2018 INDYCARレポート R1 セント・ピーターズ・バーグ Day2 プラクティス3：プラクティス3はスコット・ディクソンが最速

走行2日目となり実力者が上位になお連ねてきた Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

ディクソンにニューガーデン、パワーが僅差で続く
　土曜日のセント・ピーターズバーグは朝から曇り空。それでも、午前11時10分のプラクティス3開始時点で気温は19℃と昨日のプラクティス1より高くなっていた。逆に、路面は24℃と昨日より7℃低かった。セッション中に気温は20℃まで、路面は26℃まで上がった。
　今週3回目のプラクティスも45分間。そして、予選を目前に控えたセッションで最速ラップをマークしたのはシリーズ・タイトル獲得4回のスコット・ディクソン（チップ・ガナッシ・レーシング）。タイムは昨日ライアン・ハンター-レイ（アンドレッティ・オートスポート）の記録した最速ラップ＝1分00秒8295を僅かに上回る1分00秒7571だった。意外に聞こえるかもしれないが、まだディクソンはセント・ピーターズバーグではまだ勝ったことがない。今年がここでのレースは16回目で、ディクソンは第2回から連続出場して来ているのだが……。

　2番手は昨年度チャンピオンのジョセフ・ニューガーデン（チーム・ペンスキー）＝1分00秒8654。3番手はウィル・パワー（チーム・ペンスキー）＝1分00秒8718。トップ3人のタイム差は0.1147秒！
今年のバトルはシボレーvsホンダではなく、チーム同士、ドライバー同士になっている。そして、予選を前にガナッシとペンスキーの二強がやっぱり力を示して来た。

4番手、5番手にはルーキーが!!

プラクティス1で11番手、プラクティス2で15番手につけていたジョーダン・キングが日付が変わっていきなりの4位に Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

 しかし、4番手にはフレッシュなドライバーが来た。ジョーダン・キング……Mアナと解説者のKM選手が盛り上がりそうな名前のイギリス出身ルーキー。エントリーはエド・カーペンター・レーシングからで、1分01秒0321と非常に良いラップ・タイムを記録した。みんなと同じようにブラック・タイヤを装着してだ。もっとも、彼はセッション終了4分前にターン14のタイヤ・バリアに突っ込んで赤旗を出し、セッションはそのまま終わったから、その4分間で彼の順位がもっと下がっていた可能性は、彼がトップ3に食い込むケースよりかなり高かったはずだ。
　5番手もルーキーだった。AJ・フォイト・エンタープライゼスから出場する19歳のブラジリアン、マティウス・レイストだ。フェニックスのオープン・テストでも壁を擦tたり、タップするアクシデントを複数回起こしていた彼だが、セント・ピーターズバーグでもコンクリート・ウォールなどまるで気にすることなくハードに走って1分01秒0327をマークした。
　6番手は2016年チャンピオンのシモン・パジェノー（チーム・ペンスキー）＝1分01秒0654で、7番手にはキングの先輩にあたるスペンサー・ピゴット（エド・カーペンター・レーシング）＝1分01秒0940。

佐藤琢磨は2回目アタックをコンプリートできず9番手

　佐藤琢磨（レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング）はアレクサンダー・ロッシ（アンドレッティ・オートスポート）の後ろの9番手。トップとの差は0.3930秒。キングがアクシデントを起こした時、琢磨はタイム・アタックに出て2周目を走っているところで、そのラップが計測される前にスロー・ダウンしなければならなかった。心配なのは、チームメイトのグレアム・レイホールが滑りまくるマシンで苦戦し、1分01秒6708のベスト＝トップから0.9137秒遅れ＝で19番手だったところだ。

　レイホールの他にも、昨日トップだったハンター-レイが12番手、昨年度ウィナーのセバスチャン・ブルデイ（デイル・コイン・レーシング・ウィズ・バッサー・サリヴァン）が15番手と後方に沈んでいた。彼らは赤旗で無くなってしまったセッションの最後の数分間でベストを出す計画だったのかもしれない。

　予選は午後2時20分開始で、3時35分頃までには終わる予定。雨が降るとしたら、その後になるのでは？　というのが現在出ている予報だ。

　予選では果たしてレッド・タイヤが威力を発揮するのか？
ブラックでの連続走行が有利となれば、レッド使用時のノウハウのないルーキーたちにも好成績を挙げるチャンスとなるが？？