2017年6月10日土曜日

2017 INDYCARレポート R9 レインガード・ウォーター・シーラー600 Day1 プラクティス・ファイナル:プラクティス・ファイナル最速はエド・カーペンター

カーペンター、完全レースモードの30分を制す

 30分間のプラクティス・ファイナル、完全レース・モードでの走行ではトウなしでのラップはほとんど記録されない。速い・遅いにはどれだけトウの恩恵を受けたかが影響するが、基本的に、このセッションで速ければレースでのパフォーマンスは良く、遅ければ何か対策を施さないとレースで苦しむことになる。
   最速は224.682mphのエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング=ECR)だった。予選は14位と不本意だったのに。彼のチームメイトのJR・ヒルデブランドも222.303mphで4番手につけた。予選じゃ18位と惨憺たるパフォーマンスだったのに。ECR、レースで活躍の気配。

2017 INDYCARレポート R9 レインガード・ウォーター・シーラー600 Day1:テキサス・ポールはチャーリー・キンボール

7シーズン目の初ポール! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
天候:曇り 時々 晴れ
気温:27~28℃

7シーズン目のキャリア初ポール・ポジション獲得

 インディカー・シリーズ参戦7シーズン目を迎えているカリフォルニア州出身の32歳、チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が新装テキサスでポール・ポジションを獲得した。
 マット・ブラックの83号車に乗る彼は、プラクティス1でも2番時計をマークしていた。ノー・トウ(ドラフティング効果なし)で最速だった彼は、予選でも2周をミスなくまとめ上げ、平均時速222.556mphでキャリア初のPP獲得を果たした。

2017 INDYCARレポート R9 レインガード・ウォーター・シーラー600 Day1 プラクティス1:最速はスコット・ディクソン

スコット・ディクソン、プラクティス1でテキサスのコース・レコードを更新 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
午後1時からプラクティス1はスタート

 雨の予報なんて全然出てなかったのに、ダラス空港近くのホテルで朝起きたら、外は豪雨。言葉を失った。
  雹が降る可能性も秘めた雷雲は午前10時頃までにコース上空を通り抜け、そこからは雨ナシ(今のところ)。午後1時少し前にプラクティス1が無事始まった。今日は走行できるのか? 予選開催は絶望的か? とか考えたが、心配し過ぎだった。

2017 INDYCARレポート R9 レインガード・ウォーター・シーラー600 Day1:今年も雨のテキサス。ユーモアとエネルギーでビックリx2

テキサス・モーター・スピードウェイのプレスオフィサー、マイク・ジッソ氏のキャップに注目! Photo:Masahiko Amano
水漏れ防止剤が冠スポンサーとなったテキサス戦、初日は雨!

 金曜の朝、ダラスのホテルで目覚めると外は大雨! 「雹が降る可能性も」なんてテレビで言ってたので、朝一で出かけるのをやめて待機。
 10時からプラクティスの予定だったけれど、「どうせ走れまい」と雨の弱まった10時頃に出発。
 コースに到着すると、まだ時折小雨が降る状況。乾燥作業は始まっていなかった。


2017年6月9日金曜日

2017 ジャック・アマノのインディーな一日 6月8日 :ピックアップで乗り込んだテキサスで、CHEEZ ITとワインを食す

今回ハーツでチョイスしたニッサン・フロンティア。24バルブのV6エンジン搭載で261馬力。ニッサンにはフロンティアの上に5.8リッターV8エンジン(390馬力!)のタイタンもラインアップしている Photo:Masahiko Amano クリックして拡大
テキサス戦取材にニッサン・フロンティアをチョイス
 インディー500、デトロイトはオハイオの友だちから借りた車=マツダMX-5を利用。テキサスで久々にレンタカーしたんですが、近頃のハーツには「5スター」なんて制度があって、そのカテゴリーとして並んでいるクルマ、どれでも勝手に乗ってっていいんですよ。ナショナル・レンタカーとか、同じシステムで前からやってますが……。で、今回の私はニッサン・フロンティアなんてーのを選んじゃいました。ダブル・キャブのピック・アップ・トラックです。たまには高い視線で走るのもいいかな? と。

2017年6月5日月曜日

2017 INDYCARレポート R8 デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月4日 Race2 決勝:グレアム・レイホールがレース2でも圧勝

ずば抜けた速さでレイホールがデトロイト・ダブル2連勝!Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
デトロイト・ダブル=レース2
天候:快晴
気温:29〜31℃

前日ウイナーのレイホール、異次元の速さ

 
 グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の強さは本物だった。予選では佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)がポールポジションを彼から奪って見せたが、レースではレイホールのペースに誰も叶わなかった。 


ポール・ポジションの佐藤琢磨を先頭に1コーナーになだれ込む。序盤からイエローが出ない展開でレースは推移する Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
 琢磨は1回目のピットストップまでをキッチリとリードした。しかし、9周目にライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)をアウトからパスした、あのシーンが示す通り、レイホールは異次元の速さを持っていた。2、3番手を走って燃費をセーブした彼は、琢磨の1周後にピット。琢磨のストップがやや長くなっていたことも影響していたとはいえ、レイホールはターン2とターン3の間のストレート1本分ほども前にピットアウトした。

2017 INDYCARレポート R8 デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月4日 Race2 予選:佐藤琢磨がレース2のポールポジション獲得

コースレコードで堂々のポール・ポジション獲得!Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

予選グループ1、ラスト1周勝負でハンター-レイがトップに
 夜から朝にかけてデトロイトに雨が降った。しかし、午前10時45分に予選グループ1が走り出す時には路面はドライ・コンディションになっていた。今日もアタックできるのは12分間だ。
 グループ1の走行開始直前から少し雨がパラつき、レッド・タイヤでいきなり走り出す者も少なからずいた。しかし、このセッションで最も重要だったのは、カルロス・ムニョス(AJ・フォイト・エンタープライゼス)のクラッシュで出されたレッド・フラッグの後の戦いだった。残り1分38秒でグリーン。アタックできるのは1周だけだった。ピットから全車が新品のレッド・タイヤを装着してダッシュした。


2017年6月4日日曜日

2017 INDYCARレポート R7 シボレー・デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月3日 Race1 決勝:グレアム・レイホールがデトロイトのレース1で完勝!

2位以下を寄せ付けない走りでレイホールがレース1を制したPhoto:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
堂々たるポール・トゥ・ウィン!

 ストリート・コースでのポール・ポジションが2009年4月のセント・ピーターズバーグ以来(!)だったグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だが、今日のデトロイトでの彼はライバルをまったく寄せ付けない圧倒的な強さを見せつけて優勝した。堂々たるポール・トゥ・ウィン。ここまで完全な勝利は近頃では珍しい。

2017 INDYCARレポート R7 シボレー・デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月3日 Day2 予選:レース1のポールポジションはグレアム・レイホールがコースレコードで獲得

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
レイホール、不利なグループ1のアタックながらポール・ポジション獲得
 昨日のプラクティス2回で速さを見せていたグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)がレース1のポールポジションを獲得した。
 今日の予選は出場22台を2グループに分け、12分間ずつのグループ・セッションで争う方式。トップが速かったグループがイン側グリッド、反対のグループはアウト側グリッドに並ぶルールだ。

2017 INDYCARレポート R7 シボレー・デトロイト・グランプリ・アット・ザ・デトロイト・ベルアイル 6月3日:AJ.フォイト「琢磨がインディー500で勝ったことはメチャクチャうれしい」

「ヤツならインティで勝てる!とずっと思っていた」とAJフォイト御大は改めて語る Photo:INDYCAR (Chris Owens)
佐藤琢磨へのお祝いのコメント、まだ続々

 第101回インディアナポリス500で優勝した佐藤琢磨。レース当日、あるいは翌日のバンケットなどで直接お祝いの言葉を言えなかった人たちが、デトロイトのピットやガレージ・エリアで次々と琢磨とアンドレッティ・オートスポートを訪れ、声をかけて行っている。このお祝いムードはまだまだ続いて行きそう。それぐらいインディ500で勝つっていうのは大きなことなんだ、と感じさせられる。あの、世界で一番有名って言っていいぐらいのボーグ・ウォーナー・トロフィーには、来年インディに行ったら琢磨の顔と名前がある! とてつもない偉業を琢磨は成し遂げた。まさに時代に名前を刻み込んだってこと。