上回り最速に。その後すぐがシモン・パジェノーで、彼は228.761mphをマークしてトップに躍り出、チーム・ペンスキーの1−2−3ともなった。


8番目のアタッカーとしてカーペンターがスタート Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
8番目のアタッカー、カーペンターが1ラップ目に230mph!
ラストアタッカー、カストロネヴェスは不発


 そしてカーペンター登場。やや抑え気味のウォーム・アップ・ラップの後に1ラップ目を完成させるとスピードウェイがどよめき立った。今年初めて230mph台が出たからだ。2ラップ目は229mph台に落ちたものの、カーペンターは残り3ラップで229mphを出し続けた。パジェノーが1ラップ目にしか記録できなかった数字だ。




スタート前にダニカがコースコンディションをフィードバック Photo:INDYCAR (James Black) クリックして拡大
 最後のアタッカーは昨日トップだったカストロネヴェス。すでにチーム・ペンスキーによるフロント・ロウ独占は不可能となっていた。カーペンターがトップに立っているからで、カストロネヴェスが目指したのは当然ポール・ポジション。

逆転PPを目指したラストアタッカー、カストロネヴェスだったが…… Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
 しかし、1周目が228mph台で万事休す。気落ちしたかのように2周目は228.1mphでアベレージが4番手に下がり、3周目は227mph台に落ち込んで、4周目は270mph台をギリギリ。ポール候補から一転、2列目グリッドも逃して予選8位となった。 これでカーペンターは229.618mphという数字とともに第102回インディ500のポール・ウィナーとなった。

3回目のPPを獲得したカーペンター「229mphが出るのは分かっていた」
ホンダ勢はブルデイの5位が予選最上位

 

カーペンターのポール・ポジションが決まり、パジェノーの祝福をうける Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 
 「過去2回のPPに比べ、今回のは一番簡単だった、信じてもらえるかはわからないけど」とカーペンターは語った。「229mphが出るのは昨日のデータからわかっていた。昨日の走りはベストになっていなかったが、228mphは出ていた」とも彼は話した。ペンスキー4台を倒すだけのセッティング・レベルの高さが彼らには備わっていたのだ。それによってピゴットは6位、パトリックは8位を得た。
 

Photo:INDYCAR (Walter Kuhn) クリックして拡大
  ペンスキーは予選時のコンディションの読みでカーペンター陣営に敗れた。先に走ったチームメイトからのフィードバックも利用してアドバンテージを得ようとしたが、豊富な情報に逆に振り回されてしまった感がある。
 ホンダ勢はブルデイの5位がトップ。昨年の大アクシデントと負傷を乗り越えてのスーパー・パフォーマンスだった。スコット・ディクソンとチップ・ガナッシ・レーシングは底力を発揮してファスト9に食い込んだが、その中での最下位となる予選9位に終わった。

トニー・カナーンが予選10番手、11番手にはレイスト!
佐藤琢磨は13ポジションアップの予選16位に

 

10-33位を決める予選で1-2を決めたカナーンとレイストががっちりと握手を交わす Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
   10位以下のグリッド争いはトニー・カナーン(AJ・フォイト・エンタープライゼス)がトップ。2番手が彼のチームメイトのマテウス・レイストと、フォイト陣営が大健闘。レイストはルーキー最上位グリッド獲得だ。
 4列目アウト側グリッドはアンドレッティ・オートスポート勢のトップとしてマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・ハータ・オートスポート・ウィズ・カーブ・アガジェニアン)が獲得。ブルデイをチームメイトとするメリットを活かしてルーキーのザカリー・クラマン・デ・メロ(デイル・コイン・レーシング)が予選13位に食い込み、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は14位。
 プラクティス序盤からのスピードはどこへ?


16位までマシンを進化させることに成功した佐藤琢磨。しかしセルビアは26位、レイホールは30位にとどまった Photo:INDYCAR (John Cote) クリックして拡大
 予選15位はチャーリー・キンボール(カーリン)。そして、佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が前日の29位から13ポジション・アップの予選16位。
 開幕戦から大活躍のルーキー、ロバート・ウィッケンズ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)は意外と振るわずの予選18位。
 

今年のインディアナポリスでは今一つ安定のないロッシは予選第2ラウンドでまさかの失速 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 
  昨年3位で、今年はチップ・ガナッシ・レーシングからエントリーしているエド・ジョーンズは、予選第1ラウンドの13位から急落し、29位。それ以上に衝撃的だったのは、昨日予選10位だったアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)。今日の第2ラウンドで大失敗した彼は22も順位を落とし、最後列中央の32番グリッドからスタートすることとなった。
以上

2 件のコメント:

  1. 個人的にはダニカの走りはすごいと思った。まだ車に余裕がある感じだし、彼女はマシンコントロールがうまいから、これが最後と言うのは残念ですね。

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  2. それにしても、ペンスキー&ECR(エド=カーペンター・レーシング)勢は強すぎる(ー_ー;)

    昨年は在籍してた琢磨選手含めたアンドレッティ勢がファステスト9にいた事を考えると、シボレー勢がマジでインディ500優勝を狙ってるかがわかる。

    一方琢磨選手、16番手に食い込んだのは見事でした。しかしセルビア26番手・グラハム30番手といまだに不振脱却とはいかないのが心配です(ー_ー;)


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